子どもの姿勢の悪さを放置しないで!姿勢が悪くなる原因と弊害、改善方法とは?
子どもの姿勢が悪くなる原因
どのような問題が、子どもの姿勢の悪さにつながっているのでしょうか?
スマホ・タブレットの長時間利用
スマホやタブレットなどの画面を長時間眺めてると、姿勢が悪くなりやすいといわれています。スマホなどの画面をみるときは前かがみの状態で首を突き出す姿勢になるため、首がまっすぐに伸びてしまいます。
もともと首は緩やかなアーチ状になっているものですが、まっすぐ伸びることで首への負担が増し、頭痛や肩こりなどにつながってしまうことも。こうした状態は「ストレートネック」や「スマホ首」とも呼ばれ、子どもだけでなく幅広い年代で問題視されています。
筋力低下
子どもの筋力は年々低下傾向にあるといわれていますが、コロナ禍で子どもの運動時間が大幅に少なくなったことによって、この数年さらに問題は深刻化しているといいます。腹筋や背筋など、身体を支えるための筋力が不十分だと、きれいな姿勢を維持することは難しいでしょう。
生活リズムの乱れ

生活リズムを整えることは、子どもの健康や発達に大きな影響を与えるといわれていますが、生活リズムの乱れによって姿勢の悪さにつながることも懸念されるそうです。不規則な生活によって身体や脳のエネルギーが不足したり、十分な休養がとれなかったりすることで、集中力が持続せず、きれいな姿勢を維持しづらくなるのかもしれません。
親の姿勢の悪さ
ママやパパの姿勢が悪いと、子どもがその悪い姿勢を真似してしまう可能性があるといいます。いくら子どもに姿勢を正すように伝えても、お手本となるべき親の姿勢が乱れていては説得力がありませんよね。
またママやパパの姿勢が悪いと、子どもがどんな姿勢が良いものなのか理解することも難しいのかもしれません。
子どもの姿勢が悪いことによる弊害
子どもの悪い姿勢を放置すると、どのような弊害がでる可能性があるのでしょうか?
骨のゆがみ
骨や筋肉などが発達する時期に悪い姿勢を放置してしまうと、骨盤や背骨などがゆがんだ状態で成長してしまう可能性が危惧されます。またそんなゆがんだ骨に沿って筋肉も発達してしまうので、全身の筋肉がバランスよく発達しないかもしれません。
消化不良
姿勢が悪いと内臓の位置がずれてしまい、正常な働きができなくなってしまう可能性があるといいます。それによって消化不良を起こし、下痢や便秘などの症状を引き起こしてしまうことも。また消化器官が圧迫されることで、すぐに満腹感を感じるようになってしまい、食事の量が少なくなってしまうこともあるといいます。
呼吸が浅くなる
姿勢が悪いと、呼吸をするための筋肉の動きが妨げられ、呼吸が浅くなってしまう可能性が考えられます。そうすると交感神経が優位なってしまい、身体が十分に休まらず、頭痛や肩こりなどを引き起こしたり、免疫力や代謝の低下を招いたりすることもあるかもしれません。
またそうした自律神経の乱れは、子どもの心の健康にも悪影響を及ぼす可能性が懸念されます。イライラしやすくなったり、精神的に不安定になったりする子どもも少なくないのだとか。
歯並び・噛み合わせの悪化を招く
姿勢の悪さは呼吸に悪影響を及ぼす可能性があるとご紹介しましたが、猫背は口呼吸の原因にもなるといわれています。口呼吸になると常に口が空いた状態になってしまうため、口の中が乾燥して虫歯や風邪などの感染症になりやすくなったり、歯並びや噛み合わせに悪影響が出たりする可能性があるようです。
また姿勢が悪く頬杖をつく時間が長いと、頭の重さを顎で支えることになるため、顎がゆがんだり関節に負担がかかったりすることも。
怪我しやすくなる
姿勢が悪い状態で身体を動かすと、筋肉がスムーズに動かしづらいため、身体への負担が大きくなるといいます。そのため、思わぬ怪我につながる危険が高まる可能性も考えられるそうです。
子どもの姿勢を改善する方法
子どもの姿勢を改善するためには、どのような方法が効果的なのでしょうか?
きれいな姿勢を保つ理由を教える
ただ闇雲に姿勢を正すように言い聞かせても、なかなか長続きしないかもしれせん。そのため、まずはどうしてきれいな姿勢を維持したほうがいいのか、子どもが理解しやすい言葉で説明することをおすすめします。
姿勢が良くなるとどんないいことがあるのか、また姿勢が悪いとどんな悪いことにつながるのか知ることで、前向きに姿勢の改善に取り組めるようになるかもしれませんね。
体幹を鍛える
いくら姿勢に気を付けていても、身体を支える筋力が足りなければ、姿勢をキープすることは難しいですよね。そのためバランスボールなどを活用して、遊びながら体幹を鍛えてみてはいかがでしょうか?
正しい姿勢について学ぶ
子どもの姿勢を正したい場合、まずはきれいな姿勢がどういうものなのか、親子で学んでみてもいいかもしれません。大人でも、意外とどうすればきれいな姿勢になるのかよくわからないという人も少なくないですよね。
「耳」「肩」「腰」「ひざ」「くるぶし」の5つが一直線上にくるように意識すると、良い姿勢を作ることができるといいます。より具体的にイメージできるよう、ママやパパがお手本を見せたり、写真やイラストなどを活用したりしてもいいでしょう。
姿勢の悪さを自覚させる
子どもに姿勢の悪さを指摘してもなかなか改善されないときは、子ども自身に姿勢が悪いという自覚がない可能性が考えられます。自分がどんな姿勢で過ごしているのか、客観的にチェックする機会はなかなかないもの。
子どもの普段の様子を写真や動画にとってみせるなど、子どもが現状を問題視できるよう促してみてはいかがでしょうか?その際、比較対象としてきれいな姿勢のお手本を用意してもいいですね。
画面の向きを調整する
子どもにスマホやタブレットを見せるとき、画面の向きが机と平行あるいは垂直だと、首や肩に負担がかかりやすくなるといいます。30度くらいを目安に画面を傾け、斜め上からみるようにすると、姿勢が崩れにくいかもしれません。
また画面を眺めるうちに身体が前に倒れてしまわないよう、腕を机のふちに添えておくのもおすすめです。ただし姿勢にいくら気を配ったとしても、長時間の視聴は子どもに悪影響を及ぼす可能性が懸念されるので控えましょう。
また使用後は首や肩のストレッチを行ってもいいですね。
姿勢ケアグッズを活用する
椅子やクッションなど、子どもの姿勢ケアのために開発されたアイテムを活用する家庭も少なくありません。また姿勢矯正ベルトなども多数販売されているので、継続して使い続けられそうなものを探してみてはいかがでしょうか?
子どもの姿勢改善の注意点
子どもの姿勢を改善したいときは、下記のような点に注意することをおすすめします。
親もきれいな姿勢を意識する
を意識することが大切ですよね。足の裏全体を床にしっかりとつけ、背もたれに頼らずに良い姿勢に挑戦してみてくださいね。
姿勢に自信がない場合は、子どもにチェックしてもらってもいいでしょう。親子で良い姿勢について話をすることで、子どもの姿勢への興味・関心を引き出せるかもしれません。
机・椅子の高さを調節する
机や椅子の高さが子どもに合っていないと、きれいな姿勢を維持するのは難しいでしょう。椅子に座ったときに子どものかかとがしっかりと床や足置きにつかない場合は、子どもにあった高さに調節してあげてくださいね。
椅子や机の高さが調節できない場合は、クッションや踏み台などを活用するといいですね。
長い目で見守る
子どもの姿勢は、一朝一夕で改善されるものではないといいます。きれいな姿勢を日常的に維持するのは難しいため、まずは短い時間からスタートし、少しずつ時間を伸ばしていってもいいでしょう。
長時間姿勢を維持できなかったとしても子どもを責めず、短時間でもきれいな姿勢を作れたことを褒めてあげると、子どものモチベーションをキープできるかもしれません。
さいごに
子どもの姿勢の悪さを放置すると、心身の発達に悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。スポーツや勉強にも支障をきたすかもしれないので、なるべく早いタイミングで改善に導いてあげたいものですね。