子どもの歯磨きタイムを楽しい時間に!歌や絵本で大切さを伝えよう

子どもに歯磨きの楽しさを伝えるためのポイント
子どもの歯磨きを習慣化するためには、「歯磨き=怖い・痛い」と思わせないことが重要です。歯磨きの時間に心がけたい4つのポイントを以下にまとめました。
歯磨きは楽しいものであると認識させよう
口を開けない、逃げたり暴れたりするなどの理由で、子どもを押さえつけて無理やり歯磨きしていませんか?「虫歯をつくりたくない」と考える気持ちはわかりますが、無理に進めてしまうと子どもは歯磨きがさらに嫌いになってしまいます。「歯磨き=怖い・痛い」と認識した子どもが、歯磨きを嫌がるのは当然のこと。まずは、歯磨きが楽しい時間であると感じてもらうことが重要です。
そのための工夫としては、パペットに歯ブラシを持たせて「ゴシゴシしようね」と声をかける、一緒に歯磨きの歌を歌う、歯磨き後の楽しみをつくるなどがあります。「歯磨きしたら楽しいごほうびがある」という状況は、歯磨きに対するモチベーション維持につながります。ほかには、洗面所に子どもが好きなキャラクターのマスコットを置き「歯磨きをしに行く」ではなく「マスコットに会いに行く」と誘導するのもおすすめです。
また、仕上げ磨きをするときは親自身の表情にも注意しましょう。歯磨き中、磨き残しがないようにと真剣な表情になっていませんか。親が無表情だったり怖い顔をしていたりすると、子どもは怒られていると感じてしまいます。歯磨きがネガティブなイメージにならないように、親も楽しんでできるように心がけましょう。
親がこのように関わることで、子どもの歯磨きへのイメージを変えることができます。
一緒に磨くことでモチベーションを高めよう
歯磨きをするときは、親がやらせる・やってあげるという構図になってしまうことが多いかもしれません。しかし、歯磨きで大切なのは「一緒にやってみよう」という姿勢です。子どもは、役割を与えられると張り切ってやってくれます。そのため、ときには「パパの歯に磨き残しがないかチェックして」「ママの仕上げ磨きをお願いね」と声をかけて、実際にやってもらうと良いでしょう。そしてその後に「今度は○○ちゃんの仕上げ磨きをする順番ね」などと声かけをすることにより、子どもは使命感をもって歯磨きできるようになります。
子どもがわかりやすい言葉を選んで伝えよう
ついつい言ってしまいがちな「歯をきれいに磨こう」の「きれいに」というワードは、子どもには伝わりにくいもの。長年歯磨き経験を重ねた大人ならどのように磨けば良いのかわかりますが、子どもは具体的にイメージできません。「口をアーっと開けて奥の歯をゴシゴシしよう」「イーっとして前歯をクルクル磨こう」など、擬音語を交えながら具体的に伝えるようにしましょう。
また、歯磨きする理由について説明するときも同様です。「虫歯になってしまうから」のみでは、虫歯になると何が困るのか、子どもにはイメージできません。「歯が痛くなっておいしいご飯が食べられなくなるから」など、どのような影響があるのかをわかりやすい言葉を選んで教えてあげましょう。
歯磨きが終わった後はしっかりとほめてあげよう
歯磨きが終わった後は、たくさんほめるようにしましょう。ほめ方は、少し大げさだと感じるくらいがおすすめ。子どもはほめられることで、歯磨きが好きになるでしょう。親が「今回はあまりうまく歯磨きできていない」と感じることもあるかもしれません。しかし、そういうときも、必ず頑張りをほめてあげてください。
子どもに歯磨きの楽しさを知ってもらうためのツール
子どもに歯磨きの大切や楽しさを知ってもらうためには、言葉で説明するだけでなくツールを使うのがおすすめです。歯磨きについて説明するときに取り入れたいツールをご紹介します。
【目で見て興味をもってもらう】絵本やパネルシアター
おすすめツールの1つ目が、目からアプローチできる絵本やパネルシアターです。歯磨きの実際がわかると、歯磨きへの恐怖が軽減されます。このとき、まずは基本的な歯磨きの方法を、その後に必要性を伝えると子どもはスムーズに理解しやすいでしょう。
【リラックスして楽しく】歯磨きの歌
歯磨きを楽しい時間にするためには、リラックスして歯を磨けることが大切です。歯磨きの歌は、歯を磨く練習ができるだけでなく、子どもをリラックスさせ楽しいと感じさせることができます。
歯磨きの歌でおすすめなのが、NHK教育番組「おかあさんといっしょ」の歯磨きの歌。「普段から子どもに視聴させている」という方も多いでしょう。このほかにも、YouTubeなどに多くの歯磨きの歌があるので子どもが楽しく歯磨きできるものをチョイスしてあげてください。
保育の現場では、目で歯磨きの仕方や大切さを学んでから実践する方法が広く取り入れられています。まずは、絵本やパネルシアターを活用して理解を促し、その後に歌を歌いながら実践するという段階を踏むと、子どもも楽しく歯磨きしやすいでしょう。
【親子で楽しく歯について学べる】知育コンテンツ
知育コンテンツを活用して、歯磨きへの理解を促すのも1つの手。親子で学べる歯の知育コンテンツ「はいく」には、読んで聞かせて納得させることができる絵本が多くあります。
WEB版なので親子で気軽に読めるだけでなく、無料であることもポイント。また、プリンターで印刷することもできるので、何度も読み聞かせたいときにもおすすめです。
「はいく」の絵本を2冊ご紹介します。
「おくちのなか、みせて」
主人公の「ミルちゃん」が、野生動物から歯の大切さを学ぶお話。ミルちゃんは歯医者さんが怖くて虫歯を放置していましたが、歯の大切さを知った翌日にしっかり受診することができました。歯医者さんが虫歯の予防法を教えてくれているので、親子でぜひ学んでください。
「わくわく歯医者さん」
歯医者さんを怖がる子どもにおすすめの絵本。子どものころから通っている「みーちゃん」が、歯医者さんがどんなところなのか案内してくれます。歯医者さんがおもしろい場所であることを学べます。
どちらも別冊で保護者向けのてびきがあるので、ポイントを押さえて読み聞かせできますよ。
子どもにおすすめ! 歯磨きの楽しさや重要性を伝える絵本
ここからは、子どもに楽しく歯磨きしてもらうために取り入れたい絵本をご紹介していきます。
「はぶらしくんです。」/童心社
歯ブラシのお仕事について説明する絵本。「うえの歯さんからこんにちは」「やさしくみがきます」「しゅっしゅっしゅっ」など、擬音語を使いながらわかりやすく伝えてくれます。かわいいキャラクター「はぶらしくん」を応援したくなり、歯磨きが楽しくなること間違いなしの一冊です。
対象年齢:0~2歳
「ノンタンはみがきはーみー」/偕成社
子どもに人気の「ノンタン」が、うさぎさんやたぬきさんたちと一緒に歯磨きをする絵本です。「イイイのイーして」「しゅこしゅこしゅっしゅ」など、楽しい表現で歯磨きできるようになっています。「絵本と同じように歌ったら、ちゃんと磨かせてくれるようになった」などの口コミが寄せられています。
「はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!」/アリス館
歯磨き嫌いな子どもをもつ親の救世主ともいえる、子どもの気持ちに寄り添った一冊。歯磨きが嫌いで口を閉じてしまった「たっくん」のところに「はみがきれっしゃ」が来ます。やさしいタッチで描かれた楽しい絵に、大人も癒されますよ。
対象年齢:1歳~
「むしばいっかのおひっこし」/講談社
この絵本の主人公は、住みやすい場所を探す「むしばいっか(虫歯一家)」。歯磨きのせいで食べるものがなくなってしまった虫歯一家が、引っ越しを決意するお話です。「どうして虫歯ができるの?」という子どもの疑問に、ユーモアたっぷりに答えてくれます。ほかの本とはまた違った視点で、歯磨きの大切さについて学べるでしょう。
対象年齢:4歳~
「はははのはなし」/福音館書店
歯の働きだけでなく「歯がないとどうなる?なぜ虫歯になる?歯を丈夫にするには?」といった疑問にわかりやすく答えてくれます。虫歯になって泣いている子の顔が印象に残る、ロングセラー絵本です。
対象年齢:4歳~
さいごに
小さなころから身につけておきたい歯磨きの習慣。しかし、焦って無理強いすると、習慣化するどころか苦手意識を植えつけてしまいます。まずは歯磨きについての知識を楽しく学べるように、絵本や歌などのツールを取り入れてみてはいかがでしょうか。そして歯磨きへのモチベーションを維持できるよう、親子で磨き合う、しっかりほめるなど、関わり方も工夫しましょう。ぜひ親子で楽しみながら、歯磨き習慣を身につけていってくださいね。
- 新井歯科 小児歯科サイト|小さな子どもが歯磨きを好きになるように(https://www.adc-arai.com/childblog/children-toothpaste/ )
- ココキャリ2023|子どもたちに歯磨きの大切さを教える方法(https://www.coco-cari.jp/column/410#:~:text=%E3%81%BE%E3%81%9A%E3%81%AF%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%8C%E6%AD%AF%E7%A3%A8%E3%81%8D,%E4%BC%9D%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%A8%E8%89%AF%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%82 )
- はいく|親子で学べる歯の知育コンテンツ(https://www.8iku.com/ )
- はいく|おくちのなか、みせて(https://www.8iku.com/book13/ )
- はいく|おくちのなか、みせて(https://www.8iku.com/booklet13/ )
- はいく|わくわく歯医者さん!(https://www.8iku.com/book16/ )
- 絵本ナビ|はぶらしくんです。(https://www.ehonnavi.net/ehon/141263/%E3%81%AF%E3%81%B6%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%8F%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82/ )
- 絵本ナビ|ノンタンはみがきはーみー(https://www.ehonnavi.net/ehon/46/%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%81%AF%E3%81%BF%E3%81%8C%E3%81%8D%E3%81%AF%E3%83%BC%E3%81%BF%E3%83%BC/ )
- 絵本ナビ|はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!(https://www.ehonnavi.net/ehon/106244/%E3%81%AF%E3%81%BF%E3%81%8C%E3%81%8D%E3%82%8C%E3%81%A3%E3%81%97%E3%82%83%E3%81%97%E3%82%85%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%A4%E3%81%97%E3%82%93%E3%81%93%E3%81%86%EF%BC%81/ )
- 絵本ナビ|むしばいっかのおひっこし(https://www.ehonnavi.net/ehon/28185/%E3%82%80%E3%81%97%E3%81%B0%E3%81%84%E3%81%A3%E3%81%8B%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%B2%E3%81%A3%E3%81%93%E3%81%97/ )
- 絵本ナビ|はははのはなし(https://www.ehonnavi.net/ehon/402/%E3%81%AF%E3%81%AF%E3%81%AF%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%97/ )
