子供を両親が揃って手塩にかけて育てることは、まさに理想的なことです。もっと簡単に言えば小学校受験では親の教育観が頻繁に問われます。

つまりどんなふうに子供を育てているのか？どのような人間になってもらいたいのか？という点については両親の間でも意思の疎通を計っていただきたいのです。

小学校受験では願書に直接、家庭での教育観を記す場合があります。正直なところ、その場面で初めて話し合っているようでは、既に小学校受験を支える両親としては一歩、後れを取っていると感じてください。

それほどに、小学校側は親の意見や意向を面接や願書内で情報収集しようとしているわけです。親の持つ教育観念こそが、子供の中に息づいているものだからです。

小学校受験を決めた段階で、真剣に話し合いを重ねて家としての考えを統一させておく必要は大いにあるのです。

どちらか片方だけが説明会に参加をしているだけでは、なかなか小学校が誇示している教育観念が伝わりにくい場合もあります。

何校か両親揃って学校説明会に参加をした後に、改めて各小学校に対して感じた感想を、夫婦間でディスカッションすることが大切なのです。

これは本当に有意義なことであり子供にとっても、良い結果を生み出すことになります。

両親ともに、同じような感想を持つ場合と全く見る角度が違えば、違った感想がぶつかる場合もあります。

そこを折り合いながら、子供の個性と照らし合わせて、最終的に志望校へとつなげていければそれがベストな選択になるのです。

気が付くと、両親としての会話が子供のことが中心になっている！と自分達でも驚くほどに懸命に、子供の将来を熱く語れるようになっている両親がそこにいるはずです。そもそも小学校受験というのは、家族みんなが同じ目標を掲げて伴走し合うことに意義があるのです。そう考えると小学校受験がきっかけで夫婦の会話が増えたという家庭も案外と多いことに気づかされます。

両親が互いに向き合い、意見を出し合い最終的に子供の将来のためにどの小学校に入学することが良いのか？という答えを出すまでのプロセスは、受験を経験していない両親には気づけないほどに気苦労や心配が尽きない時間だと思います。それでも、親が真剣に自分のことについて話し合い意見を出し合っている様子を子供は何となく、肌で感じるものです。

結果的に、小学校受験は子供が一人で挑むものではないと考えます。家族一丸となって、走り抜けるマラソンのようなものだと、受験を終えた方々は感想を漏らします。

まさしくその通りだと感じるのです。

子供を軸にしてその周りで大人が真剣に話し合うとう構図は後にも先にも見かけない真剣な家族の光景です。

小学校受験を通して家族の絆が一層強くなったという、素敵な結果と、志望校合格を勝ち得るためにどうか、子供の気持ちに寄り添い受験が終わるまでの期間は、両親それぞれが思いを寄せて、子供に接してあげてください。

子供が塾に通い小学校受験の準備を進めている横顔を見ながら、いつしか両親の思いは一つになっているのがわかります。

小学校受験という大仕事ほど、求心力のあるものはないと感じるほどに、家族の一大行事でもあるわけです。

そこに親の思いが一つに重なり子供はそこから力をもらい、本番に臨めるようになるわけです。

夫婦間のディスカッションは、普段の生活ではそうそう行われないと思います。もしかしたら最初は気が重くなってしまうママ・パパもいらっしゃるのでは？

そこは子どもの未来のため。

是非何度か議論を交わしてもらえればと思います。