【鉛筆の正しい持ち方】矯正方法や効果・グッズを徹底解説
できている?鉛筆の正しい持ち方
まずは、鉛筆の正しい持ち方について紹介します。大人でも正しい持ち方ができていないこともあるため、親子で確認してみましょう。
鉛筆の正しい持ち方とは?
鉛筆の正しい持ち方の定義とは、指の関節と手首の関節を自由に動かすことができ、手や腕に余計な力が入らず、鉛筆を自在に動かして思うように書けること。
正しく鉛筆を持つことができれば、自然と手首が安定し、文字が書きやすくなります。
まずは、下記の流れで鉛筆を持ってみましょう。
- 親指と中指の爪の根元で鉛筆をしっかりと挟む
- ひとさし指の力を抜いて鉛筆に沿わせ、すき間ができないようしぴったりと指をつける
- 残った薬指と小指は軽く丸め、手のひらは卵を握ったようにふんわりと
鉛筆の先を見たとき、親指、ひとさし指、中指で三角形になっており、その中央に鉛筆があるのが正しい状態です。
鉛筆を正しく持ったときの横からの角度は50~60度、前からの角度は直角ではなく外側に20度くらい傾けた形になっているかどうかも確認しましょう。この角度が崩れてしまうと、鉛筆が立ち上がりすぎたり横に寝てしまったりするので注意してください。
鉛筆の正しい持ち方と箸の正しい持ち方は、実は全く同じ。箸を正しく持ち下の箸を抜いた形が、鉛筆の正しい持ち方になります。まだ鉛筆を持てない年齢でも、スプーンやフォークをひとさし指と中指、親指を使って正しく持たせてあげる習慣をつけておくと、箸や鉛筆に進んだときにスムーズかもしれません。
動画で鉛筆の正しい持ち方を押さえよう!
正しい鉛筆の動かし方
鉛筆の動かし方は、ひとさし指で線を書くようなイメージです。
上下の動きはひとさし指と中指を動かし、左右の動きは腕ではなく手首のみを動かすようにしましょう。いきなり文字の練習をするのではなく、ウォーミングアップとして、まずは鉛筆を上手く動かせるよう運筆から練習するのがおすすめです。
丸やらせんを書いたり、迷路や塗り絵をしたりと、楽しみながら書く感覚をつかんでいくといいでしょう。
鉛筆の持ち方、意識したいポイントは?
鉛筆の持ち方が悪い例としては、
- 親指とひとさし指で鉛筆を巻き込むようにグーで握っている
- 親指、ひとさし指、中指、薬指それぞれに力を入れ立てるように持つ
- 親指のつけ根に鉛筆がついている
- 鉛筆の先が体の方に向いている
といったものが挙げられます。このような持ち方では変に力が入り、キレイな字を書くことが難しくなってしまいます。
- 親指、ひとさし指、中指で三角形になっているか
- えんぴつが前に倒れていないか
- 親指や中指が前に出ていないか
- えんぴつが立っていないか
- 力が入りすぎていないか
というポイントを意識して、鉛筆を正しく持てるようにしていきましょう。
成績にも…!?”持ち方”による良い影響・悪い影響
正しい鉛筆の持ち方を理解したら、続いては、メリット・デメリットについて。どんな影響があるのか、詳しく確認していきましょう。
鉛筆を正しく持つメリットは?
鉛筆を正しく持つメリットには、
- キレイな文字が書ける
- 指先が器用になる
- 手や腕、肩、首、目が疲れない
- 勉強に集中しやすくなる
- 姿勢が良くなる
といったことが挙げられます。
正しい鉛筆の持ち方の場合、力まずリラックスした状態で文字を書くことができるのが最大のポイント。親指やひとさし指が自由に動かすことができ、とめ、はね、はらいなど、文字をキレイに書くポイントを押さえやすくなります。
指先を使うため、手先の器用さにも直結。変な力が入らないため、手や腕、肩、首、目が疲れにくく、勉強にも集中しやすいでしょう。手の平が下に向くことで自然と脇が締まり、正しい姿勢を保ちやすくなります。
鉛筆を正しく持たないとこんなデメリットが!
鉛筆を正しく持たないことによるデメリットとして、
- 字がゆがんでしまう
- 短時間で疲れてしまう
- 集中力の低下
- 姿勢が悪くなる
と、メリットとは反対の要素が挙げられるでしょう。
鉛筆を正しく持てていない状態は、本来なら力の要らない場所に力が入ってしまっていることがほとんど。鉛筆を上手くコントロールできず文字がゆがんでしまいやすいうえ、短時間ですぐに疲れてしまいます。疲れが集中力の低下につながることは、想像に難くありません。
また、間違った持ち方により手元が見えづらくなる場合、手元が見えるよう前傾姿勢になったり猫背になったりと、姿勢が悪くなる原因になることもあるでしょう。姿勢の悪い状態が続くと、肩こりや腰痛、視力低下など、体にも悪影響が考えられます。
鉛筆の間違った持ち方により、疲れやすい、上手く書けない、長時間学習できない、姿勢が悪くなる、集中力低下などのデメリットが発生すると、勉強へのモチベーションに影響を与えることも考えられるでしょう。
子どもに学力をつけてあげたいと考えるなら、まずは鉛筆の持ち方から見直してみるといいかもしれません。
(※)フロリダ国際大学(Florida International University)のローラ・ダインハート(Laura Dinehart)氏によると、字を丁寧に書く子どもは、学力が伸びる傾向がある。(参照:
Journal of Early Childhood Literacy|Handwriting in early childhood education: Current research and future implications)
鉛筆の正しい持ち方を教えたい!その方法は?
鉛筆の持ち方の矯正方法をご紹介します。
できるだけ早く持ち方を正してあげよう!
小さいときは難しい文字も、何度も書いていくうちにキレイに書けるようになっていきます。
しかし、小さいときに身に付いた鉛筆の持ち方は、なかなか直すことができません。中には、初めに身に付いた鉛筆の持ち方が一生ものになってしまうケースも少なくないでしょう。
そのため、鉛筆の持ち方の矯正は、できるだけ早いに越したことはありません。できることなら就学前や小学校低学年のうちに、正しい持ち方を定着させておくのがベストでしょう。
子どもに鉛筆の持ち方を教えるおすすめの方法
子どもに鉛筆の持ち方を教えるのは、なかなか難しいですよね。そんなときは、このやり方を試してみてください。
1.親指とひとさし指で丸を作る
2.親指とひとさし指で鉛筆の先を挟む
3.利き手と反対の手で鉛筆の後ろを持ち、手の方向に倒す
4.中指とその他の指を優しく添える
この方法で鉛筆を持つと、自然と正しい持ち方になります。6歳の息子も、この方法で正しい持ち方ができました。
正しい持ち方に慣れるため、まずは運筆から練習してみましょう。はじめは、子どもが持ちやすいよう太目の三角鉛筆を使うのがおすすめです。
鉛筆の持ち方矯正アイテム3選
最後に、鉛筆の持ち方を矯正するための便利グッズを紹介します。
トンボ鉛筆 鉛筆 Yo-i おけいこセット
子どもの鉛筆デビューにぴったりなのが、トンボ鉛筆から販売されている「Yo-i おけいこセット」。
子どもの小さな手に合わせた短めサイズの、指が安定しやすい三角軸の鉛筆3本がセットになっています。
鉛筆を持つ親指、ひとさし指、中指の位置を、お父さん指、お母さん指、お兄さん指のマークが分かりやすく教えてくれる仕様。6Bなので子どもの弱い力でもしっかり書くことができますよ。
普通の鉛筆削りではサイズが合わないため、専用の鉛筆削りもセット。削る側により左右どちらの利き手でも活用することができます。
もちかたくん
こちらは、鉛筆につけることで、正しい指の位置を身につけることができる「もちかたくん」。右手用と左手用が販売されています。
三角鉛筆や六角形鉛筆、丸軸鉛筆など、どんな形の鉛筆にも使えるのが、大きな魅力です。お気に入りの鉛筆とセットで購入してください。
Firesara ペングリップ
Firesaraの「鉛筆矯正グリップ」は、筆圧を軽減できる仕様となっているのが特徴。
それぞれのくぼみに指を入れるだけで、自然と正しい持ち方になります。鉛筆やペンなど、さまざまな形のものにフィットするため、家族みんなで使うのもいいでしょう。
高品質のシリコンで作られており、子どもがつい口に入れてしまっても問題ありません。カラフルなカラーで、楽しく文字を書くことができそうです。
さいごに
スポーツと同様、文字を書くときにも正しいフォームは必須です。
学びへのモチベーションを高めるためには、まず鉛筆の正しい持ち方から。悪い癖がついてしまうと直すのが大変になるため、幼児期や小学校低学年の間に正しい持ち方をサポートしてあげるのがベストでしょう。
学びの基本は書くことから!書くことが嫌にならないよう、まずは鉛筆の持ち方からしっかりサポートしてあげられるといいですね。