お受験対策にお手伝いが必要なの?おすすめのお手伝いと意識したい5つのポイント
お受験対策にお手伝いは必要?

「お受験」と「お手伝い」は一見何の関係もないように感じられるかもしれませんが、面接時に家庭でどんなお手伝いをしているか問われることも珍しくないといいます。また面接対策としてだけでなく、子どもにお手伝いをさせることはお受験に役立つのだとか。
例えば、ママやパパの話をきちんと聞いてお手伝いすることは「指示通りに行動する練習」につながることでしょう。また洗濯や掃除などの家事には手先を使った細かい作業も多いため、子どもの手先の器用さ「巧緻性(こうちせい)」を鍛えることもできるかもしれません。
また家族のためにお手伝いをして役に立つことで、子どもは家族の一員としての自覚を持つとともに自信や自己肯定感を高めることができるのではないでしょうか?
お受験対策におすすめのお手伝い
お受験対策の一環として子どもにお手伝いをお願いしたいなら、下記のようなものはいかがでしょうか?
皿洗い・料理

皿洗いや料理などの台所仕事なら、興味を持って取り組んでくれる子どもも多いことでしょう。ただしキッチンには包丁やコンロなど、危険なものもたくさんあるので、子どもから目を離さないように注意が必要です。
皿洗いをお願いする場合は軽くて割れにくいものから始め、少しずつ大きいものや重いものなどにステップアップしていってもいいですね。もしも子どもがお皿を割ってしまったら、子どもを安全な場所に誘導したあとで大人が処理してあげましょう。
ただし自分が食べる料理を食卓に運んだり、食べ終わった食器を下げたりすることは「お手伝い」ではなく「身の回りのこと」に当たるので注意してくださいね。
洗濯物たたみ

洗濯物をたたむのも、お受験に効果的なお手伝いのひとつです。簡単なタオルからスタートし、少しずつ畳みづらいものに挑戦していくといいですね。小学校受験の試験の中で、タオルや洋服などをたためるかどうかという問題が出されることもあるのだとか。
また小学校に入学したら、体操服や給食着などを自分でたたむことも必要になります。小学校生活に備える意味でも、洗濯物をたたむのはおすすめのお手伝いですよ。
雑巾がけ

手と足を地面につき、ひざがつかないように歩く「クマ歩き」は、小学校受験の運動課題として取り入れられることも多いといわれています。雑巾がけは、そんなクマ歩きの練習にぴったりのお手伝いです。
また学校によっては、お受験の課題として「雑巾がけ」が出題されたこともあるのだとか。面接時に雑巾を扱ったことがあるかどうか尋ねられるケースもあるそうなので、雑巾を濡らしてしぼる作業もセットでお手伝いとしてお願いするといいでしょう。
雑巾は横ではなく縦にしぼると、しっかりと水を切りやすいといいます。子どもがより楽しめるよう、雑巾がけをするときは家族でレースをするなどして工夫してもいいですね。
買い物

スーパーなどへの買い物も、子どものお手伝いとしておすすめです。ペーパー試験や口頭試問などで、季節に関する問題が出されることも多いですが、日常的に買い物に子どもを連れて行くと、食材の旬を身近に感じやすいため、知識として身につきやすいかもしれません。
無理のない範囲で買い物の荷物持ちを手伝ってもらうと、子どもの足腰や腕の力を鍛えることができるのではないでしょうか?また歩いて買い物に出かけると、道中で季節の植物を目にしたり、標識や交通ルールを学んだりする良いきっかけにもなりそうですね。
動物・植物の世話をする

ペットに餌をあげたり、植物に水をあげたりといったお世話も、人気のお手伝いのひとつです。命あるものを責任をもってお世話する経験は、子どもの思いやりの心を育むことにもつながるでしょう。
また毎日お世話をする中で、動物や植物への興味・関心を高めることもできるかもしれません。
子どもにお手伝いをしてもらうときのポイント
子どもにお手伝いをしてもらうときは、以下のポイントを意識してみてはいかがでしょうか?
失敗を責めない

お皿を割ってしまったり、雑巾をきちんとしぼれずに床を濡らしてしまったりと、お手伝いをする中で子どもが失敗をしてしまうこともあるでしょう。しかしそんな失敗も、子どもにとって大切な経験のひとつです。
上手にできなかったことを責めるのではなく、どうすれば失敗せずにできるのかをいっしょに考えてあげてはいかがでしょうか?「失敗=叱られる」と子どもに意識づけてしまうと、お手伝い自体を嫌がるようになる可能性もあるため、気を付けてくださいね。
余計な手出し・口出しは控える

慣れないお手伝いに挑戦する子どもを見ていると、失敗しないようにとつい手や口を出したくなりますよね。しかしそうした先回りは、子どもの考える力を育む機会を損なってしまいかねません。
お手本を見せながらやり方を説明したあとは、見守りに徹することをおすすめします。ただし子どもが助けを求めてきたら、適度なフォローをしてあげるといいでしょう。
楽しむことを意識する

日常的にお手伝いを続けてもらうためには、子どもが楽しむことが大切かもしれません。そのため「親がやってほしいこと」ではなく「子どものやりたいこと」を尊重するといいですね。
ただしお手伝いの途中でふざけたり、遊んでしまったりするようなら、お手伝いに集中できるように一度声をかけるといいでしょう。
感謝の気持ちを伝える

子どもがお手伝いをしてくれたら「ありがとう、助かったよ」と感謝の気持ちを言葉にして伝えてあげてくださいね。「家族の役に立った」という実感は、子どもの自信や自己肯定感につながることでしょう。
またお手伝いに慣れてきたら、少しずつ難しい内容にも挑戦させると、より多くの成功体験を得ることができそうですね。
子どもにお手伝いをさせるときの注意点
子どもにお手伝いをしてもらうとき、どのような点に注意するといいのでしょう?
ご褒美で釣らない

お手伝いのご褒美におもちゃやお菓子などを与えてしまうと、ご褒美をもらうことがお手伝いの目的になってしまうかもしれません。そうすると、ご褒美がもらえないとお手伝いをしなくなってしまうことも。
家族の一員として家族の役に立つことがお手伝いの目的なので、ご褒美ではなく家族の感謝の気持ちを糧にお手伝いをしてもらいたいものですね。
子どものペースを尊重する

大人にとってはあっという間に終わることでも、子どもがやるとどうしても時間がかかってしまいますよね。しかし時間がかかるからといって大人が手助けをしてしまうと、子どもは自分の力で頑張ったのだという達成感を得るのは難しいかもしれません。
時間がかかっても子ども自身の力でやり切ることを尊重し、子どものペースを見守ってあげるといいでしょう。また子どもによってペースは異なるので、ほかの子どもと比較するのも避けることをおすすめします。
お手伝いを強要しない

お手伝いは毎日継続してもらいたいものですが、嫌がっているのに強要すると、すぐに投げ出してしまうかもしれません。子どもが決められたお手伝いをどうしても嫌がるときは、違うお手伝いをお願いしてもいいですね。
それでも嫌がる場合は、どんなことならできそうか考えてもらうのもひとつの方法です。お手伝いの内容にこだわりすぎず「家族のためにお手伝いをする」ということを習慣化できるよう意識してみてはいかがでしょうか?
また子どもにだけお手伝いを求めると「パパはやっていないのに」などと子どもが不満に感じてしまう可能性があります。可能な範囲で家族で家事を分担するようにすると、子どもも気持ちよくお手伝いができそうですね。
質にこだわりすぎない

子どものお手伝いに、大人と同様のクオリティを求めるのは難しいですよね。低年齢のうちはとくに質ではなく、子どもの頑張りを評価してあげるといいでしょう。年長になるころには、手先などが器用に動かせるようになってくるので、少しずつより質の高いお手伝いができるよう助言をしてみてもいいかもしれません。
さいごに
お手伝いはお受験対策の一環としても、ぜひ日常的に取り入れたいものですよね。難しすぎるお手伝いを長続きさせることは難しいので、子どもの発達や興味・関心に沿って、無理のない範囲でお手伝いをしてもらいましょう。
お手伝いへのモチベーションがどうしてもあがらないときは、子ども用のエプロンや掃除道具などを用意してあげると、興味を示してくれるかもしれません。