小さな子どもといっしょにおうちでアートやクリエイティブの時間を楽しむには、どんなポイントを重視して画材を選べばよいのでしょうか。ここではおさえておきたい基本のポイントを解説します。

小さな子どもが画材を手に取ると、ついつい楽しくなりすぎてあちこち汚してしまいがちです。おうちの中でアートを楽しむなら、ある程度汚れることを想定した上で、服や家具についてしまっても落としやすい画材を選びましょう。

洗濯できれいに落ちるもの、中性洗剤ですっきり拭き取れるものがおすすめです。

一般的な色鉛筆やクーピーなどは小さな子どもにとって持ちにくい場合も。また、先が尖っていると不意な動きにヒヤッとするシーンもあります。棒状の画材を選ぶなら、子どもにとって握りやすい形状を吟味しても良いかもしれません。特に年齢の低い子どもには、太めでコロンと丸みをおびたタイプが安心です。

絵を描く楽しさを子どもに感じてもらうには、画材の発色の良さにもこだわりたいところ。画用紙、段ボール、ツルツルした面など、ベースとの相性も考えながら、ひと塗りでも発色良く使える画材を選ぶのがおすすめです。

画材はデリケートな子どもの肌に直接触れるもの。できるだけ成分的にも安心して使える画材が良いですよね。大人向けの絵の具の中には、有害物質が含まれているものもあります。成分や素材をあらかじめチェックしつつ、子どもが、万が一口に入れても害のないものを選びましょう。

ここからは子どもがおうちでクリエイティブを楽しむのにおすすめの画材を厳選してご紹介。それぞれに特徴があるので、子どもの成長や作りたいアートなどに合わせて選んでみてくださいね。

子ども向けの画材メーカーと言えば、外せないのが「サクラクレパス」。こちらはうっかり服や家具についてしまっても簡単に拭き取れる「水でおとせるクレヨン」です。基本の12色セットで、柔らかな描き心地。小さな子どもが扱っても折れにくい仕様となっています。

注意点としては、ツルツルとしたテーブルなどについた場合はサッと拭き取りやすいのですが、壁紙など凸凹したところではやや落ちにくくなること。お絵かきスペースを意識できる年齢の子どもにはおすすめのクレヨンです。

ドイツの筆記具メーカー「STABILO（スタビロ）」からは、一本で3つの機能を持つ「ウッディー3in1」をおすすめします。こちらはクレヨン、色鉛筆、水彩色鉛筆の機能を併せ持っている万能画材！紙に描けることはもちろん、ガラスや鏡などの面にもスラスラと描けて布で簡単にこすり落とせます。

紙に色を乗せたあと、水でぼかして伸ばすなど幅広い楽しみ方ができますよ。服についても洗濯で落ちるので安心ですね。

アメリカのママからの支持率が高い「クレヨラ」の画材。こちらの絵の具は水でスッと落ちることが人気の理由です。おうちの中で服や床に絵の具がついてしまっても、ウェットティッシュや濡れ雑巾でキレイに拭き取れるというのは魅力的ですよね。豊富なカラー展開と、筆やスポンジなどツールを選ばないところが自由度も高く、クリエイティブな感性を伸ばします。まずは入門としてボトル入りのクラシックカラー6色セットをお試ししてみてはいかがでしょうか。

はちみつで有名な「山田養蜂場」がクレヨンを販売していることをご存知でしたか？こちらの「みつばちクレヨン」はミツロウを40％配合した、安心安全な天然成分のクレヨンです。ミツロウならではの滑るようななめらかな描き心地と、優しい発色が特徴となっています。石油由来のワックスも、合成界面活性剤も不使用なのでうっかり口に入れてしまっても大丈夫。丈夫な木箱に入っているのでプレゼントにもぴったりです。

本格的にお絵かきに興味を持ち始める2～3歳ごろには、サクラクレパスの「さんかくクーピーペンシル」はいかがでしょうか。こちらのクーピーの特徴は、小さな子どもでもしっかりと握れるように持ち手が太く、ころんとした三角形になっていること。しっかりと握ることができて、クレヨンよりも手が汚れないのでストレスなくお絵かきに集中できますよ。

もちろん太いことで折れにくさもばっちり。収納用のソフトケースも柔らかな素材なので、多少乱雑に扱っても安心です。自分でお片付けまでできるホックス式で、細部まで子ども目線で考えて作られています。

サインペンを使ったお絵かきや塗り絵に挑戦したいなら、サクラクレパスの「洗たくでおとせるサインペン」がいちおしです。食用染料などを使用した安全なインクで、布についても洗濯でスッキリと落とすことができます。また、万が一キャップを飲み込んでしまっても呼吸ができるよう、通気性キャップが採用されているという配慮も。

小さな子どもには、こちらのバージョン違いである「洗たくでおとせるふとふとマーカー」もおすすめですよ。

チューブやボトルタイプは子どもが使いすぎちゃってもったいない、という場合には固形絵の具を試してみるのも一つの手。大阪の老舗文具メーカー「寺西化学」の固形水彩絵の具「ギター固型えのぐ」は園児から大人まで楽に使えるパレット型。

使いたい色に水をつけた筆をなじませれば、あっという間に絵の具に変身。伸びが良く、重ねても濁らない発色の良さが特徴です。お散歩に持って行ってお絵かきするのにもぴったりな機能性ですね。

筆やスポンジなどのツールの扱いが難しい、もっとダイナミックにクリエイティブを楽しみたい。そんなシーンでは「ぺんてる」の「ゆびえのぐ」が大活躍するはず。その名の通り、手や指で直接塗り広げることに特化した商品で、ぽってりとした軽いテクスチャーの絵の具となっています。触感を刺激しながら、色と色が混ざることを楽しんだり、指の跡で絵の具の上から線を引いたり、自由自在なお絵かき体験ができますよ。

イラストを描く人なら知らない人はいない！というほど有名なマーカー「コピック」。透明染料インクを使用しているため、発色が他にはないほど美しく、混色しても濁らないのが魅力です。思ったままの色で描けて、線もなめらかに表現できますよ。こちらの「コピックチャオ」はそんなコピックのエントリーモデル。豊富な72色セットで本格的にイラストを描きたい！という子どもにおすすめです。価格帯は高めですが、プロも愛用するツールなので品質の高さは一級品。成長しても長く使えるのでプレゼントにも良いでしょう。

「透明水彩のようにおしゃれで繊細な表現ができる低年齢向け画材はないかな？」そんなニーズに応えるのが「コクヨ」の「透明くれよん」です。こちらはオイルゲルでできたクレヨンで、その名の通り透明な発色が新感覚なクレヨン。線画の上に透明くれよんで色を塗れば、透明水彩のような透きとおった表現ができます。

パッと輝くような明るい発色には大人も子どももハマってしまうこと間違いなし。他にはない感覚で小さな子どもにもおすすめのクレヨンです。

おうち時間のクリエイティブをサポートする子ども向けおすすめ画材を10選ご紹介しました。

子どもが使う画材は、年齢や作りたいアートなどによって求めるポイントが変わります。各メーカーで色の出方やテクスチャーなど商品仕様にも傾向があるので、幅広く試してみることでお気に入りの画材が見つかるかもしれません。

また、口に入れても安心なもの、握りやすいもの、発色が良いもの、長く使えるものなど、それぞれに魅力や特徴があります。ぜひ子どもひとりひとりに合わせて最適なアイテムをセレクトしてあげてくださいね。