【年齢別】モンテッソーリ教育に!おすすめの教具12選をご紹介
モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育は、イタリアで初めて女性として医師免許を取得した医師であり、教育家であるマリア・モンテッソーリが考案した教育法です。マリア・モンテッソーリは、知的障がい児の療育を行う中で、子ども自ら自分を育てることのできる力「自己教育力」を発見しました。しかし、発達に合った環境がないと子どもは「自己教育力」を発揮することはできません。整った環境と自由が保証された中で、子どもたちは自ら活動をすることで、成長していきます。
モンテッソーリ教育は、こどもの「やりたい!」「できるようになりたい」という気持ちを尊重し、教具などを用いて「自己教育力」を最大限に引き出す教育法です。「自立し、責任感と思いやりがあり、学び続ける姿勢のある人間を育てる」ことが目的です。
モンテッソーリ教育は日本でも40年以上の歴史があります。最近では、将棋棋士の藤井聡太氏もモンテッソーリ教育で育ったと話題になりました。世界では、Google創業者ラリー・ペイジ氏、Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏、セルゲイ・ブリン氏など、多くの成功者もモンテッソーリ教育を受けています。
モンテッソーリ教育の重要な要素
モンテッソーリ教育に関する重要な要素が、「敏感期」と「お仕事」です。この2つを組み合わせてモンテッソーリ教育法を完成させています。
敏感期
敏感期とは、「自発的に1つのことに夢中になる時期」のことです。敏感期に合った環境を整えてあげることで、子どもは自発的に活動し、自己教育力を発揮します。モンテッソーリ教育では、「運動・言葉・感覚・秩序・数・文字・文化」の敏感期があると考えられています。
お仕事
お仕事とは、モンテッソーリ教育で、子どもたちが自ら行う普段の活動です。お仕事の内容は、大人が決めて子どもに与えるのではありません。大人は環境を用意し、子ども自ら選んだ興味のあるおこないをサポートします。子どもたちはたくさんの教具の中から、自由に選び、お仕事を行ないます。
モンテッソーリ教育を家庭で実践する際の大人の関わり方
モンテッソーリ教育での大人の役割は、教えるのではなくサポートをすることです。子どもからヘルプのサインがあった時は、いつでもサポートができるように見守ることが大切です。自ら考え、試行錯誤しながら成功体験を積むことで「自己教育力」を引き出し様々な能力を獲得します。
また、子どもが集中して物事に取り組んでいる時は話しかけたり、中断させたりしないようにしましょう。逆に子どもがお仕事をやりたがらない時や途中で辞めてしまった時は、無理強いしないこともポイントです。
モンテッソーリ教育のお仕事で使用する教具とは
教具とは、モンテッソーリ教育のお仕事で使う道具のことです。モンテッソーリ教育の教具は、「日常生活」「感覚」「言語」「数」「文化」の5つの教育にわかれています。教具にはそれぞれ目的があり、その教育目的を達成するために教具を使って活動します。教具は子どもが自分からやってみたいと思うように工夫して設計されていて、「自己教育力」を引き出すものです。教具を使って遊ぶことで自然と自らを成長させることができます。
教具の主な特徴は、子どもが扱いやすいサイズ感、子どもの発達段階に合わせることもの、本物にこだわる点の3つ。また、教具は色彩や材質、重さにもこだわって作られており、教具を使って活動することで五感を刺激します。
モンテッソーリ教育の教具の選び方
モンテッソーリの教育法は、自ら行動し自由に学ぶことが大切とされています。
そのため、親がここを伸ばしたい!これに教具に取り組んでほしい!というように親が教具を選ぶのではなく、子どもをよく観察し、興味関心が向いている教具を選ぶようにしましょう。
また、モンテッソーリ教育の教具は、子どもの年齢や発達段階に合わせて選ぶことが大切です。特に実年齢より対象年齢の早いものを与えるのは辞めましょう。教具には小さな部品も多く、思わぬ事故につながることがあるからです。
モンテッソーリ教育の年齢別おすすめ教具をご紹介
続いて、年齢別にモンテッソーリ教育のおすすめ教具をご紹介します。
0~1歳におすすめの教具
0歳のころは追視や、ずりばい、ハイハイなどを促せるおもちゃがおすすめです。1歳になると、指先を使えるようになるので、手先の動きの向上に繋がる教具も用意すると良いでしょう。
モンテッソーリ・モビール
生まれてすぐの赤ちゃんにおすすめなのが「モビール」です。ベビーベッドなど赤ちゃんがいつも寝ている場所から見える位置に吊るしてあげましょう。動くものを目で追う「追視」は、生後2、3ヶ月頃からできるようになると言われます。モビールは、揺れるような動きをするので追視の練習にぴったりです。
鈴入りのラトル
指先で物をつかむ練習や触覚や聴覚などの感覚を洗練させるのに役立つおもちゃです。また、転がしたラトルの動きと鈴の音に興味を持ち、ズリバイやハイハイなど追いかけることで筋力アップも期待できます。
型はめパズル
くぼみの形に合わせてブロックをはめこむおもちゃ。物の大きさや形、向きなどを認識する能力の向上が期待できます。また、パズルをはめこむ過程で集中力や手先の器用さを高められます。
2~3歳におすすめの教具
2、3歳になるとおしゃべりも上手になり、指先や身体全体を使った動きもさらに器用にこなせるようになってきます。また、大きさや長さなどの違いもわかるようになります。大人の真似をしたがり、お手伝いに興味がわくのもこのころ。子どもの 興味に合わせて教具を用意しましょう。
シール貼りセット
台紙からシールを剥がし貼る作業で、指先の器用さ、集中力を高めることができます。貼る場所が指定されているシール台紙を用意しておくと、より集中して取り組めておすすめです。
レーシングビーズ
ビーズに紐を通していく教具です。まずは大きめのビーズから始めていきましょう。ビーズの穴に紐を通すことで手先のコントロールの向上に繋がります。また諦めずにトライすることで、根気強さも養えます。
図形糊貼りセット
丸や三角などの形に切り取られた色紙に糊をつけ、台紙に書かれた同じ形の図形に貼りつけて遊ぶ教具です。シール貼りよりも作業工程が増え、手先の器用さをもちろん、集中力も向上も期待できます。
円柱さし
大きさや高さがそれぞれ違う円柱を、同じ大きさ、高さの穴にさして遊ぶ教具。指先の器用に使う訓練や、視覚、触覚の向上が期待できます。また、円柱を違う穴に入れてしまった際は、目で見て自ら間違いに気付く設計になっています。
子ども用包丁
大人の真似をしたりお手伝いをしたがったりするようになったら子ども用の包丁を用意してあげましょう。木やプラスチックでできたおもちゃの包丁もありますが、ぜひ本物の包丁で経験をさせてあげてください。子どもに合った道具を用意し、お料理などのお手伝いをすることで、子どもの欲求を満たし運動機能の発達にも繋がるといわれています。
4~6歳におすすめの教具
4歳以前は秩序にこだわりをみせる子が多いですが、4歳ころからは数の興味に変わっていきます。子どもの世界も広がり、友達と一緒に何かをすることを好むようになる子も多いです。また、文化や世界に興味を持ち始める時期でもあります。
数字パズル
数字の型はめパズル。型にはめて遊びながら1~10の数字を覚えることができます。10種類の図形の型はめパズルもついていて、想像力をアップできます。また、棒にリングを刺すことで、数を数えたり、簡単な足し算や引き算もできたり、長く遊べる教具であることも魅力です。
りんごの木
りんごの木にりんごを実らせる遊びで数字を学べる教具です。ボード型の教具なので、家族や友達などと一緒に遊ぶのにぴったりです。サイコロも付いていて、ゲーム感覚で遊ぶこともできます。りんごの実をつまむ作業で指先を使う訓練にもなります。
世界の国旗
子どもが世界に興味を持ち、日本以外の国があることを知った時が国旗の教具の出番です。世界の国旗かるたなどで世界の理解を深めましょう。また、自分で紙と色鉛筆を使って国旗を作ることもモンテッソーリ教育のお仕事の1つです。
地球儀
モンテッソーリの地球儀は大陸ごとに色が分かれていて認識しやすくなっています。地球儀を見ることで地球の大陸や海洋を理解できます。世界への興味を深める第一歩です。
さいごに
モンテッソーリ教育の教具についてご紹介しました。モンテッソーリ教育は大人が環境を整えてあげることが大切です。ぜひこの記事を参考に、子どもの年齢や敏感期に合わせて教具を選んでみてください。ご家庭でもモンテッソーリ教育を取り入れて、子どもの自立心を育てていきましょう。