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塗り絵が子どもの知育に効果的!気を付けたい親の関わりも紹介

濱田しおり
2023/01/17 00:01
塗り絵は、子どもが色彩感覚や集中力を身に付けたり、達成感を味わえる遊びです。一方で、デメリットがあると言われることも。そこで、塗り絵が子どもに与える効果や、子どもに塗り絵をさせるときに気を付けたい親の関わり方を解説します。塗り絵のデータをダウンロードできるサイトもまとめたので、ぜひ参考にしてください。

塗り絵は子どもの発達にさまざまな効果が期待できる

塗り絵が子どもの発達にどのような影響があるか、考えられる塗り絵の効果を解説します。

色彩感覚を育む

塗り絵は多くの色を使うため、色彩感覚を育みます。色彩感覚とは、色を感じ取ったり、使いこなしたりする能力のこと。生まれ持った力ではなく、乳幼児期の視覚による体験によって身に着けていくものです。そしてそれは、幼児期以降に伸ばすことは困難なことがわかっています。敏感期である幼児期に、たくさんの色に触れることや色を扱うことで、子どもの色彩感覚を育めるでしょう。

豊かな感性を育む

色彩感覚があり、繊細な色を感じ取れるということは、物事の小さな変化を観察できるということ。多角的な視野や、豊かな感性をもつことにもつながります。木々の色の変化で季節の美しさを感じたり、好みの洋服やインテリアの組み合わせを考えたりなど、人間性や生活の豊かさ、自己表現の豊かさにも直結する力です。豊かな感性を育むことは、これからの時代を生きるうえで求められる「非認知能力」としても、大切と考えられます。

運筆力が向上する

運筆力とは、文章や絵を描くときに、思い通りに鉛筆(筆)を動かす力のこと。塗り絵をするためには、色鉛筆やクレヨンなどを持って、肘関節や手首、指先を動かします。年齢が上がってくると、小さな枠の中を塗ったり、筆圧で濃淡を付けたりする繊細な動作もできるようになるでしょう。手先を動かすのは微細運動といって、幼児期に大きく発達する能力です。塗り絵の動作は指先のトレーニングになり、鉛筆を正しく持てるようになったり、文字や絵を描いたりする力を養うことに役立ちます。

脳の多くの部位を刺激する

塗り絵をする動作は、脳の多くの部位を刺激するといわれます。そもそも色とは、物が反射した光の波長です。光の波長を網膜の視神経が受け取り、脳へ伝達し、脳が「これは赤」「これは青」「これは少し暗い青」などと判断しています。色や形を認識するのは側頭葉ですが、想像したり、何色を塗るか判断したりするときには、前頭葉や後頭葉の働きも必要です。塗り絵をしているあいだ、こういった脳のさまざまな部位が刺激され、同時に手も動かすため、脳神経の発達に効果が期待できるでしょう。

集中することで情緒の安定につながる

面白いと思えることには、子どもは集中して取り組みます。はじめは短い時間でも、成長に伴い、だんだんと集中できる時間は長くなっていくでしょう。また、何かに没頭することは、ストレス発散や不安の鎮静化にも効果があります。これは大人でも得られる効果として認められています。

達成感が得られる

作品が完成すれば「できた!」という達成感が得られ、「またしよう」という意欲につながります。非認知能力である、やりぬく力や挑戦する力を養うことになるでしょう。できた経験を重ねることは、自己肯定感や自信を持つためにも大切です。

塗り絵のデメリットとは?

塗り絵にはデメリットがあるという専門家もいます。考えられるデメリットを紹介しましょう。

創造性を妨げる可能性がある

既存の枠や色の見本があることにより、子どもの創造性を抑制してしまうことが指摘されています。塗り絵が、描かれた枠の中を塗りつぶすだけの単純作業になってしまうと、創造性を養うことにはつながりません。

自分の絵が描けなくなる可能性がある

誰かが描いたイラストを手本とするようになり、自分独自の絵が描けなくなる可能性を指摘する専門家もいます。「花はこう描くものだ」など固定概念を持ってしまうと、自由な発想で絵を描くことができません。本来絵を描くことは、子どもの自由な自己表現のひとつ。子どもの想像力や自主性を損なわないよう注意が必要です。

塗り絵をするときに親の関わりで気を付けたいこと

塗り絵によるデメリットを避けるためには、大人の関わり方も大切です。子どもが塗り絵をするときに、意識したい関わり方を解説します。

塗り絵の内容は子ども自身に選んでもらう

創造性を養うためには、動物やキャラクターの塗り絵ばかりではなく、マンダラ模様など正解のない絵柄の塗り絵に取り組むことも大切です。しかし親が「これをやりなさい」と与えるのではなく、子ども自身が「やってみたい」と思える内容であることも、集中するための秘訣。塗り絵を選ぶときは、いくつか絵柄を準備して、子ども自身に選択してもらうといいでしょう。

またそのときに意識したいのは、難易度を子どもの能力に合わせること。大人から見たら簡単な内容の塗り絵でも、まだ思うように手先を動かせない子どもにとっては、難しいものもあります。子どもの性格にもよりますが、思うようにできないと、やる気を削いでしまう結果になることも。塗り絵に取り組み始める2~3歳であれば、単純で塗りやすい絵柄から始めるのがおすすめです。5歳前後になったら、複雑で難しく感じられるものも挑戦できるようになるでしょう。「難しいのは挑戦してはダメ」ということではなく、子どもが楽しめることを大切にしてくださいね。

『どんなふうに塗ってもいい』と見守る姿勢をもつ

見守る姿勢は、子どもの想像力や感性を育むために、もっとも大切にしたいポイントです。見本通りの色にしたり、枠からはみ出さないように塗ったりすることを、求めないようにしましょう。大切なのは、子どもが楽しんで没頭することです。周りの大人が、「バナナは黄色じゃない?」「ここは線に沿って塗るんだよ」などと伝える必要はありません。それはその大人自身が持っている感覚です。大人の固定概念を押し付けると、子どもの自由な発想を妨げてしまいます。塗り絵は、どんな色で、どのように塗っても正解です。子どもの感性を否定せず、どんなふうに塗ってもいいと見守る姿勢をもちましょう。

また、机や服が汚れて叱られることも、子どもにとって意欲をそがれる出来事になります。叱られると、塗り絵をすることや、自分自身を嫌になってしまうことも。汚れても困らないように、事前に汚れてもいい服装や大きな模造紙を準備しておくことなども、塗り絵を楽しむための大切な環境づくりです。

完成したら評価しない視点で褒めよう

完成したことを褒められると、子どもは達成感を得られるでしょう。褒めるときのポイントは、なるべく「すごいね!」「上手だね!」といった評価する言葉を使わないこと。つい使ってしまう言葉ですが、上手、キレイなどの評価につながる言葉をかけると、『上手にできなければいけない』『キレイに塗れなければいけない』といった発想につながりかねません。また、「〇〇くんより上手だね」など、兄弟間や子ども同士の作品を比べるような声かけも、しないように気を付けましょう。

褒め方は、例えば「大きな丸でダイナミックに塗ったね!」「緑色をたくさん使ったんだね」「カラフルで、見ていてとても元気になるよ!」「ママは特に、この青色の使い方が好きだな」というように、大人が「目で見た具体的な事実」と「自分の気持ち」を言葉にして伝えてあげることを、おすすめします。難しければ、まずは「塗れたね~!」だけでも十分です。笑顔で、ワクワクしたような声のトーンで伝えてあげましょう。

塗り絵をダウンロードできるWebサイト3選

最近は無料で塗り絵がダウンロードできるWebサイトがたくさんあります。動物や乗り物など物のイラストに限らず、マンダラといった幾何学模様など、さまざまな絵を1枚からダウンロードできるのでおすすめです。無料で塗り絵をダウンロードできるWebサイトを、3つ紹介します。

ちびむすドリル

動物や季節のイベントなどのほか、言葉を学べる塗り絵、マンダラ模様など、たくさんの塗り絵を提供しているWebサイトです。デフォルメしすぎていない動物や乗り物、楽器などのイラストがあります。

ぬりえワールド

子ども向けにたくさんのイラストの塗り絵がありますが、ジャンルや月別で検索できるようになっているため、好みの塗り絵を探しやすいでしょう。マンダラ模様の塗り絵も豊富です。

カジラボ・ペーパー

メモ帳などペーパーグッズのデータを提供するWebサイトですが、マンダラ塗り絵をダウンロードできます。枠が大きくシンプルな模様から、大人が取り組んでも楽しい細かい模様まで、難易度が分けられています。

さいごに

塗り絵は子どもにとって、楽しみながら色彩感覚を養い、運筆力を高める遊びになります。家庭で取り組みやすいのもメリットですね。大人にとってもストレス発散に効果的といわれるので、一緒に楽しんでもいいかもしれません。ただし、型にとらわれず自由な創造遊びにとするためには、デメリット面に気を配った関わりを心掛けましょう。

参考サイト

ゆびさきクラブ|塗り絵の効果と子供への悪影響まとめ!マンダラ塗り絵なら問題ない? | ゆびさきクラブー幼児プリント・シール貼り台紙無料DL(https://yubisakiclub.com/archives/1565

ベネッセ教育情報サイト|幼児期に「塗り絵」をさせる効果「できた!」の達成感が自身を育む|ベネッセ教育情報サイト(https://benesse.jp/kosodate/201605/20160528-1.html

福島市HP|未来に輝く!ふくしまっ子プロモーション事業 特色のある幼児教育・保育の推進について 色彩を通じて育まれる感性(https://www.city.fukushima.fukushima.jp/youhoshien/kosodate/tokusyoku/documents/p4_1.pdf

キヤノングローバル|色ってなに? | キヤノンサイエンスラボ・キッズ | キヤノングローバル(https://global.canon/ja/technology/kids/mystery/m_04_01.html

絵画教室あとりえ・おーぱる|子どもの絵にたいして、言ってはいけない褒め言葉?褒めるときのポイントは…(https://atelier-opal.com/note074-1598.html)

    この記事の著者
    濱田しおり(peekaboo)
    ライター
    2020年生まれの娘を育てるママです。出産前はNICU・小児科看護師、看護教員をしていました。自分を褒めながらハッピーな育児をしたい!が目標。子どもと家族の健やかな育ちを応援したいという想いで執筆しています。
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