子どもが寝ないときはどうすればいい?子どもが寝ない原因と7つの対処法
子どもの睡眠時間の目安
1〜6歳頃までの子どもの睡眠時間の目安は、およそ11~12時間程度だといわれています。そのうち1~2歳頃の子どもの場合は1時間半から3時間半、3~5歳の子どもの場合は1~2時間程度がお昼寝の時間の目安となります。
お昼寝は3~4歳頃になるとしなくなる子どもも多くなりますが、お昼寝をしなくなる年齢には個人差があるため、子どもの様子を見て判断することが必要だといいます。筆者の家庭でも、娘は2歳半ごろになると自然とお昼寝をしなくなりましたが、4歳の息子は今でも時折お昼寝をしています。
子どもが寝ない原因
子どもがなかなか寝ないと悩むママ・パパも少なくありませんが、その原因にはどのようなことが考えられているのでしょうか?
生活習慣の乱れ
ママやパパが夜遅くまで起きていると、子どもも夜型の生活になりやすいといわれています。また仕事や習い事などの都合などで帰宅時間が遅い場合、夕飯やお風呂の時間も遅くなってしまうため、それに伴い就寝時間も後ろ倒しになってしまうのかもしれません。
運動不足
日中にしっかりと身体を動かせていないと、疲れていないのでなかなか眠くならない可能性があります。外遊びをしたり、自宅で体操をしたりと、運動習慣を身につけることが大切なのではないでしょうか?
日中の刺激の強さ
慣れない場所へ出かけたり、面識の少ない人にあったりと、日中に刺激の強い体験をすると、脳が興奮状態になって眠れなくなることがあるといいます。子どもの運動不足を解消しようと遠出して大きな公園に行ったのに、子どもがなかなか眠ってくれないという場合は、お出かけが大きな刺激になったのかもしれません。
昼寝時間
小さな子どもにとって、お昼寝は大切なものですよね。しかしお昼寝の時間が長すぎたり、夕方などの遅いタイミングでお昼寝をしてしまったりすると、夜の睡眠に影響がでることも多いでしょう。
子どもにお昼寝をさせる場合、できる限り15時頃には起こすといいようです。またお昼寝をさせようとしてもなかなか寝付けないときは、無理に寝かせず昼寝をさせないという選択をしてもいいかもしれません。
お昼寝をしていないと、その分早い時間に眠気がくる可能性が高いので、早めに就寝準備を済ませておくと安心ですね。
興奮
就寝時間を過ぎても子どもが遊びを続ける場合は、眠気よりも遊びたい気持ちが強く、興奮状態にあるのかもしれません。また就寝前にテレビやスマホ、タブレットなどを見ると、画面から出る強い光の影響で眠りに影響が出る可能性があるといいます。
ほかにも、子どもの就寝時間と家族の帰宅時間が重なっていると、帰宅の際にドアが開く音などで眠気が覚めてしまったり、家族に会いたいからと眠るのを嫌がったりすることもあるようです。
睡眠不足が子どもに与える影響
睡眠不足は子どもにどのような影響を与える可能性があるのか、気になりますよね。子どもの睡眠時に多く分泌されるといわれている成長ホルモンには脂肪を分解する作用があるとされているため、睡眠時間が短いと成長ホルモンが十分分泌されず、肥満のリスクが高まることがあるといいます。
さらに就寝時間が遅くなっても通園や通学のために早起きをしなくてはならない場合、朝なかなか起きられなかったり、日中に眠気に襲われたりするかも知れません。また睡眠が足りていないと、イライラしやすくなるなど情緒の面にも影響がでる可能性もあります。
子どもが寝ないときの対処法
子どもがなかなか寝てくれないときは、どうすればいいのでしょうか?
対処法1:生活リズムを整える
子どもの生活リズムが乱れていると、寝る時間だけ早めようとしてもなかなか難しいでしょう。そのため、就寝時間だけでなく起床・食事・入浴時間などを含め、生活リズムを改善してあげると効果的だといわれています。
仕事の都合上難しい場合もあるかもしれませんが、子どもだけでなくママやパパもいっしょに朝方の生活に切り替えるとより効果が期待できるのだとか。就寝が遅くなると、睡眠時間を確保するために起床時間を遅くしてあげたくなるかもしれませんが、決められた時間に毎日起こすことが大切だといいます。
人間の体内時計は朝日を浴びることでリセットされるといわれているため、朝決められた時間に起きて朝日を浴びる習慣を身につけると、子どもの就寝時間も自然と早まるかもしれませんよ。
また「休日はゆっくり眠っていたい」と週末に寝坊をしたくなる人も多いでしょうが、平日と休日で起床時間が異なると生活リズムが崩れてしまうので、休日も早寝早起きを心掛けたいものですね。
対処法2:運動習慣を身につける
日中にしっかりと体を動かすことは、寝つきがよくなるだけでなく、睡眠の質の向上にも効果が期待できるといいます。散歩や外遊びを日常の中に取り入れたり、天気が悪い日は室内で運動やダンスを楽しんだりと、適度な疲労感を与えることでスムーズに入眠できるかもしれません。
対処法3:夜の生活を見直す
子どもがなかなか寝てくれないときは、夜の過ごし方を見直してみてはいかがでしょうか?テレビやスマホ・タブレットなどの使用を控えたり、絵本を読むなどの落ち着いた遊びを中心にしたりすることで、子どもの過度な興奮を防ぐことができそうですね。
対処法4:入眠しやすい環境を整える
子どもが安心して快適に眠れるように、部屋の明るさや音などを調整してあげてもいいかもしれません。また夏場は26~28度、冬場は20~23度を目安に室温にも配慮することをおすすめします。
子どもは大人よりも体温が高いため、あまり厚着をさせ過ぎず、汗をかいていないかチェックしてあげるといいでしょう。またエアコンを使うときは、冷風や温風が子どもに直接当たらないようにしてあげてくださいね。
対処法5:スキンシップをとる
スキンシップを取りながら親子の時間を作ることで、子どもは安心感を得られることでしょう。添い寝をしてあげたり、背中をとんとんしてあげたりすると、心が落ち着いて案外早く眠ってくれるかもしれませんよ。
対処法6:入眠儀式を作る
入眠儀式とは、毎日寝る前に行う習慣化した行動のことをさします。入眠儀式は子どもや家庭によってさまざまで、絵本を読んだり、ぬいぐるみにおやすみの挨拶をしたりと、子どもにあった方法を探してみてくださいね。
また子どもが前向きな気持ちで布団に入れるよう、クラシックや穏やかな自然音などの音楽を活用するのもおすすめです。ただしテンポの速い曲や激しい音楽は子どもの興奮につながる可能性があるので、注意しましょう。
ほかにも、夜の生活をルーティン化するのもおすすめです。どういう過程を経て寝る時間になるのか子どもが理解できれば、自然と自分から布団に入れるようになるかもしれません。
対処法7:寝たふりをする
絵本の読み聞かせや子守唄など、親子の触れ合いを通してゆったりと眠りにつける子どももいれば、ママやパパとのコミュニケーションに興奮して眠れなくなる子どももいるといいます。
そんなときは、ママやパパが寝たふりをしてみてはいかがでしょうか?寝たふりをするママやパパから反応が返ってこないと、楽しくないとそのまま眠ってくれるかもしれません。また寝たふりではなく、本当に眠ってしまうのも一つの手です。
やるべきことややりたいことがある場合は、翌朝早起きしてやってもいいですね。
子どもが寝ないときの注意点
子どもがなかなか寝ないとき「早く寝てほしい」という気持ちからイライラしてしまう日もあるかもしれません。しかしそんなピリピリした空気を子どもは敏感に感じ取ってしまい、余計に眠れなくなってしまうことも。
子どもの寝かしつけのあとにやるべきことが残っている場合は、思い切って先にするべきことを済ませてしまってもいいかもしれません。ママやパパがゆったりとした気持ちで接したほうが、子どもも安心して眠れるかもしれませんよ。
さいごに
子どもの睡眠習慣は一朝一夕で改善されるものではありませんが、どんな対処法を試しても効果が実感できない場合や、子どもの睡眠の質が気になる場合などは、一度かかりつけの小児科などで相談してみてもいいかもしれません。
なかには短時間の睡眠で十分な休息が取れる子どももいるようなので、あまり自分を追い込み過ぎないようにしてくださいね。