習字を始めるのはいつから?幼児から習字を習う7つのメリット
習字の習い事はいつから?
習字を始める時期に明確な決まりはありませんが、子どもが文字に興味を持ちだしたら検討してみてもいいかもしれません。ひらがなを学び始めるタイミングで習字を始めると、正しい書き順やきれいな文字の形を意識できるため、変な癖がついてしまうのを防げる可能性があります。
ただし一方で、基本的な読み書きができない状態で習字を始めてもあまり効果が期待できないのではないかという意見も。子どもの性質や教室の方針などによっても、習字を始める適切な時期は異なるのかもしれませんね。
幼児期から習字を習うメリット
幼児期から習字教室に通い始めることで、どのようなメリットが期待できるのでしょうか?
運筆力を鍛える
運筆力とは、自分の思い通りに鉛筆を動かす力のことを指します。習字教室で筆の持ち方や手の動かし方を繰り返しトレーニングする中で、適度な筆圧調整もできるようになっていくことでしょう。
正しい鉛筆の持ち方が身につく
鉛筆の持ち方は、誤って覚えてしまうと矯正するのはなかなか大変ですよね。筆者も子どものころに正しい持ち方を身に付けることができず、鉛筆を握りこむような変な持ち方をしていました。
もちろん周囲の大人に指摘はされていたのですが、注意されたらその場に限り正しい持ち方に変え、また元の誤った持ち方に戻してしまっていました。結局大人になっても持ち方の矯正は上手くいかないままで、恥ずかしい思いをしたことも何度もありました。
子どもの悪い見本になるからと、出産をきっかけに何とか矯正をすることができましたが、今でも急いでいるときなどにうっかり以前の持ち方をしてしまうことがあります。幼児期から習字を習うと、多少癖がついていても修正しやすく、正しい持ち方を身に付けやすそうですね。
姿勢が良くなる
習字では、筆の持ち方だけでなく構え方もしっかりと指導されます。背筋をピンと伸ばすよう意識することで、自然と日常生活でも姿勢が良くなるかもしれません。また習字教室では、礼儀が重視されることが多いといいます。
挨拶をしたり、指導してくださる先生へお礼を伝えたりといったマナーはもちろん、身の回りのものをきれいに片付けるなどのしつけにも効果が期待できるかもしれません。
文字を書く練習になる
「も」「せ」「ヒ」「ヲ」など、大人でも書き順を誤って覚えていることが多いひらがな・カタカナも少なくありません。書き順を誤って覚えていると、文字のバランスが悪くなってしまうことも。
鉛筆の持ち方と同様、書き順も誤って覚えてしまうと矯正に苦労する可能性があるので、幼児期から正しい書き順を学べるというのは習字を習う大きなメリットのひとつでしょう。
集中力が鍛えられる
きれいな文字を書くためには、集中して課題に取り組むことが求められます。ただ書き順に従って筆を動かせばきれいな文字が書けるというわけではなく、全体のバランスはもちろん、とめやはらいなどの細かいポイントも意識しなくてはならないですよね。
とくに墨を使って書く場合は、失敗したからといって消しゴムを使って一字だけ書き直すということもできないため、より高い集中力が求められることでしょう。
自信につながる
習字を続けることで字がきれいになったり、新しい字を書けるようになったりする中で、子どもは成功体験を重ねることができるでしょう。そうした小さな「できた!」という体験は、子どもの自信にもつながるはずです。
また習字教室では、昇級試験や昇段試験が定期的に行われていることが多いといいます。そんな試験も、子どもの良い励みになってくれそうですね。
小学校の授業にスムーズに取り組める
小学校では、遊び中心の幼稚園や保育園とは違い、机に向かった学習が中心になります。習字教室で机に向かって集中して課題に取り組む経験を重ねていると、そんな小学校の授業にも馴染みやすいのではないでしょうか?
また基本的な文字の読み書きを身に付けておくことで、板書もスムーズにでき、授業の内容に集中できそうですね。
幼児期の習字教室の選び方
幼児期に習字を習わせたい場合、どのようなポイントに着目して教室を選べばいいのでしょうか?
対象年齢
教室によって受け入れている生徒の年齢は異なりますが、3歳以上を対象としている教室が多いようです。ただしなかには幼児は対象にしていない教室もあるので、まずは幼児の受け入れがあるのかどうか、確認しておくといいでしょう。
また低年齢の子どもの場合、墨を誤って口にしてしまうなどの危険もあるため、鉛筆を使った「硬筆」や墨の代わりに水を使う「水書」を中心に行うところもあるようです。
通いやすさ
自宅から教室までの通いやすさも、重要なポイントのひとつです。どんなに良い教室に巡り合ったとしても、移動時間が長かったり交通の便が悪かったりすると通い続けるのは大変ですよね。ママやパパにとって、無理なく送迎が続けられる場所かどうか、見極めるようにしましょう。
費用
習字教室の月謝は教室によって異なりますが、週1回のレッスンで3000~5000円程度とほかの習い事に比べて手ごろな金額が目安となります。ただし別途入会費や筆・半紙・墨汁などの消耗品の費用、教材費、展示会の運営費、書道コンクールへの参加費などが必要になることがあるので、具体的にどのような費用が掛かるのか前もって確認しておくといいですね。
子どもとの相性
子どもにそれぞれ個性があるように、教室との相性もさまざまです。評判が良い教室ならどの子どもにも合うというものでもないので、体験教室などに参加し、子どもが楽しく通える雰囲気かどうかチェックしてみてはいかがでしょうか?
さいごに
幼児期から習字を始めるとさまざまなメリットが期待できますが、子どもに興味がないと効果も半減してしまうかもしれません。子どもに習字に興味を持ってほしい場合、自宅で水書き習字に挑戦してみたり、書道パフォーマンスの動画をみせてみたりすると、関心を示してくれそうですね。
習字教室に通うときは、墨などで服が汚れやすいので、汚れてもいい服や汚れが目立ちにくい黒い服などを着せておくと安心ですよ。