ペットは子どもにどんな影響を与える?ペットを飼う時期と注意点
ペットが子どもに与える影響
ペットは子どもの心の成長にもつながるといいますが、ペットを飼うことは子どもにどのような影響を与える可能性があるのでしょうか?
命の尊さを知る
ペットの多くは人間よりも寿命が短いため、いつかお別れの日がやってくることでしょう。ペットの死は子どもへ大きなショックを与えるかもしれませんが、ペットの死を通して命には限りがあること、だからこそ日々を大切に生きることが大切だと学べるかもしれません。
心の支えになる
ペットは、飼い主の心に寄り添ってくれるといいます。辛いときや悲しいとき、そばにペットがいてくれるだけで心の支えとなってくれることでしょう。
かわいいペットと過ごす時間は、自然と笑顔になるものではないでしょうか?とくに犬などの動物は、愛情を示すと尻尾を振るなどして愛情を返してくれるものです。そうしたペットとのやりとりを通して、子どもの情緒は豊かになっていくことでしょう。
イギリスの大学の研究によると、ペットを飼うことは子どもの情緒の安定につながり、知的能力や社会的なスキルの向上につながる可能性があるそうですよ。
コミュニケーション能力を育む
ペットとは言葉を使ってやり取りすることはできないため、仕草や行動などからその気持ちを読み取る必要があります。そうしたコミュニケーションの積み重ねは、子どもの思いやりの心を育んでくれるのではないでしょうか?
相手の些細な変化を察し、気遣いができる力は集団生活においておおいに役立ってくれるはずです。
運動する機会が増える
犬などの散歩が必要なペットを飼う場合、自然と外出する機会が増えることでしょう。散歩をしたり、公園などでいっしょに遊んだりすることで、子どもの運動する時間も増やせそうですね。
責任感が育まれる
ペットはおもちゃとは違って生きているため、飽きたからと投げ出してしまうことはできません。毎日きちんとお世話を続けることで、子どもの責任感を育むことができるでしょう。
ペットを飼うならいつから?
ペットを子どもが飼いたがったとき、何歳頃からなら飼ってもいいものか悩む人も少なくありません。ペットを飼い始める時期に目安はあるのでしょうか?
3~4歳以降がおすすめ
ペットを飼い始めるのであれば、子どもが3~4歳よりも大きくなってからのほうがいいかもしれません。このころになると、子どもに簡単なお世話をやってもらうことができそうですね。
また子どもに多少手がかからなくなってくるため、ママやパパも余裕を持ってペットのお世話ができるのではないでしょうか?
妊娠前からペットを飼っている場合
妊娠前からペットを飼っている場合、ペットが妊娠に影響を与えないか、赤ちゃんとの生活は大丈夫なのかと不安に感じるかもしれません。手洗いを徹底する、排泄物を素手で触らないなどの衛生面の配慮はもちろん、ペットが赤ちゃんに危害を加えてしまわないようしつけの見直しもしておきたいものです。
またペットが赤ちゃんに嫉妬してしまう可能性もあるため、あらかじめ赤ちゃんが生まれることをペットに教えておくことも大切です。可能であれば、ペットとの時間を作ってあげるとペットのストレスを軽減できるかもしれませんね。
万が一の事故を防ぐため、子どもとペットがいっしょに過ごすときは目を離さないようにしましょう。アレルギーのリスクもあるので、ペットと子どもの寝室をわけたり、抜け毛対策を徹底したりといった配慮もお忘れなく。
子どもとペットを飼うときの注意点
子どもとペットを飼うことになったら、どのような点に注意すればいいのでしょう?
アレルギー・ぜん息の有無を調べておく
ペットを飼い始める前に、できる限り子どもや家族に動物アレルギーやぜん息がないか確認しておくことをおすすめします。症状が悪化すると、呼吸困難など命にかかわる自体を引き起こす可能性もあります。
筆者の友人宅では、子どもが生まれる前から犬を飼っていました。しばらくは問題なく暮らせていたのですが、2歳頃に子どもが犬アレルギーであることがわかったそうです。友人は悩んだ結果ペットを手放すことはせず、子どもと犬の生活環境を分けることに決めました。
こまめな掃除や洗濯を徹底している甲斐もあり、今も大きな問題はなくペットと暮らせているそうですが、アレルギーがわかった当時はこちらが心配になるほど悩んでいました。
出産前からペットと生活している家庭は別ですが、いざアレルギー症状が出てから困らないよう、ペットを飼う前にアレルギーの有無はチェックしておきたいですね。
費用を事前確認しよう
ペットを飼うためには、食事代以外にもさまざまな費用が必要になります。ケージやトイレ、首輪などのペット用品、定期的な予防接種、トリミングなど、ペットによってかかる費用は異なるので注意が必要です。
またペット保険に入っていない場合は、病気や怪我をした際の治療費を全額実費で支払わなくてはなりません。ペットの治療費は高額になりやすいので、保険に入るのかどうかも踏まえて費用を検討しておきましょう。
ペットの死による子どもへの精神的負担
人間よりも寿命が短いペットとのお別れは、子どもに命の尊さを伝えてくれる一方、大きなショックを与えてしまうことがあります。子どもによっては、食事がとれなくなるなど生活に支障が出るほど心に大きな傷を負ってしまうことも。
ペットを飼うかどうかの判断は、子どもの性格も考慮した上で決めることをおすすめします。
引っ越し
将来引越しをする可能性がある場合、ペットが飼える物件がすぐに見つからないこともあります。もしペットを連れて引っ越すのが難しい場合、ペットの引き取り手が見つかるかどうかも考えておく必要がありそうですね。
衛生面に配慮する
ペットを飼うときは、こまめな掃除や洗濯を心がけ、衛生面に配慮するようにしましょう。とくに、犬や猫の抜け毛はアレルギーを引き起こす一因となる可能性があります。毛が生え変わる時期である春や秋はとくに、掃除機をかける回数を増やしたり空気清浄機を活用したりするといいですね。
ペットはおもちゃではないことを伝える
ペットは生き物なので、子どもの都合ばかりを押し付けたり、乱暴に扱ったりしてはいけないということを教えてあげましょう。また大人の真似をして、子どもが勝手にペットのお世話やしつけを行うと、ペットへ負担をかけてしまいかねません。
お世話やしつけは必ず大人といっしょにすることも、徹底しておきたいですね。
ペットだけの空間を作る
ペットが子どもとの生活でストレスを溜めこんでしまわないよう、ペットがひとりになれる空間を用意してあげることも大切です。ケージやサークルなどを活用してもいいですね。
そして「ペットがひとりになりたいときは邪魔をしない」よう子どもに言い聞かせましょう。しつこく声かけをしたり、ペットをケージなどから無理に引っ張り出したりすることがないようにしてあげたいですね。
ペットのしつけをする
ペットのしつけが十分でないと、ペットが子どもに危害を加えてしまう可能性があります。「人を噛まない」「決められた場所以外でトイレをしない」「人間の食事は食べない」など、必要となるしつけはさまざまです。
なかなかスムーズに進まないかもしれませんが、子どもとペットがともに安全に暮らしていくためにも、根気よくしつけを行うようにしましょう。
犬や猫を飼うのにいくら掛かるの?
それでは、実際に犬や猫を飼う場合、いくらくらい掛かるのでしょうか?
英語学習ひろば『犬や猫に関する調査』によると、犬の場合初期費用が5万円~7万円ほど、そしてランニング費用で年間おおよそ20万円~30万円ほどのようです。猫の場合には、初期費用約3万円でランニング費用が15万円となっており、犬よりも費用を抑えられるというアンケート結果が出ております。
それでは何にいくらお金が掛かるのかを解説していきます。
犬・猫の飼い始めの初期費用
初期費用とはケージや首輪、リードなどといった飼い始めの時にそろえる必要のあるもので、お庭で飼う場合には小屋代なども含まれます。
こちらでは、犬の場合平均額が61,248円、猫の場合平均額が31,181円となっています。
犬・猫を飼う場合のランニング費用
ランニング費用とは、継続的に掛かる費用のことです。ペットの場合、病気やケガの治療費、保険料。そして、食費やトリミング代やトイレシートについても継続的に費用が掛かります。
さいごに
ペットとの生活は子どもの心の成長にもつながるものですが、その分生き物を飼うということには責任がともないます。子どもとの生活がペットのストレスとなってしまわないよう、ペットとの接し方をしっかりと子どもに教えてあげるようにしましょう。