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【体験談】モンテッソーリ教育の幼稚園で驚いたこと

森木もえ
2021/04/26 02:04
子どもにとってはじめての集団生活である保育園や幼稚園。大切な幼児期に毎日通うので、子どもに合った園を選んであげたいですよね。筆者の長男は、一般的な日本の幼稚園を卒園し、次男はモンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園に通っています。この記事では、2種類の幼稚園に通わせてみて筆者が感じたモンテッソーリ教育の良さや、誰でもできるおうちモンテッソーリについて紹介します。

モンテッソーリ教育って?

モンテッソーリ教育って?

モンテッソーリ教育は20世紀初頭にヨーロッパを中心に広がった教育方針で、マリア・モンテッソーリ博士が考案しました。現在でも、アメリカやヨーロッパなど世界140以上の国で受け継がれています。モンテッソーリ教育を受けていた著名人は多数おり、オバマ前アメリカ大統領や棋士の藤井聡太氏などもその一人です。


モンテッソーリ教育は「子どもには、自分を育てる力が備わっている」という信念のもと、子どもの生命力、自発的活動を促し育てるという教育方針です。6才までの幼児は、日常生活、感覚、数、言語、文化の5つの領域に分かれた教具を使って学びます。

モンテッソーリ教育の実態!授業で見た”4つの驚きの光景”

環境さえ整えば子どもは何だって自分でできる!

モンテッソーリ教育の幼稚園の3才児クラスに入園した次男の初めての参観日。私は、たった数時間の参観だったにもかかわらず、子どもの自主性と集中力、秘めた能力に驚かされました。長男の幼稚園では見られなかった驚きの光景を4つ紹介します。

驚きの光景1 ―物を大切にする―

次男の幼稚園では、登園すると、まず私物をロッカーにいれ、体操服に着替えて、お便り帳に登園シールを貼ることから始まります。


そこでまず驚いたのは、脱いだ制服を、丁寧にハンガーにかけ、ボタンまできちんと留めていたことです。紳士服の仕立て屋のような、その上品な行動に感動しました。


物を丁寧に扱い、大切にする、という当たり前のことですが、幼児になかなかできることではありません。

驚きの光景2 ―自分で考える―

さて、次は「お仕事」です。

「お仕事」とは、モンテッソーリ教育の言葉です。大人が生活のために働くのと同じように、子どもも発達、成長するために活動するので、それを「お仕事」と表現しています。


「お仕事」は3才児だと、シール貼りやハンコ押し、ハサミで紙を切る、型合わせなどがあります。それぞれのお仕事ごとの道具が、整理、整頓して子ども目線の棚に分けて置いてあるので、子どもが自分で、必要な道具をそろえ、プレートにのせて、空いている机で作業を始めます。終わったら、先生に見てもらい、褒めてもらったり、指導してもらったりしてお片付けにかかるという流れです。


私が驚いたのは、すべての子どもが自分で判断して「お仕事」をしていたことです。必要なものを自分で考えて、そろえ、作業をする。そして、目の前にあるものを元の場所に戻す、という当たり前のことですが、3才児でも自主的にできるのかと目を見張りました。

驚きの光景3 ―失敗を自分でのりこえる―

次男の幼稚園では、コップに注いで飲むタイプの水筒を持ってくるように指定されています。


先生が朝の会を始める前に、子どもたちがお茶を飲んでいた時のことです。3才の女の子がお茶を注ぐときにこぼしてしまい、とっさに私は雑巾のありかを先生に聞こうとしました。しかし、女の子の行動の方が早く、すぐに雑巾を取って自分でこぼしたお茶を拭きました。そして、雑巾を元あった場所に戻しに行き、何事もなかったかのように再びお茶を飲み始めたのです。熟練した主婦のような自然な行動に、驚きが隠せませんでした。


我が家では、子どもがお茶をこぼした時は、小言を言いながら私が拭いていましたが、子どもでも、方法を教えてあげれば自分でできるということに初めて気が付いたのです。子どもは、「できない」のではなくやり方を「知らない」だけなのかもしれません。

驚きの光景4 ―友達を待つ―

子どもたちが朝の「お仕事」を終え、お手洗いにいき、お茶を飲むと、朝の挨拶の時間になります。時間になると、先生が静かに教室の真ん中で座り、子どもたちの準備が整うのを待ちます。一番早く身支度ができた子から、一番遅く集まった子までの時間がおよそ10分。先生も友達も無言で「待ち」ます。


普段の生活の中で、子どもが靴下をはくのさえイライラしてしまい待てない私はまたも驚きました。こんな小さな子でも静かに「待つ」ことができるんだと。


他人への思いやりがないと「待つ」ことはできません。友達ができるまで「待つ」、子どもができるまで親も「待つ」。とても難しいけれど、見習いたい姿勢です。

おうちモンテッソーリのすすめ

おうちモンテッソーリのすすめ

参観日で子どもたちの能力を目の当たりにした私は、家でもモンテッソーリ流に生活をしたいと思いました。今回は「片付け」にスポットをあて、生活面で取り入れたことについて紹介します。

整理 ―子どもが分別する―

私は、家の中におもちゃや文房具が散らかっていると落ち着かないので、子どもに掃除させるより前に、自分で掃除してしまうタイプです。でも、今回の参観日で学んだのは子どもの自主性。まず、子どもに「いるもの」、「まようもの」、「いらないもの」を分別する作業をしてもらうことにしました。ほとんどが「いるもの」に分別され、全く整理できずに、がっくりきたのですが、でもそれは自分で決めたこと。「子どもには、自分を育てる力が備わっている」というモンテッソーリの信念を信じてみることにしました


すると、思わぬところで効果がありました。それは、ショッピングモールで買い物をする時のことでした。長男は雑貨が好きで、買い物に行くと絶対何かを買いたくなってしまう性格です。いつもなら、自分のお小遣いで買ったり、私に交渉したりするのですが、分別の作業をした後からは、違いました。


私が一言、「家に同じようなものがあったよ」というだけで納得したのです。自分で分別し、自分が持っている量を把握してはじめて、自分で判断できるようになったのです。

整頓 ―おもちゃ、文房具の家をつくる―

参観日で、子どもは片付ける場所があれば片付けることができる、と分かったので、おもちゃや文房具をラベリングして彼らの「家」をつくってあげることにしました。


子どもが取り出しやすい高さで、分かりやすいようにはっきりとした文字でラベリングし、詰め込むのではなく十分なスペースをもって「部屋」を作りました。そうすることによって、出したら戻すという行動に繋がり、片付けなさいと言わなくても片付けられるようになったのです。


そしてこれも思わぬ副産物がありました。「○○どこー?」と聞かれることがなくなったのです。大人である夫にさえ聞かれて「あの棚の3段目」というように説明せねばならず、とても面倒だったのですが、それがなくなったのです。


これは私にとって精神的にとてもよく、ほんの少しの工夫でこんなにも心のゆとりができるものかと驚きました。

掃除 ―雑巾―

雑巾で拭くのは親の仕事と思い込んでいましたが、雑巾を定位置において、子どもに何でもふいてもらうようにしました。


以前は、失敗する前に取り上げてしまっていた、牛乳をコップに注ぐという行為を子どもにさせてみたところ、子どももこぼしてしまった時の対処の仕方が分かるので、安心してチャレンジできるようになりました。

さいごに

モンテッソーリ教育は100年以上前からある教育法ですが、子どもにとって、先生や親からの一方的な指示を待つ受け身の教育ではなく、子どもが自主的に学ぶという「学びの原点」ともいえる教育法なのではないでしょうか。幼児の時に、自分で成長するという経験を味わった子どもは、いくつになっても自分で「学び」を発見できます。「子どもには、自分を育てる力が備わっている」というモンテッソーリの信念のもと、大人が成長の芽をつんでしまわないよう、子どもを信じることが大切です


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参考

  • 『日本モンテッソーリ教育綜合研究所』https://sainou.or.jp/montessori/about-montessori/
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