アメリカの人気習い事10選!アメリカの習い事事情も徹底解説
日本の習い事事情
日本では習い事に通わせる前の段階で、親がしっかりと考える習慣があるのではないでしょうか。日本の習い事に関する親の考え方は、以下のようなことが挙げられます。
- 続けられるかどうか
- 本人に合っているのかどうか
- 入会金や月謝は問題ないか
一度始めた習い事は長く続けさせたい、子どもの将来に役立つように身につけさせたい、という親の想いで通わせる方が多い傾向にあります。また、入会金や教材費が結構な額かかるものもあって、簡単には辞められないということもあるようです。
また学習塾については、もともとは学校教育の延長として通い、専門的なものを伸ばすというよりは、補っていくという考え方だったようなのですが、近年は受験意欲の高いご家庭が増えたこともあり、先取学習や受験向けの塾に通わせるということも増えてきています。
また、昨今ではプログラミング教室が人気上昇中で、将来役に立つものを求めている傾向もあります。
アメリカの習い事の特徴
独創性や自由が求められるアメリカの教育において、学校以外の習い事は子どもの可能性を伸ばすのに重要とされています。簡単にいうと、親の意思ではなく、自分の意志で選ぶというのがアメリカの考え方です。アメリカの習い事選びには、5つの特徴があります。
子ども自身が楽しむこと
まず基本として重要なことは、子どもが楽しんで通うということです。やりたくないこと、興味ないことを親が押し付けるのではなく、子どもの興味があることにどんどん向き合っていき心から楽しめることを探します。
様々な分野を経験すること
スポーツ、アート、音楽などいろいろな分野を経験することが大切だと考えられています。幅広く経験して子どもの可能性を広げるのが目的です。子どものうちは本当に興味のあること、才能があることを見極めるのが難しいです。様々な分野の習い事を実際に体験することで、子ども自身が気づくきっかけを作ってあげます。
短い期間でも構わない
とにかく沢山のことに触れてもらうために、合わない場合はすぐに辞めても良い、という考え方をします。やってみて合わなければすぐに辞めて違う道へ進むというのが、アメリカならではの考えです。短期間であっても決められた日数を通うことで達成感を味わい、喜びを感じて、その体験を積み重ねていくことも大事だとされています。
興味のあることを磨いていく
様々な分野を経験した上で、自分の好きなことや興味のある分野を見つけられたらそれを極めていく、というのがアメリカの習い事においての考え方です。自分で続けたいと思った習い事を、個人レッスンや長期レッスンに変更して継続していくパターンが多いようです。小学生の高学年くらいになると、ある程度自分がやりたいことが決まってきて、より高いレベルを目指していくことができます。
ユニークな料金形態
日本の習い事では1ヶ月いくら、といった月謝で支払うタイプの習い事が多いです。それに加えて入会金や教材費なども場合によっては支払う必要があります。一方、アメリカの習い事は1シーズンごとに支払う場合が多いのが特徴です。期間と回数が決まっていて、例えば「4月~6月の10回コースで何ドル」というような料金形態になっています。
また、入会金も必要ないということがほとんどです。そのため、シーズンが終わって合わなければ辞めるのも簡単で、さらに「短期間で辞めて入会金が無駄になった」ということも防ぐことができるのです。
アメリカで人気の習い事10選!
実際にアメリカで人気のある習い事10選を紹介します。日本でも人気のある習い事も多数ありますよ。
スイミング
アメリカの学校では水泳の授業がないため、男女ともに習い事として人気です。基本の泳ぎ方を身につけるために小さい頃に通う子どもが多いようです。
球技(サッカー、バスケットボールなど)
アメリカのスポーツ系の習い事は、プロチームのシーズンと同じ時期に練習や試合を行います。春はサッカーチームで、冬はバスケットボールチームで活動するなど、シーズンごとに分けて複数のスポーツを体験することも可能です。その他にも、アメリカンフットボールや野球などのスポーツもアメリカで人気があります。
スケート競技
冬のシーズンには、スケートやアイスホッケー、フィギュアスケートも人気です。プロのアイスホッケーチームがあるエリアはさらに盛んな傾向があります。
ダンス・バレエ
チアダンスやハワイアンダンスなどは女の子に人気です。バレエや社交ダンスで、姿勢やマナーを身につけることを狙いとしている家庭もあります。またフィギュアスケートの訓練としてバレエをオフシーズンに習うこともあるようです。
格闘技系(空手・テコンドーなど)
武術の習い事は、空手とテコンドーが男の子に好評。ブラジリアン柔術という、日本の柔道を元に生まれた武術も人気です。
体操
年齢別にクラスが設けられていて、体を動かす楽しさを感じられる習い事です。0歳から親子で通う人も多くみられます。
音楽(ピアノ・バイオリン・ギターなど)
小さい頃からリトミック教室や、親子教室で音楽に触れる機会を作ります。ある程度大きくなったら、楽器に挑戦してみるという人が多いです。
料理
子どもでも楽しめる方法で料理の基本を学んでいくものが多いです。「今日は切るだけ、今日は焼くだけ」という日があったり、「その日の家族のディナーを作って持って帰ろう!」というコンセプトがあったりするのもアメリカの料理教室の習い事ならではでしょう。
アート
芸術的感性を磨くアート関係の教室は、子どもが自由に発想を形にしていくものです。多数の道具を使って、自分の思ったように作品を作っていきます。粘土や絵画、工作など沢山の芸術に触れることができるのが魅力です。
学習関連
一般的には、日本でいう学習塾に通うという文化がほとんどないアメリカですが、今「KUMON」として、日本の公文が人気です。1日約30分の学びで基本が身につくという方針は日本とほぼ同じで、「算数(math)プログラム」と「国語(reading)プログラム」があります。
習い事系のサマーキャンプも人気!
アメリカでは夏休みが6~8月と、とても長いのでサマーキャンプというものが多数開催されます。キャンプといっても、朝集合して夕方には解散するものが多いです。共働き家庭の方も夏休み中に利用しやすく、さらに習い事としても通う事ができるので人気。期間が前もって決まっているので、楽しみながら短期間集中で習い事ができます。実際にあるサマーキャンプをいくつか紹介していきましょう。
チアリーディング
チアリーディング部の学生が教えてくれるものがあり、1週間程度の短期レッスンでチアリーディングに楽しく触れることができます。
数学・プログラミングなどを学ぶ
数学のプログラムやプログラミング、サイエンスについて学ぶことができる、という内容です。地域によって異なりますが、数は非常に多くアメリカで人気のサマーキャンプといえるでしょう。また、大学の構内で開催されるサマーキャンプも多くあります。
アート・芸術に触れる
未就学の子どもでも通うことができるものも多く、テーマが決められた教室や、自由な発想で短期間集中して作品を作成するものなどがあります。絵画だけでなく、粘土やサンドアートなど多様なプログラムがあり魅力的です。
スポーツ系
1日でいろいろなスポーツを体験するタイプのものや、1つの競技に集中してやるものなど、ほとんどが1週間単位のものです。
演劇を学ぶ
1週間ほどで舞台の稽古をして完成に向けてキャンプ参加の仲間と共に演劇に触れることができるものです。みんなで舞台を完成させるということが子どもの成功体験に繋がります。
乗馬を楽しむ
アメリカという広大な土地には、山や丘などが広がる地域も多く、そのようなエリアには農場や乗馬クラブも多数存在します。そんな場所では、乗馬のサマーキャンプも多く開催されていて人気です。
多数の分野のものが存在しているサマーキャンプは、短期集中型でアメリカの多様な分野に触れさせたいという文化に最適な方法といえます。夏休みだけではなく、他の長期休みにも開催しているところもあるようです。大学や教会など地域の施設で開催されているので、長期休暇に参加してみると良いでしょう。
さいごに
日本の「継続すること」「諦めないこと」という精神とは全く違い、子どもには可能性を広げてあげられるように多種多様な分野で挑戦をさせてあげるというのが、アメリカの習い事です。子どもが色んなことに触れて、その中で自分の道を選ぶことができる、そんな環境を作っていくことが親として大切なのかもしれませんね。