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海外に住む日本の子どもたちは何処で勉強しているの?

ライター 村田 美子
2020/08/29 05:08
現在、数万人の日本人の子どもたちが国外で学んでいます。皆さんは「在外教育施設」って聞いたことがありますか?この記事では、日本人学校、補習授業校、私立在外教育施設という3つの在外教育施設についてお伝えします。現状と最近の傾向などを見ていきましょう。

海外子女教育、在外教育施設とは?

海外に在留する日本人の子どものための教育は海外子女教育と呼ばれます。海外でも日本の学校教育法に則って実施される施設が在外教育施設です。
在外教育施設には、日本人学校、補習授業校、私立在外教育施設があるので、一つずつ詳しく見ていきましょう。
日本人学校は、日本国内の小・中・高等学校と同じ教育を行い、全日制です。一般的に、その運営は現地の日本人会や、進出している企業の代表者、保護者の代表などからなる学校運営委員会によって行われています。教科書などは無償配布されますが、授業料がかかります。
最初の日本人学校は1956年、タイのバンコクに設置され、今では世界50カ国と1地域に96校が設置されています。そして約2万1千人の子どもたちが学んでいます。(平成27年のデータ)
日本人学校のほとんどが小学校と中学校ですが、2011年に中国の上海日本人学校に高等部が開設されました。
 
すべての日本人学校でのカリキュラムは、日本の学習指導要領に基づき、日本国内で使用されている教科書が使われ、日本の学校の卒業資格が得られます。
学校内は日本の学校と同じ環境で、日本人の先生が日本語で教えます。そのため、帰国後もすんなり日本の学校に入っていけるというメリットがあります。
さらに、多くの日本人学校では、現地の文化・歴史・地理などを学んだり、現地校との交流を積極的に進めていたり、ネイティブの講師によって現地語の学習も行われています。また、「国際学級」を開設し、外国人の子どもを受け入れている学校もあるようです。
では、日本人学校のデメリットは何でしょうか? 日本人学校に行くと、現地語はほとんど上達しません。日本のコミュニティで完結してしまうため、せっかくのチャンスを逸してしまいます。

(1) 日本人学校

日本人学校は、日本国内の小・中・高等学校と同じ教育を行い、全日制です。一般的に、その運営は現地の日本人会や、進出している企業の代表者、保護者の代表などからなる学校運営委員会によって行われています。教科書などは無償配布されますが、授業料がかかります。
最初の日本人学校は1956年、タイのバンコクに設置され、今では世界50カ国と1地域に96校が設置されています。そして約2万1千人の子どもたちが学んでいます。(平成27年のデータ)
日本人学校のほとんどが小学校と中学校ですが、2011年に中国の上海日本人学校に高等部が開設されました。
 
すべての日本人学校でのカリキュラムは、日本の学習指導要領に基づき、日本国内で使用されている教科書が使われ、日本の学校の卒業資格が得られます。
学校内は日本の学校と同じ環境で、日本人の先生が日本語で教えます。そのため、帰国後もすんなり日本の学校に入っていけるというメリットがあります。
さらに、多くの日本人学校では、現地の文化・歴史・地理などを学んだり、現地校との交流を積極的に進めていたり、ネイティブの講師によって現地語の学習も行われています。また、「国際学級」を開設し、外国人の子どもを受け入れている学校もあるようです。
では、日本人学校のデメリットは何でしょうか? 日本人学校に行くと、現地語はほとんど上達しません。日本のコミュニティで完結してしまうため、せっかくのチャンスを逸してしまいます。

(2) 補習授業校

補習授業校とは、現地の学校やインターナショナル・スクール等に通学している日本人の子どもを対象に、土曜日や放課後などを利用して、日本国内の小・中学校の一部の教科について日本語で授業を行います。
目的、目標は子どもたちが再び日本国内の学校に編入した時にスムーズに適応できるようにすることです。
 
現在、世界52カ国・1地域に205校が設置されていて、約2万人が学んでいます。(平成27年のデータ)
特徴は国語を中心に、補習授業校によって算数(数学)、理科、社会などを加えた授業が、国内で使用されている教科書を用いて行われ、日本の学校文化も学習しています。しかし、卒業資格は得られません。日本語学校同様、有償です。
とはいえ、補習授業校は日本人の子どもたちが日本の教育を受けることができる貴重な場所になっていて、帰国後の子どもたちの教育を心配する親たちの味方になっています。
つぎに、興味深い追跡調査をご紹介します。対象は海外の現地校またはインターナショナル・スクールに通っていて補習授業校にも通い、その後日本に帰国した子どもたちです。
帰国後スムーズに適応できた子どもたちの共通点は以下の3点でした。
・補習授業校の勉強をしっかりやり切った子ども
・家庭内では日本語を使っていた家庭の子ども
・日本語の本をよく読んでいた子ども
補習授業校では、いずれ日本に帰国する予定の生徒だけが学習しているわけではなく、日本に帰国する意思のない現地永住予定の生徒も通っています。
そのため、同じ学年のクラス内で生徒間の日本語能力が異なる場合があります。大規模校は日本語能力別に分けて授業を行いますが、小規模校では,すべての生徒が同一のクラスで勉強しています。また、補習校には留年制度が定められていることもあります。
日本人学校や補習校が抱える問題点は、幼稚園と高等学校が少ないことがまず挙げられます。
また、学年が進むにつれて、インターナショナル・スクールに進学したり、日本に帰国する子どもたちが増え、在籍者の低年齢化が生じ、経営的にも困難になってきています。
前述したように、クラス内の生徒間の日本語能力の差が原因で、授業進行に支障が出ることもあるようです。補習校には留年制度があり、一定の学力に到達しない場合には次年度も同じ学年になるため、それが退学の一因にもなっています。永住予定の生徒が留年となりやすいようです。
このように、在籍者の低年齢化や退学する子どもたちが増えると、即、日本語学校や補習校の財政上の課題ともなりうるのです。

(3) 私立在外教育施設

私立在外教育施設とは、国内の学校法人などが母体となって海外に開校した全日制の教育施設で、世界に7校が設置されています。(平成27年のデータ)
私立在外教育施設は、日本国内の小・中・高等学校と同等の課程を有するという認定を受けているため卒業資格が得られます。すなわち、私立在外教育施設の高校を卒業すれば、日本国内の大学の入学資格があるということです。
しかし、私立在外教育施設は不況のあおりを受けて閉校するところもでてきており、現在は早稲田渋谷シンガポール校、慶應義塾ニューヨーク学院、立教英国学院、帝京ロンドン学園、スイス公文学園高等部、ドイツ桐蔭学園、フランス甲南学園トゥレーヌ高等部・中等部の7校のみです。(平成27年のデータ)
海外から帰国した生徒を積極的に受け入れている寮制の高等学校には茗溪学園(茨城県)、暁星国際(千葉県)、聖パウロ学園(東京都)、新潟国際情報、オイスカ(静岡県)、同志社国際(京都府)、立命館宇治(京都府)、西大和学園(奈良県)、山陽女学園(広島県)、明徳義塾(高知県)、弘学館(佐賀県)などがあり、子どもだけを日本に帰国させて寮がある高等学校に入れる保護者もいます。

さいごに

この記事では、多くの日本人の子どもたちが海外で生活し、学んでいることをお伝えしました。ほとんどが親の海外赴任に伴って海外に出た子どもたちです。
幼児の場合、現地の幼稚園等に入園すると、驚くほど速く現地の言葉を覚えますが、母語である日本語力はあっという間に衰えていきます。母語の確立に大切なこの時期を大切にして、母語を確実に身につけるよう保護者の努力が必要です。
海外での学校の決め方ですが、小学校低学年で帰国する予定の場合や、2年以下の短期間滞在の場合は日本人学校がおすすめです。授業を理解するための学習言語の習得には3~5年かかるという研究結果があります。生活言語/学習言語の習得に関しては、機会があれば別記事でお伝えしましょう。
最後に、日本人学校離れについてお伝えします。2002年以降、日本人学校よりも英語を主体としたインターナショナル・スクールや現地校に通う子どもの方が多くなっています。
理由は異文化理解の重要性が保護者の間でも共有され、英語圏では現地校を、非英語圏ではインターナショナル・スクールを選ぶ傾向が強くなったことがあげられます。
日本国内でも、最近では帰国生徒が珍しくなくなり、帰国生学級や別枠入試など、現地校出身者に対する日本の受け入れ態勢が整ってきたことも日本人学校離れにつながっているようです。
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