【都内近郊】読書の秋におすすめ!親子で行きたい図書館8選
脳科学で実証された読み聞かせの効果とは?
Nintendo Switchの人気ゲーム「脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング」の監修をしている東北大学加齢医学研究所川島隆太教授の脳科学研究グループが、山形県長井市と共同で読み聞かせに関する調査・研究をしました。約40組の幼児と家族を対象に読み聞かせをしてもらったところ、8週間の読み聞かせ活動の中で、約5歳3カ月相当であった子どもたちの語彙力が、なんと平均で約5歳9か月となり、約半年分の語彙力が伸びたようです。
さらに、8週間の読み聞かせ活動の中で、子どもだけでなく、大人にもある変化が起こったのです。
- 子どもに対する母親のストレスが減った
- 子どもの言語発達が促進された
- 子どもの問題行動が減った
- 子どもの抑うつや不安などの問題が減った
子どもと一緒に本を読むことは、親にも子どもにもよいと実証されました。普段忙しくしている大人が手を止めて、一緒に絵本を読んでくれることが、子どもの喜びに繋がるのでしょう。子どもの気持ちが満たされることでトラブルも減り、親の気持ちにも影響を与えたと考えられます。
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子連れでも安心して行ける図書館とは?
子連れでお出かけといえば、施設の設備が気になるところ。オムツ替えや授乳のスペースはもちろん、静かな図書館に子どもが行って大丈夫かと心配なママとパパもいるでしょう。
そんなときは、子ども図書館がおすすめです。子ども図書館には、オムツ替えスペースや授乳室があるので、子連れでも安心してお出かけできます。
子ども図書館とは?
子ども図書館は、18歳未満の子どもと保護者のための図書館で、絵本や児童書をメインとした蔵書構成になっているのが特徴です。子どもの読書活動を進めるため、さまざまな工夫が凝らしてあり、子どもが本に親しめるようになっています。
都内でおすすめの図書館
では、東京都内にあるおすすめの子ども図書館を紹介していきましょう。
【中野区】公益財団法人 東京子ども図書館
中野区にある「東京子ども図書館」は、子ども向けの本を専門とする私立図書館です。1974年に設立され、2010年には内閣総理大臣認定を受け、公益財団法人になっています。
児童室には幼児から中高生向けの本を置いています。選りすぐりの絵本や物語、詩、昔話、ノンフィクションなどさまざまな種類の本が約8000冊も!
レンガの壁と薪ストーブが印象的な「おはなしのへや」では、子どもたちの絵本を読んだり、お話を聞いたりできます。親子で楽しめる「わらべうたの会」や「親子いっしょのおはなし会」、ベテランスタッフが昔遊びの紹介をする「おばあさんのいす」などさまざまイベントが開かれていて、気軽に本やお話に触れられるのが魅力です。子育てや子どもの読書に関する本も置いてあり、大人が借りられるのもうれしいですね。
【台東区】国立国会図書館 国際子ども図書館
台東区にある「国立国会図書館 国際子ども図書館」は、1906年に帝国図書館として建てられたルネサンス様式の建物を再利用した施設です。2000年に国立で初となる児童書専門の図書館として生まれ変わりました。ドラマや映画に出てくるような外観の図書館は、訪れるだけの価値がありますよ。
小学生以下を対象とした閲覧室の「子どものへや」は、長く親しまれてきた絵本や、知識を深めるための本が約1万冊揃っています。靴を脱いで読書を楽しめる絵本コーナーや、子どもが好きな虫や乗り物の本を集めたコーナーも。また、帝国図書館時代に貴賓室として使われていた部屋を改装した「世界を知るへや」は、国際理解のための本を約2000冊揃えています。クラシックな建物ですが、授乳室やオムツ交換台、子ども用トイレもあるので、気軽にお出かけできますよ。
【葛飾区】絵と言葉のライブラリー ミッカ
葛飾区にある「絵と言葉のライブラリー ミッカ」は、本が苦手な子も、思わず夢中になってしまうような工夫を凝らしたユニークな図書館です。言葉だけが並んだ本はなく、絵本や図鑑、漫画など言葉と絵が入った本だけをセレクトしています。グリーンを基調とした大きなソファーに寝そべって本を読めるエリアもあるので、のびのびと過ごせます。ほかにも、本の世界を案内するパフォーマンスが楽しめる「ミッカシアター」や、クレヨン、色鉛筆、紙、おもちゃが揃った工作室「アトリエ」まであって、1日中楽しめること間違いなし!
授乳、オムツ交換ができるスペースもあるので、小さなお子さん連れのママとパパも安心です。大人は1日券や6ヶ月パスポートの購入が必要です。小さな図書館なので、本の貸し出しは行っていませんが、併設のリリオ亀有図書サービスカウンターで、区立図書館の本を予約、受取、返却が可能です。
公式HP:http://micca.me/
【渋谷区】渋谷区立笹塚こども図書館
「笹塚こども図書館」は、子育て支援センターと併設された図書館です。乳幼児から小学生の子どもが楽しめる児童書が約2万6000冊揃っています。外国語の児童書は200冊も。木製のテーブルやベンチ、山小屋が置かれた「もりのへや」は、乳幼児が楽しめる絵本を読むことができます。
床に貼られた恐竜の足跡シールを辿ると、小学生向けの本がたくさん。照明を落とすと本棚の上の壁一面が星空になる「ほしのへや」では、お話会や映画上映会が行われています。森、恐竜、星をイメージした空間は、子どもの想像力をかきたてる設計です。
【板橋区】板橋区立いたばしボローニャ子ども絵本館
「いたばしボローニャ子ども図書館」は、海外絵本に特化しています。板橋区と北イタリアのボローニャ市は国際絵本原画展をきっかけに、交流が始まりました。子どもたちに海外の素晴らしい絵本を見せたい、とボローニャ児童図書展の事務局から絵本が寄贈され、開館へと繋がっています。
ボローニャ市から贈られた絵本をメインに、70言語、世界約100か国の絵本を3万冊も所蔵。靴を脱いで入れる「おはなしの部屋」では、外国語の絵本・昔話の読み聞かせや、赤ちゃんへの読み聞かせ会・手遊びの会も開催しています。絵本を通して、子どもに海外の言語や文化に触れさせたいというママとパパにはぴったりの図書館です。
公式HP:https://www.city.itabashi.tokyo.jp/library/bologna/index.html
【荒川区】ゆいの森あらかわ
「ゆいの森あらかわ」は、ゆいの森子どもひろばと中央図書館、吉村昭記念文学館が一体となった多世代で利用できる施設です。3万冊の絵本がある「えほん館」には、ノンフィクション作家である柳田邦男が推薦する絵本も置いてあります。子どもの発育を促す遊具が置いてある「遊びラウンジ」は屋内にあるので、雨の日も安心して遊びに行けます。
また、乳幼児を対象にした有料の託児サービスも行っているのも子連れにはありがたいところ。本の持ち込みができるカフェもあり、子連れでも、子どもと預けて大人だけでも過ごせるのが魅力的ですね。
【練馬区】練馬区立光が丘図書館
「練馬区立光が丘図書館」は、都立光が丘公園の南にあり、約35万冊の本を揃えている区内最大の図書館です。緑あふれる公園内にある特徴を活かし、開放的で明るい雰囲気の中、読書を楽しめます。
児童コーナーやおはなし部屋も設けてあり、年齢別に絵本の読み聞かせ会を行っているので、子どもの年齢にぴったりな絵本と出会えます。ベビーベッドやベビーチェア、授乳スペースも揃っているため、光が丘公園で遊んだあとに、立ち寄るのもいいですね。
【国分寺】東京都立多摩図書館
「東京都立多摩図書館」は、雑誌の蔵書数が多いのが特徴で、その数は1万9000冊に及びます。雑誌を活かしたサービスを行っており、子どもの読書活動を進める「児童・青少年資料サービス」と「東京マガジンバンク」の機能を中心です。
子どもの読書活動を進めるために、さまざまなブックリストや冊子を作成しています。年齢ごとのおすすめの絵本や、読ませ方の工夫について丁寧に書いてあるので、ママとパパ必見です。
館内では、0歳から3歳の子どもを対象に、絵本の読み聞かせや、わらべ歌を楽しむ会を実施しています。おはなし会で紹介された絵本やわらべ歌は、公式ホームページからも確認できるので、家に帰って気になったときもすぐに調べられます。
子どもの読書活動推進の拠点でもあり、読書に関する相談にも乗ってくれるので、読み聞かせについて悩んでいる方におすすめです。
公式HP:https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/guide/tama_library/
さいごに
毎日家事や育児、仕事に忙しく過ごしていると、ゆっくり読書をしたり、読み聞かせをしたりするのも難しいですよね。せっかくの読書の秋、さまざまな工夫を凝らした図書館に、親子でお出かけしてみませんか?
自分で選ぶ絵本には偏りが出てしまう、とお悩みの方はぜひ図書館の方に相談してみてください。素敵な絵本やお話との出会いが待っていますよ。
※2021年9月の情報です。感染状況により施設の営業時間が変わっている場合があります。お出かけの際は、公式ホームページをご確認ください。