寝る前のある習慣が子どもの脳を育む?頭がよくなると話題の音読について徹底解説!
寝る前の音読が話題に!
入眠前の儀式としてもおすすめの寝る前の音読。読解力がつくだけではなく、寝る前の習慣の1つとして取り入れることで質のいい睡眠を促し、寝ている間に記憶が定着して地頭のいい子に育つといわれることから、少しずつ話題になっています。
音読をすることは、ストレスの軽減に効果が期待できるといわれています。音読による脳への刺激や呼吸の安定によって、自律神経のバランスを整えるセロトニンが分泌されて、ストレスの解消に導いてくれるのです。寝る前に音読をすることで、子どもの気持ちが穏やかになり、日々の暮らしや心身の発達のサポートにつながっていきますよ。
音読をするだけで期待できる効果
音読は相手のために読むのではありません。間違いなく正確に読みあげることが大切で、いわば「自分のために読む」ことが目的です。本を読むことへの苦手意識をなくして、本を読む楽しさに気付くことは、読書好きな子どもが育つ第一歩。ここからは、子どもが音読をすることのメリットをお伝えします。
読み解く力が身に付く
子どもは音読を通して新しい単語やさまざまな文章と出会い、読解力が身に付いていきます。文字の読み方だけでなく、文章や単語の切れ目や話の流れをしっかり理解できるようになると、さらにスムーズに音読ができるようになるのです。読解力は国語だけでなく、数学や社会などそのほかのあらゆる教科で求められる力で、目と耳を使って言葉をインプットすることが語彙力を飛躍的に向上させてくれます。
黙読ではなかなか理解できない文章も、声に出して読んでみることで内容がイメージしやすくもなりますよ。音読がスムーズにできるようになると、黙読も速くなるとも。音読によって読む力がしっかりと身に付き、黙読の上達にもつながるでしょう。
暗記力と記憶力がUP
音読をしている間、人はたくさんの感覚を同時に働かせている状態にあります。そのため、前頭前野が活性化し、暗記力や記憶力の向上が期待できるのです。
脳は刺激のある状態の方が発達しやすいとされています。声を出したり文章を理解したりする適度な刺激が、脳全体の働きにアプローチするので、定期的な音読をすることが子どもの記憶力や暗記力アップにつながるのです。
集中力の向上
音読は集中力を鍛えるのにもおすすめ。なぜなら、声に出して文字や文章を読むという行為だけに注力するからです。言語中枢をフル回転させていることにより、別のことを考えながら音読をすることは難しいです。子どもが勉強や1つの物事に集中できないときなどは、簡単な音読を取り入れるだけで集中力が自然に身に付くでしょう。子どもが勉強や1つの物事に集中できないときなどは、簡単な音読を取り入れるだけで集中力が自然に身に付くでしょう。
コミュニケーション能力のアップ
記憶力を向上させる脳の前頭前野は、感情を制御する働きもあります。たとえば、前頭前野の発達が未熟な子どもは、怒りっぽい性格であったり自分の気持ちを上手く言葉で伝えられなかったりします。音読によって前頭前野が刺激され、自制心や自主性の向上といった効果も期待でき、積極的に人に話しかけに行くなど、子どものコミュニケーション能力をアップしてくれるのです。
知識が増えて、表現力や日本語の感性を育てられる
何でも吸収する幼児期に、音読によって多くのことばや文に触れることで、知識がどんどんと増えていきます。文学作品や美しい日本語の表現を知ることで、自分で文章を作って遊んだりするだけでなく、さまざまな表現力が身に付くのです。
読み聞かせはいつまで?音読は何歳から?
しちだ・教育研究所によると、読み聞かせは10歳くらいまで続けたほうがいいとされています。小学生になると子どもが読める漢字も増えてきて、1人で本を読めるようになっていきますが、ただ文字が読めることと、内容を理解することは異なります。本のストーリーに没頭するためにも、読み聞かせをすることが重要です。ストーリーに集中できるようになると、ますます音読や1人での読書が楽しめる子になりますよ。
また、人それぞれ個人差はありますが、5~6歳頃になるとひらがなやカタカナの50音が読めるようになり、1人で音読をすることが可能になっていきます。オノマトペ言葉をつかった0歳からの子どもを対象とする音読本や、3歳からの使用を推薦する音読ドリルもあるので、子どもが興味をもつタイミングに合わせて早めから音読を習慣づけるのもいいでしょう。
寝る前の音読におすすめの本6選
ここからは、パパやママも一緒に楽しめる本を6つ紹介していきます。
加藤俊徳「頭がよくなる!はじめての寝るまえ1分おんどく」
昔話やことわざなど簡潔に読める短い文章を、「読み聞かせ」「復唱」「自分での音読」を通して楽しく自然に読む力が育っていく本です。ことばや文字への興味を引き出し、理解を促すような工夫がされていて、子どもがさまざまなジャンルのことばに触れられるようになっています。この本は1~5歳の子どもを対象としている、ファースト音読本として推奨されています。自分の考えや気持ちを伝えることが上手にできるようになり、学びや人間関係など子どもの世界がどんどん広がっていきますよ。
加藤俊徳「頭がよくなる! 寝るまえ1分おんどく366日」
脳科学者である加藤俊徳氏が監修した、知育本の人気シリーズ。寝る前の新習慣として、読む力を伸ばしていくことを目的としている本です。ファーストブックよりも1ページの文字数が増えています。脳科学に基づいた音読トレーニングができるようになっていて、子どもが「読めるようになってきた」ということを実感しやすい本になっているので、飽きずに長く音読を続けられることが期待できます。寝る前の1分で睡眠中の能活スイッチがおされ、質のいい眠りに導くだけでなく、記憶の整理と定着を促してくれます。
山口 謠司「頭のいい子に育つ0歳からの親子で音読」
赤ちゃんの脳は生まれてすぐに学習を始めています。この本は、将来頭のいい子を育むためにも0歳からの音読を推奨していて、赤ちゃんが喜ぶ楽しいイラストとポップなオノマトペが特徴です。
パパやママが声に出しながら文字を見せていくことで、無意識にマネをして音と文字が連動することを徐々に覚えていきます。早いうちから耳で聞く音と自分が声として発する音、そして目の前の文字の3つがリンクした赤ちゃんは、自分で本を読み始めるのが早くなります。本が早く読めるようになると、語彙力の成長や学力の違いにもつながります。
山口 謠司「ステップアップ0歳音読 ―親子で楽しむ知育」
この絵本を一緒に音読することで、音を聞く、出す、そして、文字を見ると、耳・口・目の3つの感覚を使っていくようになり、音と文字が連動を覚えて、本を読み始める時期が早くなります。リズミカルでおもしろい言葉が満載の1冊!たとえば、レモンのページを見てみると、可愛らしいイラストと一緒に「れれれのれもん」「じゅわじゅわすっぱい」と、思わず笑ってしまうような言葉で、親子一緒に楽しめる本です。
陰山 英男 「賢い子になる まいにち1分おんどく大百科366」
意味が理解できなくても、1日1分、声を出してテンポよく音読することで脳の成長を促し、記憶力の向上も期待できます。短い時間でも毎日繰り返して声に出して読むことが重要。早口言葉やキュートなイラストなど、日々の音読が楽しくなるような工夫がたくさん施されていますよ。アルファベットの勉強もできるようになっているので、音読で英語に触れることも!
加藤信巳「3~4歳 楽しみながら脳を活性化させる おんどくれんしゅうちょう」
3~4歳を対象としている音読練習帳です。日本昔話やことわざのほかに、早口言葉やだじゃれなど、さまざまな文章が盛りだくさんなので、子どもの「読んでいて楽しい」気持ちが続きます。小学校1年生の教科書に書体や文字サイズが対応しているので、入学準備として使ってもいいかもしれません。文章にまつわる間違い探しなど、飽きずに取り組める工夫も。読んだらはれるシールが付属になっているので、音読ができたらはっていくことも達成感を感じながら楽しめるでしょう。
さいごに
毎日短い時間でも音読をすることで、子どもの思考力や語彙力がアップします。コミュニケーション能力の向上やストレスの軽減など、国語教育だけでなく、さまざまな効果が期待できるのです。さらに、親子で音読をすることを入眠儀式に取り入れるだけで、質のいい睡眠に導くでしょう。また、寝る前のスキンシップタイムになるので、脳だけでなく心もすこやかに成長させることができますよ。学びも定着させて地頭が育つ、「寝る前の音読」を、この記事を参考に取り入れてみてくださいね。
参考サイト
- 絵本の読み聞かせは何歳まで? 本好きに育てるための4~6歳の読み聞かせとは? |七田式LAB|(https://www.shichida.co.jp/magazines/221109/)
- これほど脳が活性化する方法を見たことがない…脳研究者が驚いた「勝手に勉強する子」ができ上がるプロセス 1日10~15分の音読を行うと記憶力が20%アップする | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)|(https://president.jp/articles/-/70831?page=1)
- これほど脳が活性化する方法を見たことがない…脳研究者が驚いた「勝手に勉強する子」ができ上がるプロセス 1日10~15分の音読を行うと記憶力が20%アップする (2ページ目) |
PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)|(https://president.jp/articles/-/70831?page=2#goog_rewarded) - 脳医学者の瀧 靖之先生に聞く!子どもの成長に必要な「知的好奇心」と「8つの力」 | るるぶKids|(https://kids.rurubu.jp/article/84708/)
- 【28万部突破のベストセラー】脳科学者・加藤俊徳先生監修のおんどく本から幼児期向けが登場!『頭がよくなる!
はじめての寝るまえ1分おんどく』4月5日発売 | 株式会社西東社のプレスリリース|(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000186.000029007.html)