
折り紙は知育に効果がある?子どもにもたらす影響やおすすめの折り方
折り紙はどんな知育効果があるの?

親世代やおじいちゃんおばあちゃん世代から手遊びのひとつとして使われている「折り紙」。我が家の5歳の娘も、暇さえあれば折り紙を折って遊んでいます。
そんな折り紙には、ただ折って楽しめるだけでなく、知育効果も期待できるのです。どんな効果があるのかご紹介しましょう。
指先のトレーニングになり器用になる
折り紙を折るときを思い出してみてください。折り紙を折ろうとするときに、よく使うのは指先。丁寧に折ろうとすればするほど、指先を器用に使うことが求められます。
端と端をしっかり合わせたり、きっちりと折り目をつけたりするためには、手先や指先を器用に細かく動かすことが必要です。指先には末梢神経という第2の脳と呼ばれる神経が集まっているため、たくさん動かすことで脳が刺激され活性化します。
指先が器用に動かせるようになると、折り紙がきれいに折れるだけでなく、はさみを使って工作をしたり、鉛筆を使って絵や文字を書いたりできることにも繋がります。
・参考
五十嵐裕子『折り紙の歴史と保育教材としての折り紙に関する一考察』(https://urawa.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=351&item_no=1&page_id=4&block_id=72)
集中力や忍耐力が養われる
折り紙で作品を完成させるためには、最後まで集中して折り続ける必要があります。きれいに折るためには端と端を丁寧に合わせるなど、ひとつひとつの作業に集中力が必要です。
また折っている途中で分からなくなったり間違ったりしても、諦めずに折り続けると完成が見えてきます。折り紙によって、最後まで諦めずに続ける忍耐力も養うことが可能です。
豊かな想像力や記憶力が身につけられる
折り紙は、ママやパパなど大人のマネをして折り始める子がほとんど。どうやって折れば大人と同じように折れるのかと想像しながら折るため、想像力が養われます。
また同じように折るためにはどんな動作をすればいいのか記憶しようとするので、記憶力も養えます。慣れていくと手順通りに折っていく中で「今はこの部分を折っているのかな」と、折った先にある完成形を想像するようになります。
ただ目の前にある折り紙に集中しているだけでなく、折り進めていくことで想像力や記憶力が身につきます。
空間認知能力が磨かれる
目で見たものの距離感や奥行きなど、空間のイメージを立体的に再現する空間認知能力。折り紙を使うことで手軽に磨くことができるため、認知機能低下の予防トレーニングとしても採用されています。
折り紙をおることで、前頭葉の動きが活性化され、空間認知能力を磨くことができるのです。
成功体験が味わえる
折り紙で作品を完成させるには、さまざまな折り方を駆使していくつもの工程をクリアしていく必要があります。
折り方がむずかしくなるほど諦めてしまいたくなりますが、くじけずに続けて完成させると、達成感を得ることができます。
自分が積み重ねた頑張りによって作品が完成したという成功体験が自信になり、折り紙以外のことにもチャレンジする意欲に繋がります。
コミュニケーション力を磨ける
冒頭にも紹介したとおり、折り紙は世代問わず幅広い年齢層が親しめる遊びです。親と子だけでなく、祖父母や兄弟、友達などといっしょに折り紙を折ったり、完成品を交換したりすることで、コミュニケーションをとることができます。
親だけに限らず、折り紙を通してさまざまな人と接することで、自然にコミュニケーション力を磨くことが可能です。
ママやパパにとってもありがたい「折り紙のメリット」

子どもに知育効果が期待できるとうれしいのはもちろんですが、ほかにも折り紙にはママやパパにありがたいことがあるのでご紹介しましょう。
リーズナブルに遊べる
折り紙はお手頃な価格で入手することが可能です。文具店や文具コーナーだけでなく、100均でもさまざまな折り紙が販売されています。
中には、人気のキャラクターが描かれているものまでありバリエーションも豊かです。うまく折れなくてぐちゃぐちゃにしてしまったり、破れてしまったりしても、お財布はそこまで痛くありません。
どこでも遊べる
折り紙は、折り紙と折るスペースさえあればどこでも遊ぶことが可能です。お出かけ先で手持ち無沙汰になったときにもおすすめ。
スマホやタブレットで動画を見せることに罪悪感や抵抗があっても、折り紙であればその罪悪感もなくなります。紙なので重さも気になりません。
クリアファイルなどにいれておけば、シワもできずに持ち運べるのでおすすめです。
子どもといっしょにトライ!おすすめの折り方サイト

子どもに折り紙を教えようと思っても、簡単な折り方のものしか覚えていない人も多いでしょう。私も子どもに何か折ってと言われても、鶴やチューリップなど王道のものしか折れません。折り紙に興味を持った子どものためにも、さまざまサイトを参考にしてみてはいかがでしょうか。ここからはおすすめの折り紙折り方サイトをご紹介します。
NUKUMORE
ハンドメイド作品や手作り作品の作り方を紹介しているサイト「NUKUMORE」では、子どもといっしょに折れる簡単なものから上級者向けまで、折り紙の折り方を載せています。
簡単に折って楽しめるものはもちろん、鯉のぼりやコマなど、季節や行事に関連した折り紙の折り方も載っています。季節や行事ごとに子どもといっしょに折って、デコレーションして、部屋に飾って作った作品を楽しむこともできますよ。
「NUKUMORE」https://nukumore.jp/ca302
おりがみくらぶ
株式会社シティプランが運営する「おりがみくらぶ」では、折り方をサイト内で見るだけでなく、YouTubeにアップした動画も見ることができます。
1月から12月まで、それぞれの季節にあったもの折り方や、動物や食べ物などの折り方がわかりやすくカテゴライズされているので、見やすくて便利です。中には遊べる折り紙の折り方もあります。
我が家では、羽ばたくとりを作ってあげたのですが、これでもかと羽ばたかせて、ふにゃふにゃになるまで遊び尽くしてくれました。
「おりがみくらぶ」
おすすめの折り方本

サイトとなると、パソコンやスマホがないと見られない…そんなときに活躍するのが折り方の本。折り紙に慣れてきたら、自分で本を見ながら作業してくれるので、大人も大助かりです。折り紙の折り方が載っているおすすめの本をご紹介しましょう。
大人気!!親子で遊べるたのしい!おりがみ
先述した「おりがみくらぶ」の主宰である、新宮文明さん著者の本。このほかにもたくさん折り紙に特化した本なども出されています。
こちらの本では、事前にとったアンケートに基づいて、人気の折り紙ランキングも掲載。折り方だけでなく、折ったあとの遊び方やアレンジ方法も記載してくれているので、折ってからも親子で楽しく遊ぶことができます。
いちばんよくわかるおりがみの本
長年、幼稚園教育の第一線で活躍し、折り紙教育を取り入れてきた川並知子さん著者の本です。
3歳以上の子どもとその保護者を対象に、簡単な折り方から少し発展した折り方までを掲載しています。子どもが好きそうな動物や植物など、69アイテムの折り方が載っています。
全ページカラーで編集されているのでわかりやすく、また、単調にならずに進めていくことができるところもおすすめポイントです。
親子で楽しめる折り紙の折り方

折り紙を作りながら、変化を楽しめる折り方をご紹介しましょう。簡単に折れる折り方なので、子どもといっしょに楽しみながらトライしてみてください。
変身折り紙「チューリップ」
1枚の折り紙が、3役に変身する折り方をご紹介します。
- 色のついていない白い面を表にして置き、三角に折る。
- 下の両角を真ん中から斜めに折りあげれば、ひとつめ「チューリップ」の完成です。
- チューリップをひっくり返し、真ん中の山部分を折って、さらに角を少しだけ折り返していぬの鼻部分を作る。
- 目を描けば、ふたつめ「いぬ」の完成です。
- いぬを上下ひっくり返して、さらに裏返す。いぬの頭部分だったところを少しだけ折り返し、目とひげを描けば、みっつめ「ねこ」の完成です!
「チューリップが咲いている花壇に、香りにつられていぬがやってきました。あれれ?犬かと思ったら、ねこちゃんでした!」など、物語風に進めながら折っていくと、子どもも楽しみながら折り進めていけるのでおすすめです。
オリジナルのストーリーを展開させながら、子どもといっしょに折り紙を楽しんでみてください。
さいごに
親子のコミュニケーションツールにもなる折り紙は、子どもへの知育効果も期待できるすぐれた遊びアイテム。リーズナブルかつ手軽に手に入るのもうれしいポイントです。いっしょに楽しみながら、子どもに刺激を与えられる折り紙にトライしてみてはいかがでしょうか。