飽きっぽい子ども…どんな特徴がある?パパママはどう対応すればよい?

飽きっぽいことはダメなの?
おもちゃや絵本、習い事など、すぐに飽きてしまう子どもに対して、「せっかくいろいろ購入したのに」「飽きっぽくて大丈夫?」と思ってしまう方もいるでしょう。子どもにとって飽きっぽいのはいけないことなのでしょうか?
子どもが飽きっぽいということは、いろいろなことに興味を持っているということです。与えた本を最後まで読まずに同じページを何度も開いていたり、数冊の中で1冊だけを持ってきたりということは、特定のページやその1冊に気に入っているものがある証拠です。読んでいていつも止まるページや、いつも読んでほしいと持ってくる本に好奇心が存在しています。なぜそこに興味を持ったのかということを注意深く観察して紐解いていくと、子どもの好奇心の所在がわかり、親も楽しく付き合うことができます。
また、習い事が続かない、次々におもちゃを変えて遊ぶという行動は、子ども自身にまだ熱中できるものが見つかっておらず、いろいろなものを試している状態です。ころころと変わる子どもの行動に腹が立つこともあるかもしれませんが、その遊びや習い事には向いていないことが分かったことは大きな収穫です。
どのパターンにしても、親が「あなたは飽きっぽい子だ」と子どもに伝えてしまうと、自己暗示にかかって何をするにも飽きっぽくなるように成長してしまいます。親の何気ない一言は子どもにとっては効果絶大。伝える言葉にも気を付けたいですね。
飽きっぽく見えてしまう子どもには事情があった!
飽きっぽく見える子どもには、実はそれぞれに事情があることも。事情が分かれば子どもの長所を伸ばすこともできるので、飽きっぽい子どもはどのタイプなのかを観察してみましょう。
視覚が敏感!見えたものが気になってしまう
目に入るものが気になってしまい。いろんなものに注意が向いてしまう子どもは、視覚が敏感です。物事をじっくり味わう感覚が育ちにくいことがあります。
しかし、言い換えるといろいろなことに好奇心を向けられる視野の広い子どもです。パパママは子どもが1つのことをじっくりと味わう力を育てるサポートをする必要があります。
例えば、余計なものが子どもの視界に入らないように整理整頓してあげる、遊びや学習に使うアイテムは1つか2つに絞ってあげる、ご飯を味わってゆっくりと食べさせるなどのサポートが有効でしょう。特にご飯を味わって食べさせることは、物事を味わうことにもつながります。食事の時間には意識しておきたいですね。
身体感覚が敏感!エネルギーが爆発してしまう
あちこち走り回ったり、止めても振り切ってどこかへ行ったりしてしまう子どもは、身体感覚が敏感です。身体に貯めているエネルギーがあふれ出ているのです。
しかし、言い換えるとそれだけ身体をうまく使うことができる子どもです。パパやママは、子どもがうまくエネルギーを発散しながら生活できるようサポートすると良いでしょう。
例えば、実際に身体を動かしながら学んだり遊んだりするスタイルをとる、抱きしめる・背中をさするなどのスキンシップで子どもの気持ちを落ち着かせる、口頭や文字のみの説明だけでなく実際にやらせてみる、口元を見ながら相手の話をじっと聞く練習をさせるなどです。百人一首やかるたなどは、耳で聞いて瞬時にエネルギーを爆発させて身体を動かすので、おすすめの遊びのひとつですよ。
聴覚が敏感!物音が気になり集中しづらい
別の人が話しているとその人の方向を向いてしまう、きょろきょろしがちという子どもは聴覚が敏感です。物音が気になって集中しづらい状況があります。
しかし、言い換えると音の感じ方がよく、音楽の才能を発揮することもある子どもです。パパママは、本来持っている聴覚を大事にしながら、聴覚以外の感覚を育てる遊びをさせる、本人が物事に集中しやすいように環境を整えるといったサポートが必要です。
例えば、勉強や作業など集中しなければならないときは、ヘッドホンをさせたり静かな部屋を用意してあげたりする、聴覚からの情報処理が得意なのであれば、特性を生かして読み聞かせをしてあげる、神経衰弱や間違い探しなどの目で見て記憶するタイプの遊びを取り入れてあげるなどが有効ですよ。
どんなに飽きっぽい子どもでも好奇心はある!
赤ちゃんの好奇心を探るのに、「注視」や「リーチング」を利用する方法があります。注視は視線をその方向に向けること、リーチングは対象物に手を伸ばすという反応のことです。どちらも立派な好奇心の表れで、言葉で表現することができない赤ちゃんの好奇心を探ることができます。どんなに活発に活動しない子やすぐ飽きていろんなものに手を出してしまう子でも、好奇心を探るポイントは存在するのです。
好奇心を見分けるポイントとして、例えば、子どもの目線、見たもの・触れたものに声を出す、対象物を目の前にした時に親やテレビに近寄るなどがあります。子どもがあちこちに関心を抱いても大丈夫!必ずしも1つに集中する必要はないですし、むしろ興味が広いことで得られる情報や経験がたくさんあるので、子どもの成長につながりますよ。
子どもの好奇心の広げ方は?
子どもがすぐに飽きてしまう理由として、脳が刺激に慣れてしまうということが挙げられます。人間の集中力は「年齢+1分」と言われており、この短い時間に嫌悪感や退屈といった負の感情が加わると、飽きるだけでなくやる気自体も無くなってしまうのです。そこでここからは、飽きっぽい子どもの好奇心を広げる方法をご紹介します。
自由度の高いおもちゃを使って創造性も育てる
積み木や粘土、ブロックなど、使い方に自由度が高くみられるおもちゃで遊ばせると、子どもの好奇心や創造性を育てやすくなります。つい親が「これはこっちの穴に入れる」「そうすると崩れちゃうよ」などと遊び方に対して口を出してしまいがちですが、おもちゃ本来の魅力も薄れてしまう原因になるので注意しましょう。
ごっこ遊びをすると発想力も育つ
特に2歳~3歳の子どもには、いろんなものの真似をする模倣遊びが、言語の発達や思考力、他者とのコミュニケーション能力の発達に効果的です。電車のおもちゃのレールを剣に見たてる・家のドアを電車のドアに見立てるなど、頭の中でイメージしたことを形にしながら遊ぶことで、好奇心だけでなく発想力を育てることにもつながります。
親子でいっしょに遊ぶと遊びの幅が広がる
子どもといっしょに遊んであげる際に、「これは何だろう?」「どこに行くのかな?」など子どもが思い浮かべていそうなことを話してあげることが大切です。言葉にしてあげることで子どもはイメージが広がり、やり取りを繰り返す中で親は子どもが考えていることを理解できます。
子どもの世界に入り込んで遊んであげるのが苦手な方は、パペットやぬいぐるみなどお人形を介して話をすると、案外すんなりと参加することができますよ。親が楽しそうにしていると、うれしくなって興味を深めることにもなるので取り入れてみてはいかがでしょうか。
子どもの好奇心はわかるけど、今はダメ…子どもの止め方は?
「下の子のご飯中だから読み聞かせをねだるのは後にしてほしい」「遊び食べになっているから困る」など、子どもが好奇心を持って取り組んでくれていることは理解できても、今はやめてほしいというときがあるでしょう。せっかく生じた子どもの好奇心をつぶさずに止める方法はあるのでしょうか?ポイントは2つです。
叱らず伝えることが重要
なぜ困っているのか、どうして欲しいのかを、ぼやく程度に口にだしてみましょう。怒って止められるより、子どもも飲み込みやすいです。最初は言うことを聞いてくれないかもしれませんが、親も一応は口に出してモヤモヤを吐き出し、子どもに伝えているのでストレスは軽くなります。この方法で繰り返し伝えることで、子どもも親の伝え方を真似するようになるという効果もあります。
「しなさい」「すべき」は使わない
飽きっぽく次から次へとおもちゃを出してしまう子どもにはつい「しなさい」「すべき」という言葉を使ってしまいがちです。親子がストレスなく過ごす環境づくりをしてあげるのが解決の糸口です。例えば、おもちゃの片づけがしやすいように収納場所を見直したり、いっしょにおもちゃを分類したりしながら片付けをするなどです。片付けは繰り返すことで、子ども自身がおもちゃの管理に慣れてきますし、パパママも片付けるのがラクになればストレスも軽くなりますよ。
さいごに
飽きっぽい子どものパターンや、対処方法、飽きは好奇心旺盛であることの現れだということをお伝えしました。子どもが飽きっぽいことに悲観したり怒ったりするのではなく、考え方を変えて子どもの長所を伸ばすことを考えるのが大切です。子どもを一番そばで見守るパパママしか見つけられない、子どもが興味を持っているポイントがあるはずなので、それを見つけていっしょに育てていくのはいかがでしょうか。
参考サイト
- 山梨学院幼稚園|飽きっぽい子ども ▶5歳男児のお母様より(https://www.ygk.ed.jp/emotion/55.html )
- 保育士くらぶ|2歳児の特徴について紹介!遊びや接し方はどうすればいい?(https://www.hoikujyouhou.com/hoiku_club/13983 )
