YouTubeで始めるおうち英語!歌で親しむおすすめチャンネル5選
幼児期から英語に触れるとどんなメリットがある?
近年のグローバル化によって、今後はより一層、英語が話せることを重要視する企業が増えていくと予想されています。2020年4月から実施されている新しい学習指導要領でも、外国語教育が重視され、小学3年生から英語の授業が始まっています。
幼児期から英語の音声に親しんで英語耳を養う
アメリカの発達心理学者であるパトリシア・キュールの研究によると、日本人でも6~8か月の赤ちゃんは「r」と「l」の聞き分けをしていると言われています。
また、広島大学の研究では、より早い時期に英語の音声に慣れ親しむと、英語の音声の知覚や発音が英語母語話者に近づけることができるとしています。あまり早くから第二言語を学ばせてしまうと日本語が不自由になってしまわないか、と心配になるパパママもいるかもしれません。しかし、日本語の音韻認識が発達する5歳以降は、英語の音韻を意識させることによって、英語だけでなく日本語への敏感性が向上することも期待できるとされています。そのため、より早い時期に英語の音声に慣れ親しむことが重要です。
聞き流すのではなく親子で一緒に楽しむ
幼児期から英語を取り入れるといっても、ただ聞き流すだけでは十分な効果は得られません。語学習得にはコミュニケーションが必須です。
2013年のスタンフォード大学のレポートで、他者への語りかけやテレビの音声に触れるだけでは、初期の語彙発達には不十分だと発表されました。子どもにとって魅力的な方法で親が一緒になってたくさん話をすることで、脳の発達を育み、言語学習のための強固な基盤を築くことができるとしています。
幼児の語彙習得には言語的な栄養として親の語りかけが重要とされているため、YouTubeを活用しておうち英語に取り入れる際にも、パパママが語りかけながら一緒に楽しむことが大切です。
YouTubeでおうち英語を始める時に気を付けたいポイント
英語に手軽に親しむために、いつでもどこでもネイティブの英語を楽しめるYouTubeは画期的なサービスです。しかし、そんな便利なサービスだからこそ注意が必要な部分もあります。たとえば、動画の途中で流れてくる広告。広告は親が意図しない内容が流れてしまうため、子ども向けではない広告が流れたり、反対におもちゃの広告が流れてしまって子どもに新しいおもちゃをせがまれたりと、困ったことも起こりがちです。
また、本来YouTubeの規約にはサービスの利用者として13歳以上であることが明記されています。YouTubeには面白い動画や便利な動画が多い一方で、子どもにとって有害な動画も多く存在していることを意識しておく必要があるでしょう。そこで、子どもに安全に動画を楽しむためのポイントをご紹介します。
広告なしで見たい動画だけ楽しむ♪YouTube Premium
見せたくない動画広告対策にはYouTube Premiumの加入がおすすめです。月額料金を支払うことで、広告なしの動画を楽しむことが可能です。オフライン再生も可能になるため、車の中などでもYouTubeを活用できるようになります。
見せたくない動画を流さない!自動再生機能をオフ
YouTubeは18歳以上のユーザーが使用する場合、自動で関連する動画を連続視聴させる、自動再生機能がデフォルトになっています。関連する動画は自動的に選ばれるため、子どもに見せたくない動画が流れてしまうかもしれません。その場合は自動再生をオフすることによって、子どもに見せる動画をその都度選ぶことも可能です。
ライブラリ機能で見せる動画をセレクト
動画ごとに選ぶのが面倒であれば、ライブラリ機能を活用することがおすすめです。見せたい動画を事前にライブラリにまとめておくと、ライブラリに入っている動画を自動再生して見ることが可能です。
子供向けアプリで安全にオンライン体験♪YouTube Kids
子どもが自分でYouTubeを操作できるようになったら使いたいのが、YouTube Kidsというアプリです。YouTube Kidsは子どもが適切に動画を楽しみ、安全にオンライン体験ができるように作られています。専用のアプリは完全に子どもに向けた仕様になっているので、子どもにあわせて保護者がカスタマイズすることが可能です。たとえば、年齢によってコンテンツを選べたり、見せたくないチャンネルはブロックしたりすることもできます。
また、長時間YouTubeに没頭してしまうことを防ぐために、時間になるとアプリがロックされるタイマーがつけられることも、保護者にとってはありがたい機能ですね。
英語に親しむおすすめチャンネル5選
英語学習にコミュニケーションが必要ということは分かったけれど、パパママ自身が英語を話せないと難しい、と思いがちではないでしょうか。やはりパパママがネイティブと同じように声かけを行いながら、視聴することは難しいかもしれません。しかし、英語の歌なら一緒に楽しむことができるのではないでしょうか。
そんなおうち英語の導入にぴったりな、お歌が楽しめるおすすめチャンネルを5つご紹介します。子どもと一緒に楽しみたいけど、英語で何を言っているのか分からない、という方には字幕機能を使って視聴することがおすすめです!我が家の11か月になる娘がお気に入りのチャンネルもあるので、ぜひ参考にしてみてください♪
Super Simple Songs - Kids Songs
名前の通り、子ども向けのシンプルな歌や童謡がアニメや人形劇とともに楽しめる、カナダの子ども向けチャンネルです。Twinkle Twinkle Little Star(きらきら星)のような、誰でも1度は聞いたことのある童謡など、親しみやすい歌がそろっています。Bedtime Songs for Kidsというスローテンポの優しい曲をあつめた再生リストもあるので、寝る前のおやすみソングとして音楽だけを聞いてみることもおすすめです。
また、おやすみソングとアップテンポの歌がそれぞれ24時間ライブ配信されています。子どもがぐずった時や少し家事をしていたい時などに流し続けておけるので、忙しいパパママにはとても助かるチャンネルです。
Super Simple Play
Super SimplePlayはSuper Simple Songs から派生したチャンネルです。Caitie's Classroomという動画シリーズでは、Caitie先生が子ども向けの言葉で語りかけながらテーマに関係する歌を教えてくれます。
同じ語を繰り返したり、オノマトペを使ったり語感が楽しい曲も多いので、はっきりとした意味が分からなくても、まずは語感を楽しむところから始めることが可能です。
また、実際に街の中に出て、身の回りにある人や物事について学べるField Trip(校外学習)という動画シリーズもあります。動物園やピザ屋さんを見学するといったものから、歯医者さんや美容院に行ってみるという動画もあるため、実際に生きた英語が使われている場面を見ることができます。子どもだけではなく、英語学習中の大人でもわかりやすい動画になっているのでおすすめです。
Caitie's Classroomは、筆者の娘1番のお気に入り!人好きな娘にとってはアニメよりも人が歌っている動画に興味を持ってくれるので、とても楽しそうにCaitie先生のお歌を楽しんでいます♪
ピンキッツ・ベイビーシャーク (Pinkfong Baby shark) - 童謡と子どもの動画
TikTokやYouTubeで爆発的に人気が出たBaby Shark(サメのかぞく)が有名なピンキッツは、韓国が発祥の子ども向けチャンネルです。日本版のピンキッツでは日本語のアニメや歌がメインになっていますが、英語が学べる英語の童謡動画も数多く公開されています。日本版のチャンネルだからこそ、同じ童謡を英語と日本語で繰り返し流す動画があるので、意味を理解しながら童謡を楽しむことが可能です。
英語のかたちの歌はゆったりとしたテンポが心地いいので、娘も月齢が低いうちから親しんで見ていました。
Mother Goose Club
定番の童謡やオリジナルの歌を、ポップな着ぐるみを着たカラフルなキャラクターが歌ったり踊ったりする、アメリカの子ども向けチャンネルです。6人のメインキャラクターはアジア系やアフリカ系も登場するので、人種の違いや多様性の気づきにつながります。
ABC Songや数を覚えるCounting One to Tenといった歌で英語の基本的な単語をおぼえることができます。
また、If You're Happy and You Know It(幸せなら手をたたこう)といった日本人でもなじみのある童謡や手遊び歌の動画も公開されているので、親子で手遊びをしながら一緒に英語で歌ってみるのもおすすめです!
Cocomelon - Nursery Rhymes
2022年現在で登録者数が1億人を超えるCocomelonは、アメリカの子ども向けチャンネルです。3Dアニメと耳に残る歌で子どもたちに向けて文字や数字、動物の鳴き声などが学べる動画を公開しています。
有名なOld MacDonald had a farm(ゆかいな牧場)をアニメと一緒に歌いながらダンスしたり、Wheels on the Busの手遊び歌を楽しんだりできます。ポップな字幕が出てくれるので、文字に親しめることもポイントです。
さいごに
子どもが楽しめる英語のYouTubeチャンネルをご紹介しましたが、なによりもパパママが楽しんでいる姿を見ることが、子どもにとって興味を持つポイントなのかもしれません。まずは親しみやすい英語の歌を見つけて、子どもと一緒に歌ったり踊ったりするところから、おうち英語を楽しんでみてはいかがでしょうか。
参考サイト
- 文部科学省|平成29・30・31年改訂学習指導要領の趣旨・内容を分かりやすく紹介(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1383986.htm)
- 湯澤正通・関口道彦・李 思嫻|日本人幼児における英語の音韻認識― 日本人幼児にふさわしい英語教育について考える ―(https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/2/22821/20141217140228917303/AA11625039_56_153.pdf)
- チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)|【脳と教育】第2回 乳児の言葉の学習と文字能力(前編) - 研究室(https://www.blog.crn.or.jp/lab/07/03.html)
- Stanford University|Talking to toddlers boosts their language skills, Stanford study shows(https://news.stanford.edu/news/2013/october/fernald-vocab-development-101513.html)