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【小学校受験】推理思考問題を対策!観覧車の問題、マス目の移動

P.K(元小学校受験塾講師)
2021/07/14 10:07
小学校受験では推理思考分野の問題は必ず出題されています。ここで必要なのが年齢相応の思考力と注意力が備わっているかどうか?ということです。最初は、なかなか理解できない分野の問題ですが理解して解けるようになることが、最初に肝心なことです。あまり難しく考えずに、一つずつの問題にチャレンジしていくコツ、教え方などについてまとめてみました。その中でも特に「観覧車」「マス目の移動」の問題を解説していきます。

推理思考の問題とは?

推理思考の問題は、実のところ小学校受験の出題の中でも「難しい領域」と位置づけられている分野です。幼児が、日常生活の中では特に推理思考に接することがないことがその理由です。それでも解き方さえわかれば、すぐに馴染める問題ばかりです。

推理思考問題で必要なチカラ

口頭で読まれた問題に対してしっかり聞き取って考えて回答をするために必要なことがあります。
〇記憶力
〇理解力
この2つを自由に操れるようになることです。問題は一度しか読み上げられません。そこで、指を使って読み上げられている問題の位置をたどってみるのも一つの方法です。場合によっては、「よし!始め」という号令があるまで問題用紙に触れない場合もあります。このときには、ひたすら目視で答えを導くほかありません。

推理思考問題は鍛錬すれば習得することができる!

先ほど申し上げたように、推理思考をうまくやるには、「問題を聞き逃さない工夫」と、「集中して問題に入り込む慣れ」が必要になります。そして日常生活にはあまりなじみのない類の問題であることから非常に難易度は高いことは間違いありません。しかしながら、それでも「解き方の決まり」を習得することができれば、難しい推理思考問題でも簡単に解くことができるようになります。
例えば、「観覧車の問題」、「マス目の移動問題」では、“指”を使って順序立てて考えていくことで、答えが導きやすくなります。ここは後ほど詳しくお伝えします。
推理思考の問題は、諦めずにコツコツと練習をすることで、ある瞬間、急に理解が深まるタイプの問題だと考えておいてください。

「観覧車の問題」対策!

「観覧車の問題」とは?

「観覧車の移動」の問題では、解答用紙に動物が乗っている観覧車の絵が描かれていることが多いです。
そして、問題の内容としては、「■の動物が△の動物の位置まで移動したときに△の動物はどの場所に移動するか?」といったものが多く出題されます。ほとんどの推理問題が、観覧車の場合には、同じような内容になっています。
「観覧車の問題」は、受験の問題の中でも、難問と言われる部類に入ります。それでも必ずルールに従って、「乗り物(カゴ)」が移動するという実に単純な問題なのです。勝手に順番が入れ替わることはあり得ないので、順序だてて考えていけば、間違うことはありません。
出来れば観覧車の問題の場合には、何度も同じような種類の問題を解いておくことをおすすめします。観覧車の問題集は購入することができますので家庭用に準備をして、あらゆる方向からでも問題に取り組めるように「慣れる」ようにしておいてください。

「観覧車の移動」問題を理解させるためのコツは?

観覧車の移動の問題には、理解しやすい解き方があります。
こんな解き方をしてみてはどうでしょうか。
① 右手の人差し指を■の場所に置く
② 左手の人差し指を△の場所に置く
③ 観覧車を一つずつ移動させるごとに、右手・左手の人差し指を一つずつ動かす
④ 右手の人差し指が指定の場所まで動いたら、左手の人差し指の場所を確認する。
⑤ 左手の人差し指の場所がこたえ!
単純ですが推理の問題の中でも観覧車は、両手の指を使って一つずつずらしていくと、左右の指の位置に解答があるのです。これが子どもも理解しやすい考え方となります。目視だけでは間違えることが多い問題ですので、塾でも、指を使うことを教えています。
自宅でも、おさらいをするときには、筆記用具をいったん置いて指を使うように教えてください。練習の間は、何度も指を使って問題を解くようにしてください。これが目視でもできるようになれば、かなり楽になりますが、幼児の間はなかなか目視だけでは問題は急には解けません。あくまでも演習を重ねた結果、観覧車、マス目の位置の問題が解けるようになるのです。

「観覧車の問題」対策を家庭でやるには?

「観覧車の問題」の解き方を説明しましたが、子どもが本当の意味で理解をしているか不安になりますよね?その時には次のようなことをやってみてはいかがでしょうか?
少し手間ですが、厚紙を使って観覧車のようなものを作ってみると良いでしょう。円盤に切り取って、六当分の線を入れます。そこに6種類のシールなどを貼りつけ、同じように問題を出してみてください。子どもには指を置いて考えるように指示しながら実際に円盤の上で指を順番にずらしていくと、位置がずれて視覚的に問題と解答が理解できることになります。子どもは実物を使って問題の検証をすることで、ペーパーテストの理解をさらに深めてくれることでしょう。
繰り返しになりますが、観覧車の問題は、何度もトライすることで絶対にコツがつかめるようになります。子どもも慣れてしまうと、まるでクイズ問題のように捉えられるようになります。難しい、わからない、感じる前に解き方のルールを子どもの頭にインプットさせてしまえば良いのです。そうすることで子どもにとって「得意な問題」に変わる可能性もあるのです。

「マス目の移動問題」対策!

マス目の移動問題とは?

マス目というのは方眼紙の形(正方形)です。小学校受験で出題される「マス目の移動」とは「位置の移動」を意味しています。マス目の中で指示された位置まで図形や絵を動かしたときに、どのマス目に移動するのか?が問われる問題です。マス目の移動の発問は次のような形です。
「■から〇番目」の位置はどこですか?
まずはこの問題の中でのポイントは、以下の要件を完璧に理解することから始めてください。
① 左右がわかっていること
② 最上段が「1段目」であることを理解していること
方眼用紙というのは幼児の生活の中には縁のないものです。それでもマス目の移動は小学校受験の中では頻出問題の一つです。問題の意図は「位置の理解」ができているのか?ということです。何も書いていない場所を指示通りに特定することは幼児にとっては、まだまだ難問です。
そこを理解させるためには、やはり相当数の練習問題をこなす必要があります。マス目の移動問題も、問題は読み上げられる形で発問されます。まずはしっかりと聞く耳を持って問題を聞き間違わないことが基本です。
〇何段目
〇何番目
という表現に慣れることから始める問題です。塾に通いだすと位置の理解の問題はペーパー問題の中に必ず含まれています。徐々に複雑な位置の指示もわかるようになり、回答が出来るようにもなります。それまでの間は根気よく、同じような問題にトライする必要があります。

マス目の移動問題を家庭で教えるには?

方眼紙を大きめにコピーして問題用紙を家庭用に準備します。そしておはじきを使って位置の移動の練習を親子で行うようにしてください。
① 「一番上の段」を最初に覚えさせる→わかれば指さしで確認をする
② 右と左の位置を方眼用紙上でも確認をする
③ おはじきを2つもたせて一番右と一番左に置かせる
まずはこの3つの指示を何度も繰り返して間違わないように教えてください。ペーパー問題をこなす前に、実物を使って位置の移動を経験させる方が、理解が深まります。そのうち①から③が完璧になった時点で
〇右から2つ目
〇左から3つ目
などという指示にも正確に答えられるように練習を積んでください。とにかく、お勉強感覚で教えてしまうと必ず間違いが増えてしまいます。そして子どもも、疲労してしまうのでゲーム感覚で取り組む方が良いでしょう。マス目の移動の問題は問題の表現方法が難しいので(何番目、何段目など)それに慣れるまでには時間がかかります。年長になって受験が近い段階でまだ習得ができていないというのは、少々焦りますので、出来るだけ早い時期から位置の移動(マス目の移動)については取り組む準備が必要です。

まとめ

観覧車問題もマス目の移動問題も、聞かれていることは同じなのです。そこに移動しているのか??その場所はどこなのか?を正確に答えられることが求められているのです。そのためには、ペーパーテスト上だけではなく、実物を使って自分でも観覧車のような厚紙の上で指を動かしてみる、方眼紙の上におはじきを置いてみるという実感を得られるような練習が必要になります。推理思考問題は、とにかく量をこなす必要があります。まずはそこを親も理解して、子どもが躓きそうになったときには、励ましながらあまり、追い詰めないようにして演習を積み上げてください。
    この記事の著者
    元小学校受験塾講師。大学時代には幼児教育・幼児心理学を専攻。大学受験小論文添削や公文講師などの経験あり。
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