お絵描きは子どもの発達にいいことだらけ!おすすめのグッズも紹介

お絵描きによって期待できるさまざまな効果
子どもにとってお絵描きのメリットは、絵がうまくなることだけではありません。まずはお絵描きによって期待できるさまざまな影響や効果について解説します。
想像力や発想力が身につく
白い紙とクレヨンがあったとしても、アイディアが無ければ何も描くことはできません。最初は自分の描きたいものや思いを形にすることは難しいかもしれませんが、慣れてくると想像力や発想力で自分の思いを形にできるようになってきます。
幼い子どもにとって、自分の気持ちを言葉で伝えることは簡単ではありませんが、絵であれば思い切り表現することができます。そしてその絵が完成した達成感や、褒められることによる満足感が自信につながり、もっと新しいアイディアを生み出そうとする意欲につながるのです。
観察力や空間認識力が身につく
何かを絵に描こうと思ったときに、その対象についてじっくり観察してみると、その形や色など、今まで気がつかなかったことに気がつくことがあります。その場からただ眺めるだけでなく、手に取っていろいろな方向から観察してみたり、音を聞いてみたり、匂いを嗅いだりして新しい発見をすることで子どもはワクワクします。好奇心を刺激しながら観察力が身につくのです。
また、立体のものを平面の紙に描くのは実は難しく、その奥行きや見えない裏側などをイメージする必要があります。何度も絵を描くことで空間把握能力が上達していきますが、この力は算数で図形の問題を解く力につながり、将来的に理数系の教科が得意になることも期待できます。
脳が活性化する
お絵描きをするとき、子どもはクレヨンを手でしっかり握ったり、色鉛筆を指先に力を入れて握ったりして動かします。実は手や指は「第二の脳」とも呼ばれており、手や指先を使うことで脳の血流がよくなり、脳が活性化するのです。またお絵描きのときの手の動きは指先を繊細に動かしたり、制御したりする訓練になるため、ぐしゃぐしゃ描きを幼い頃に十分に行った子どもは、文字の習得がスムーズに進むともいわれています。
心の安定につながる
お絵描きは、自分の心と向き合うことにもつながります。中には悲しかったことや悔しかったことなど辛い思いをした時に、誰にもその気持ちを伝えられず抱え込んでしまう子もいますが、お絵描きはそんな自分の思いをそのまま表現することができます。ぐちゃぐちゃな絵でも、何を描いているか分からなくても問題ありません。心にたまっていた思いを吐き出すことでスッキリし、心の安定がもたらされます。
お絵描きのために親ができること
メリットがたくさんあるお絵描きを、子どもがより楽しむために、親ができることについて解説します。
いつでもお絵描きができる環境を整えてあげる
子どもがやりたいと思ったときに、いつでも描ける環境を普段から整えておくことが大切です。紙とクレヨンや色鉛筆などの画材が、すぐ手の届くところにあると理想的でしょう。引き出しが複数ある収納ケースなどに、紙と画材をまとめて保管しておくと、子どもが自分で取り出せるので親がその都度用意してあげる手間を省くことができます。
色数の多い画材を選ぶ
幼い子は自分で作ることができる色がまだ少ないため、たくさんの色から選べるようにしておきましょう。そうすることで表現の幅が広がります。24~36色くらいのセットがおすすめです。
描くヒントを与えてあげる
紙と画材があっても、なかなか自分から描き始められない子もいますが、そんな子は真っ白い紙に不安を抱いているのかもしれません。そんな時は「描くヒント」を与えてあげると安心して描き始められることがあります。
もし子どもが真っ白な紙を前に困っていたら、植物の輪郭や動物の一部など、何かしらのヒントや手がかりを与えてみてはいかがでしょうか。
お絵描きのときの親の関わりで気を付けたいこと
親がついついやってしまいがちなお絵描きのときの関わりについて解説します。お絵描きのメリットを十分に活かすためにも、以下のようなことを意識してみてください。
子どもの感性をつぶさないこと
子どもが上手に描けたよと見せてきたときに「ここはもっとこうじゃない?」「色はもっとこうしたらいいよ」と、親の考えを押し付けてはいけません。そもそも親と子どもでは感性が違います。せっかく描いた絵を否定されたら、自信を失ってしまい、お絵描きが楽しめなくなってしまいます。子どもが描いた作品の「ありのまま」を認めてあげることで、自信がつき、自己肯定感の高まりにもつながります。
これは何?と聞きすぎないこと
子どもの絵を見て「これは誰?」「何を描いたの?」と質問攻めにしてしまうことはありませんか?子どもはいつでも「バナナ」や「犬」のように、具体的に何かをイメージして描いているわけではありません。ただただ、手を動かすことを楽しんでいることもよくあります。意味のあるものを描いたわけでないのに質問攻めにされてしまったらおもしろくないでしょう。
そんなときは質問をするかわりに、「この部分が細かくて面白いね」など具体的な感想を伝えるようにしてください。「上手だね」と褒めるばかりでは「うまく描かないと褒めてもらえない」と思い込んでしまうこともあるので注意が必要です。「また描いてね、楽しみにしてる」と気持ちを伝えるのもいいでしょう。
おすすめのお絵描きグッズ
ここからはお絵描きに必要なものやおすすめのお絵描きグッズを紹介します。
A4のコピー用紙

画用紙は意外と費用がかさみますが、A4のコピー用紙を箱買いすれば、1枚1円程度に抑えられることもあります。そうすれば紙の無駄遣いを気にすることなく自由にお絵描きできますし、また、数枚を色鉛筆やペンと一緒にポーチなどに入れておけば、お出かけ時のお絵描きセットとして重宝します。
水で落とせるクレヨン
クレヨンは子どもに初めて与える画材の定番ですが、手や服についてしまってべたべたしやすいのが難点です。しかしこの「水で落とせるクレヨン」は手足や体についても水で簡単に落とせます。また力を入れて握っても折れにくいのも嬉しい特徴です。
おこめのクレヨン
クレヨンでもう1つおすすめなのが「おこめのクレヨン」です。クレヨンは石油が使われている商品が多いため、子どもがなめて口に入ってしまわないか心配することもあります。しかしこのクレヨンは米の油と食用色素などからできていて、万が一口をつけてしまっても安心です。
三菱鉛筆 色鉛筆
色鉛筆は、メーカーや商品によって、油性か水性かどうかや特徴が異なりますが、子どもの力でもしっかり色がつくものを選ぶとよいでしょう。
三菱鉛筆は、なめらかな描き心地で、鮮やかに塗れる油性の色鉛筆です。色濃く、はっきりと塗りたい子におすすめです。
トンボ鉛筆 色鉛筆
トンボ鉛筆はさらさらした描き心地で、重ね塗りがしやすい色鉛筆です。色を塗ることが好きで、色を重ねたらどうなるか実験したい子におすすめします。
洗たくでおとせるサインペン
サインペンは通常、服や机につくとなかなか落ちないのが悩みですが、この「洗たくでおとせるサインペン」は服についても、洗濯で落とすことができます。また机についた時には水拭きすればOKです。ただし壁やソファーなど、素材によっては落ちにくいこともあるので、お絵描きの前にレジャーシートや新聞紙で保護しておくと良いでしょう。幼児も握りやすい太く短いタイプの「洗たくでおとせるふとふとマーカー」もあり、こちらは初めて使うサインペンとしても最適です。
さいごに
お絵描きは子どもにとって、頭の成長にとっても心の成長にとってもいい影響がたくさんあります。「ちゃんと成長しているか」「今はどんなことに興味があるか」などが気になった時にはお絵描きに注目してみると良いでしょう。絵に使われた色やモチーフ、書き方から子どもの成長や気持ちが感じ取れるはずです。また最初から本格的な画材を準備する必要はありません。子どもの年齢や成長に合わせて、適したものを用意してあげてください。親子で一緒にお絵描きの時間を楽しめるといいですね。
参考サイト
- 伊藤園の公式通販「健康体」|健康のドクターズアドバイス 美しく健康な手を目指そう( https://www.kenkotai.jp/shop/pages/kisetukenko_vol12.aspx)
- All About|子供の絵画発達を見守る視点「こ・こ・が・よ・し」 [子供の絵画・お絵かき・ぬりえ] ( https://allabout.co.jp/gm/gc/452018/)
- 樵雲学園|子どもが絵を描く4つのメリット (https://shoun.e-nippon.co.jp/blog/child-drawapicture-merit)