将棋といえば、年配の男性の趣味というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。近年、史上最年少でプロデビューした、藤井聡太棋士の影響もあり、子どもの将棋ブームが巻き起こっています。  

 将棋を子どもに習わせたいと思っても、将棋をあまりしたことがない、ルールがよく分からないというパパやママもいるのではないでしょうか。将棋を簡単に説明すると、駒を動かし相手の王を先に取った方が勝ちという、1対1で行うボードゲームです。数あるゲームの中でも、複雑で奥が深く頭をよく使います。  

子どもが将棋を始めるには、4～5歳がベストといわれています。勝ち負けの判断ができる5歳になると、1対1での対局ができます。小学校低学年くらいからは、本格的な将棋ができるように。とはいえ、自主的に将棋を覚えていくことは子どもにとって簡単ではありません。まずは、大人が将棋についての基本的なルールを教えてあげましょう。 

 子どもが将棋をすることによって、どのようなメリットがあるのでしょうか。  

将棋の特徴は、運で結果が決まらないことです。運で勝敗が決まるゲームも多くありますが、将棋は自分で常に考えて工夫しなければ勝てません。相手の手を先読みし自分の手法を変えていくように、将棋には多くの戦い方があります。将棋をすることによって、自然と考える力が身についていきます。 

 将棋は決着がつくまで気が抜けず、自然と集中力が身につきます。将棋は先読みする力と、イメージ力を鍛えられるので、勉強の幅を広げることにも繋がります。集中力がない、落ち着きがない、と心配な子どもにも将棋を始めるのがおすすめです。  

将棋のゲームの勝敗は、一方が負けを認めるまで終わりません。「負けました」と意思表示をしないと終了しない珍しいルールです。一生懸命頑張った結果負けてしまい、悔しくても負けを認めないといけません。この悔しい気持ち・負けを認める勇気が、心の成長に大きく繋がります。 

 将棋の子ども教室には、様々な地域・年齢の子どもが通っています。将棋大会に参加するのは、性別・年齢関係なく大人も子どもも一緒なので、老若男女問わず関わる機会があるのです。将棋を通して、いろんな方と関わることで、コニュニケーション能力が身につきます。また、将棋でまず教えられることは、「礼儀・作法」です。将棋は、礼儀やあいさつを重んじるので、自然とコニュニケーション力がつき、礼儀正しい子に育つでしょう。  

子どもが楽しく将棋を学べるおもちゃはたくさんあります。今回は、子どもが将棋に興味を持てるような、親子で楽しめるおもちゃ将棋を10選ご紹介します。 

 初心者におすすめできるおもちゃ将棋です。将棋をしたことがない人でも、駒に動かし方が分かるマークがついているので、遊びながらルールを知ることができます。また、「WOODYPUDDY」と「日本女子プロ将棋協会」の共同開発商品で、木材の素材にこだわって作られているので、小さな子どもにも安心です。ボリューム満載のルールブック付きなので遊びの幅も広がります。  

どうぶつしょうぎは、4歳頃の小さい子どもでも楽しめるおもちゃ将棋です。将棋の駒を、「ゾウ」「ライオン」「キリン」「ひよこ」のかわいい動物のキャラクターに置き換えているのが特徴です。シンプルで子どもにも分かりやすく、誰でも楽しみながら将棋のルールを学べます。持ち歩きができるコンパクトサイズで、いつでもどこでも遊べるのが魅力的な将棋のおもちゃです。 

 くもんならではの子どもが自ら学べ、力がつく、子ども用将棋盤です。初心者でもルールが分かりやすいためすぐ遊べます。おもちゃではありますが、本将棋の形状に近いので将棋をきちんと覚えたい子どもにおすすめです。付属のスキルアップブックがあるので、慣れてきたら本格的に将棋が楽しめるでしょう。  

 大人気アニメのおもちゃ将棋です。将棋の駒には動きが分かるイラストがついているので、将棋のおもちゃが初めての子どもでも安心して遊べます。ゲーム台に収納がついているので、子どもが進んでお片付けしやすいのも魅力的。将棋以外にも、名探偵推理ゲームや、リバーシなど20種類の遊び方で楽しめます。  

 天童将棋駒＆折り盤5号セットは、将棋専門店ホリコシ製造の国産おもちゃ将棋です。シンプルで本格的な将棋の雰囲気が楽しめます。駒をなくしてしまっても、安心アフターサービス付きも魅力的なポイント。裏面に滑り止め付きの、段差のない折りたたみ式です。  

 スタンプ押の駒が特徴のおもちゃ将棋です。将棋の駒は子どもでも見やすい字体に工夫されています。将棋盤は700gと軽いプラスチック製で持ち運びも簡単です。蝶番はプラスチックでできていて、テーブルが傷つきにくく安心して遊べます。  

 田中碁盤店将棋盤5号は厚さが薄いタイプのおもちゃ将棋です。将棋盤は、反りにくい東南アジア産のアガジス材が使用されています。将棋盤に駒を指すたびに、心地の良い音が響くので気分も上がるに違いないでしょう。子どもから年配の方まで、幅広い世代で楽しめるのが魅力的なおもちゃ将棋です。  

 HAOCOO将棋セットは、マグネットタイプのおもちゃ将棋です。25×25センチの程よいサイズ感と、将棋盤の角が丸いことが特徴で、子どもも安心して遊べます。マグネットタイプになっているので、場所を選ばずに、どこでも将棋ができるのも嬉しいポイントです。コンパクトに折りたたむこともでき、持ち歩きも簡単にできます。  

 本格的な雰囲気で楽しめる将棋セットです。プロ棋士が使用する将棋セットと同じ形なので、子どもも喜ぶに違いないでしょう。おもちゃ将棋に比べると価格は上がりますが、本格的な形状の将棋セットの中ではリーナズブルに購入できます。大人になっても長く使えるので、長期間将棋を続けていきたい方におすすめです。  

 おもちゃとは少し離れますが、将棋ゲームソフトもあります。DS、PS、Nintendo Switchの家庭用ゲーム機器で使用できるソフトです。遊んで将棋が強くなる！というコンセプト通り、ゲームを楽しみながら将棋が強くなれるのは良いですよね。初心者から上級者向けの16段階のレベルがあるので長く楽しめます。  

今回は、子どもが将棋をするメリット・おすすめのおもちゃ将棋10選をご紹介しました。子どもに将棋をさせるのは難しいのでは？と思われていた方も少しハードルが下がったのではないでしょうか。親子で将棋を楽しむには、慣れるまで子どものペースに合わせてあげることも必要です。おもちゃを使用することで、子どもでも楽しく将棋ができます。親子で楽しく将棋をし、集中力・コニュニケーション能力・先読み力など多くの力を身につけましょう。 

1.  みやざきしょうぎ | 知っておきたい。子供が将棋を習うメリット（https://www.miyazakishogi.com/?p=301#toc8） 
2. ベネッセ教育総合研究所｜将棋は子どもの心を強くする、将棋で育まれる力とは？ （https://benesse.jp/kosodate/201607/20160730-1.html）