迷路で脳を育てる!迷路の知育効果とオススメ迷路遊びをご紹介
迷路で遊ぶとどのような知育効果がある?
迷路には、脳の働きを活性化してくれる効果があり、お年寄りの、認知症予防のプログラムにも活用されています。もちろん、子どもが迷路で遊ぶことで得られる効果もたくさんあります。まずは、子どもが迷路で遊ぶことで期待できる知育効果についてご紹介しましょう。
空間把握能力を養うことができる
迷路でゴールするには、まず迷路の全体像を眺めてどの道をたどればいいのかを予想しなければいけません。実は、こうして全体をじっくりと観察することで、視野を広く持つ「空間把握能力」を養うことができます。
思考力・判断力を養うことができる
分かれ道にさしかかるたびに「どちらに進もうか」と考えなければいけないので、子どもたちは迷路で遊んでいる間、常に判断力を迫られます。
判断が大正解のときもあれば、ときに失敗に終わる場合もある迷路。子どもたちは迷路でワクワクドキドキの大冒険をしながら考える力や判断力を養っているのです。
集中力を養うことができる
前述のとおり、迷路は常に頭の中で考え、判断を迫られる遊びなので片手間ではできません。じっくりと集中して向き合わないといけない遊びです。そのため、迷路で遊ぶことによって自然に集中力が養われていくのです。
運筆力を養うことができる
迷路は、下から上に向かって線を書いたり、曲線を書いたりして目的地をめざす遊びです。運筆力がまだ十分に養われていないうちは、曲線や下から上へ線を書くことは難しいのですが、迷路で遊んでいくうちに運筆力が養われます。
また、曲線や下から上へと線を書くことは、数字やひらがなをスムーズに書くことにつながります。運筆力が育っていない状態でいきなりひらがなや数字を書くと、思ったようにかけずに「書くこと」に苦手意識をもってしまいます。しかし、迷路で運筆力が育っていれば、字を書くことが楽しく感じられるでしょう。
必見!迷路に興味を持たせる方法
子どもに迷路で遊んでほしいけれど、なかなか興味を持ってくれない…。どうやって迷路で遊ぶように声掛けしていいのかわからない…。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
筆者も、娘が3歳のころに迷路本をプレゼントしてみたのですが、いくら「一緒にやろう」と促しても、なかなか興味を持ってくれませんでした。どうしたらいいものかと、当時通っていた幼児教室の先生にアドバイスを乞うたところ、「まずは線を引くことから始めてみたら?」との回答。
さっそく白紙に「スタート地点」と「ゴール地点」を書き、「鉛筆をよーいどんして、ママの真似っこしてゴールさせてあげよう」と声掛けをしました。最初は筆者が引いた線の後を追いかけて線を引かせます。見事ゴールしたら「ゴール!やったね!」とほめてあげました。
次は「競争してみよう」と、ふたりで同時にスタートからゴールまで線を引きました。まっすぐ線を引くのに慣れたら次は下から上へと線を引く。それに慣れたら曲線、うずまき…など、少しずつ複雑な線に挑戦するようにしました。
こうして、さまざまな線が引けるようになったところで、あらためて迷路の絵本を「一緒にやってみよう」と見せたところ、とても興味を持ってくれました。
絵本に直接線を引いてしまうと、娘の性格上間違えた時に「うまくできなかった」とあきらめてしまいそうだったので、最初は指でなぞってゴールを目指すことからスタート。
分かれ道に到達したら「どちらに行こうか?」と声掛けをしたり、選んだ道が行き止まりだったときは「じゃあ、さっきと違う道に行ってみるとどうかな?」とヒントを与えたり。
指でなぞることで、「間違えてもやり直しができる」ということが分かった娘、最初は失敗しても構わないとばかりに直感で進み、行き止まりになったらやり直し…を繰り返していました。
しかし、何度も繰り返しているうちに、少しずつ分かれ道でじっと考え込むようになったり、ゴール地点がどこかを再確認して、進む道を選んだりするように。「なんとなく迷路のコツをつかんできたな」と思ったタイミングで、「鉛筆で線を引きながら進んでごらん」と提案。こうして娘はすっかり迷路が大好きになりました。
ちなみに友人は、「分かれ道」のある迷路を手作りして、子どもに「どちらに進んだらいいか」考える練習をしてから、市販の迷路をプレゼントしたそうです。
娘が幼稚園年長のとき、クラスで「迷路作り」が流行ったそう。年長さんが迷路を考えて、年中さんや年少さんにプレゼント。ちゃんと「かんたん」「ふつう」「むずかしい」とレベルが分かれており、「かんたん」は直線の線引き迷路、「ふつう」はいくつか分岐点がある迷路、「むずかしい」は複雑な迷路。子どもって、ちゃんと自分がステップアップしている過程を覚えているんだなぁ、と感心したことを覚えています。
大人も楽しめる!子どもにおすすめの迷路を紹介
ここでは、子どもにおすすめの迷路本や迷路絵本をご紹介します。
【2・3歳児向け】はじめてのめいろ集1 くもん出版編集部
初歩の迷路遊びを通して、運筆力を養える迷路集です。まずは楽しいイラストの中で、ほぼ真っ直ぐな線を引いて入り口から出口までをつなぐ練習。続いて、ものの中を進んで簡単な迷路を進む練習をします。少しずつ迷路がステップアップしていくので、楽しんでいるうちに「思い通りの線」を引く力を養えます。最後に、少し複雑な迷路に挑戦。少し先を予想しながら線を引くことで、判断力を養うこともできます。
【2・3歳児向け】七田式・知力ドリル【2・3歳】めいろ 七田厚監修
教育学士の七田厚先生が監修した迷路。とてもシンプルでわかりやすいのが特徴です。線引きから徐々に段階を踏んでいくので、はじめての迷路遊びにもぴったりです。後半になると、「ニャーと鳴くものを通ろう」「○を通ってゴールしよう」など、ちょっぴりひねりのきいた問題も出現するので、考える力や推理力を養うのにもぴったりです。
【4歳児向け】どこ?めいろでさがしもの 山形明美著
子どもたちに大人気の迷路のシリーズ絵本です。見開き1ページが立体的なジオラマ写真の迷路で構成されています。美しい写真を眺めるだけでも楽しいですよ。赤い矢印からスタートして青い矢印を目指します。迷路をクリアしたら動物や小物がちりばめられた写真の中から「りんご」や「ハサミ」など、アイテムを探す「探し物遊び」も楽しめます。
【4歳児向け】めいろでめちゃめちゃあそぶっく! カースティーン・ロブソン著 ルース・ラッセル他絵
イギリスで大ヒットした、新感覚の迷路絵本です。工事現場の迷路や、アイスクリーム工場の迷路など、面白い迷路が52問。ルールやテーマに沿って迷路を完成させるというストーリー性もあるので、楽しみながら迷路を進められます。迷路以外にも、塗り絵や間違い探し、点つなぎなど、さまざまな遊びが盛り込まれているので飽きずに長く遊べるのも魅力的。
【5歳児向け】さがして!かぞえて!めいろ絵本 アリスのふしぎなくに アニェーゼ・バルッツィ著
世界中で愛読されている人気イラストレーター アニェーゼ・バルッツィによる、大型迷路絵本です。不思議の国のアリスの世界が迷路に変身!最初にアリスの物語についておさらいしてくれるので、アリスのお話を知らない子でも楽しめます。迷路を進めながら探し物を集め、最後に集めたものをカウント。数を数える練習もできますよ。
【5歳児向け】日本一楽しい迷路ドリル うんこめいろドリル 文響社編集
大ブームを巻き起こした「うんこドリル」の迷路バージョンが登場!人気のキャラクターと一緒に迷路に挑戦できるので、子どもたちも興味津々。迷路はレベル別に分かれており、最後のページは見開きの巨大迷路が登場しますよ。さらに、すべてのページに絵探しクイズもついているので、迷路をクリアした後も楽しめます。自分で迷路を作成できる付録付き。
【小学生向け】時の迷路―恐竜時代から江戸時代まで 作・絵 香川元太郎
恐竜時代から始まり、縄文時代、弥生時代を経て江戸時代へ…。迷路で歴史を旅できるユニークな迷路絵本です。歴史公証イラストの専門家、香川元太郎さんによる緻密で美しいイラストはまさに圧巻!大人でも楽しめること間違いなしです。この絵本は迷路以外にもクイズや隠し絵、探し物、むずかしい迷路と、5通りの遊び方が楽しめます。ほかにもさまざまなシリーズが出ているので、コンプリートするのもおすすめです。
【小学生向け】小学生の学習めいろクイズ 1・2・3年生 学習めいろ研究会
小学校低学年で学習する内容を、迷路形式で学べる学習ブックです。答え合わせのページでは、迷路に関する解説と学力アップクイズが掲載されているので、より一層学びを深めることができます。楽しみながら効果的に勉強できるので、集中力もアップしますよ。
まとめ
楽しいだけじゃなく、判断力や運筆力など、さまざまな力を身につけられる迷路は、子どもにぴったりの遊びです。また、小さいサイズの迷路絵本ならカバンに入れて持ち運びできるので、外出時の時間つぶしにもぴったり!ぜひ、親子のコミュニケーションの時間に迷路を取り入れてみませんか?