習い事の費用は家計のどのくらいの割合が目安?習い事費用の相場もチェック!
習い事費用の家計の割合の目安
子どもの習い事にかかる費用に頭を悩ませるママ・パパも少なくありませんが、習い事の費用は家計のどのくらいの割合を目安にすればいいのでしょうか?
手取り月収の5%以内
習い事の費用が家計の負担にならない割合の目安は、手取り月収の5%以内だといわれています。具体的にどのくらいの金額になるのか、手取り年収600万円の例で計算してみましょう。
★手取り年収:600万円
★1年の習い事費用の目安(手取り年収の5%):600万円×0.05=30万円
★1ヶ月の習い事費用の目安:30万円÷12ヶ月=2万5千円
同様に計算すると、手取り年収に対する1ヶ月の習い事費用の目安は以下のようになります。
★年収300万円家庭の場合12500円
★年収400万円家庭の場合17000円
★年収500万円家庭の場合21000円
★年収600万円家庭の場合25000円
★年収700万円家庭の場合29000円
★年収800万円家庭の場合33333円
こちらはあくまで目安なので、家計の収支を確認したうえで無理のない金額におさえることをおすすめします。習い事に予算をとりすぎると、急な出費が発生したときなどに続けることが困難になることも。
ただし少し古い調査になりますが、2015年にアクサダイレクト生命が行った「第2回子どものおけいこ事に関する意識調査」では、家計に占めるおけいこ費の割合は0~3歳児で6.4%、4~6歳児で7.5%、7~9歳児で8.1%と目安の5%を上回る結果となっています。
そのため、習い事をさせる際に費用面で悩むママ・パパが多いようです。
子どもの数・年齢の影響
ひとりっ子家庭の場合は、子どもひとりに手取りの5%程度の習い事費用を割くことができるかもしれませんが、きょうだいのいる家庭では全員分の費用をその中におさめる必要があります。そのため子どもの数が多いと、その分子どもひとり当たりにかけられる金額は少なくなるでしょう。
また習い事の費用は、子どもの年齢が上がるとともに増加する傾向があります。そのため、低年齢のうちは費用を抑え、成長してからの教育費として貯蓄しておく家庭も少なくありません。
文部科学省が行った「平成30年度子供の学習費調査」によると、3〜5歳児(幼稚園児)の教育費の年間平均は以下の通りです。
【公立幼稚園】
教育費総額:223647円
学校教育費:120738円
学校給食費:19014円
学校外活動費:83895円(うち補助学習費:22564円/その他学校外活動費:61331円)
【私立幼稚園】
教育費総額:527916円
学校教育費:331378円
学校給食費:30880円
学校外活動費:165658円(うち補助学習費:48229円/その他学校外活動費:117429円)
このうち「その他学校外活動費」が、習い事費用や体験学習代などにあたります。つまり公立の場合は1ヶ月あたり平均5000円程度、私立の場合は平均1万円程度習い事にお金をかけている計算になります。
ちなみに「補助学習費」には、通信教育などといった家庭内学習費、家庭教師や塾代などが含まれます。
習い事の費用の目安
習い事の教室によって月謝などの費用は異なりますが、大体どのくらいが目安なのでしょうか?幼児期に人気の習い事に、週1回程度通う際の月謝の目安を一部ご紹介します。
★スイミング:およそ6~8千円
★ダンス:およそ5~8千円
★体操:およそ6~9千円
★サッカー:およそ6~9千円
★英語:およそ7千~1万円
★ピアノ:およそ5千円
また月謝以外にも、ユニフォーム代などの初期投資や遠征費、交通費、教材費などが別途必要になることも多いです。習い事を始める前に、月謝を始めそのほかの費用についても確認しておくことをおすすめします。
習い事にかけられる費用の計算方法
習い事にかけられる費用は、家庭の経済状況によって異なります。それでは、自分の家庭ではどのくらい費用をかけられるのか、どのような方法で計算すればいいのでしょうか?
手取り月収-(毎月かかる費用+貯蓄額)-趣味・娯楽費
上記の方法で計算し、残った金額が習い事に費やせる費用となります。額が少ない場合は、趣味・娯楽費と調整すると、生活への影響を軽減できるでしょう。また習い事を始めたら、その費用は「毎月かかる費用」として計上してみてくださいね。
ただし、子どもの習い事の費用を多くとりたいからといって、趣味・娯楽費を減らしすぎるのはおすすめできません。趣味・娯楽費は、冠婚葬祭や何らかのトラブルなど、急な出費があった際の備えとしても活用すると、貯金を切り崩さずに済むでしょう。
足りない習い事費用を捻出するには?
それでも習い事にかけられる費用が少なく感じられる場合は、収入を増やしたり毎月かかる支出を見直したりするといいですね。収入を増やすには、副業したり転職したり共働きにしたりといった選択肢がありますが、働き方を変えることは生活にも大きな変化を与えることでしょう。
新しい生活に無理があると、心身の健康を損なってしまう可能性もあるため、注意が必要です。また支出の見直しでは、まず住宅費や通信費などの固定費からチェックしていくことをおすすめします。
住宅ローンの借り換えを検討したり、スマホの料金プランを変更したりすると、大きく支出を減らせる可能性もあります。筆者の家庭でも、以前は大手の携帯会社で進められたプランで契約していましたが、格安SIMに乗り換えてから利用料を1/4程度に減らすことができました。
契約時にはなかった新しいお得なプランなどがでていることもあるので、一度契約したらそのままではなく、こまめにプランの見直しを行うことをおすすめします。またもしものときに役立つ生命保険も、見直し対象のひとつです。
自分に必要な保険内容は何なのか、保障額はどのくらいあれば十分なのか明確にすることで、自分に合った保険を見つけやすいかもしれませんよ。またそうして固定費の見直しをしたあとは、食費や光熱費などの流動費に無駄がないかチェックしてみてくださいね。
さいごに
子どもは好奇心が旺盛で、さまざまなことに興味をもち、いろいろな習い事をやりたがるかもしれません。子どもが望むことは可能な限りさせてあげたいというママ・パパも多いでしょうが、子どもの希望通り多くの習い事をさせると、金銭面はもちろん、子どもやママ・パパ自身の負担も大きくなってしまいます。
ワークショップに参加したり、自治体主体の教室を探してみたりと、負担の少ない方法を探してみてはいかがでしょうか?また習い事の種類によっては難しいかもしれませんが、ママやパパがサポートして体験させてあげるのもおすすめです。
プールで泳ぎの練習をしてみたり、公園でいっしょにサッカーをしたり、動画サイトなどを参考にダンスに挑戦したりと、習い事以外の選択肢も多いはずですよ。そのうえで本格的に教わりたいものがあれば、習い事を検討してみてはいかがでしょうか?