学習習慣を身につけさせたい!勉強を習慣化する”4つの方法”
学習習慣は必要?家庭学習が学力をあげるキーポイント
学校だけではなく、家庭でも勉強をすることは、子どもたちに良い影響を与えます。その効果は、教育課程研究センターが行う「全国学力・学習状況調査」によって分析されています。
その結果をもとに千葉県が考察した結果によると、家庭学習をしている子どもほど算数や国語の正答率が高い傾向あり、また家庭で計画的に勉強している子どもほど正答率が高い傾向あるとのこと。(参考:千葉県総合教育センターによる「全国学力・学習状況調査分析結果報告書」に関するページ)
つまり、家庭での学習習慣が確立している子どもほど、学力が高いという傾向があるそうです。
学校で勉強ももちろん大切ですが、家庭でどれだけ勉強したかで学力に差がでると言えるのではないでしょうか。子どもの学力を向上させたい場合には、まずは家庭学習の習慣化を検討してみましょう。
学習習慣を身につけるメリットとは?
学習習慣を身につけると、具体的にどのようなメリットを得られるか知っていますか?学習習慣を身につけるメリットについてご紹介します。
勉強が苦にならない
歯みがきなどの生活習慣は毎日やらないと気持ち悪いと感じませんか?勉強も同じく習慣化させることで、苦になりにくいとされます。生活の一部に勉強という習慣を組み込めるように、子どもをサポートしてあげましょう。
集中力がつく
学習習慣を身につけることで、集中力も身につきやすいとされています。子どもが小さいうちは短い時間しか集中できないかもしれませんが、毎日続けることで集中力をあげられるでしょう。いわゆる「継続は力なり」ですね。
計画性が身に付く
小さいうちから計画を立てて勉強に取り組むことで、大人になってからも計画的に物事を進めやすくなります。要領よく物事を進めることができれば、社会人としての評価も高まるでしょう。大人になったときに困らないためにも、学習習慣は早くから身につけておくことをおすすめします。
学習習慣は小学校に上がる前までにつけたほうがよい?
子どもの脳はまだまだ発達段階です。
脳が新しいことをスポンジのように吸収できる時期に、勉強習慣が身につけることで、学力の基盤を確立するとされています。子どもが小さいうちから、歯みがきやお風呂に入るなどのように、勉強も生活習慣の一部に組み込めればスムーズに学習習慣が身につけられるでしょう。
とはいえ、小さな子どもの集中力は長く続かない傾向にあるので、5分程度の短い時間から始めたら良いかもしれませんね。
勉強を習慣化させる方法とは?押さえておきたい4つのポイント
子どもに学習習慣を身につけさすためには、具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか?勉強を習慣化させるためのポイントをご紹介します。
ポイント1.勉強できる環境を整える
学習習慣を身につけるためには、まずは勉強に集中できる環境を整えてあげましょう。
最近では、親の目が届きやすいリビング学習が主流となっているようです。人は無音だと集中しにくいため、何かしらの音が聞こえるリビングが集中しやすくもあります。また、わからないところはすぐ聞けるなど、親とのコミュニケーションが取りやすいのもポイントです。
ただ、リビング学習をするならば、テレビは必ず消しましょう。勉強をしているのに、誰かが大きな音でテレビを見ているとさすがに集中できませんよね。家族みんなで勉強に集中できる環境を作りあげましょう。
また、子どもによっては、ひとり部屋の学習机で勉強したほうが集中できる場合もあるかもしれません。子どもが集中しやすい環境を見極めて、勉強しやすい環境に整えてあげることが大切ですよ。
ポイント2.声のかけ方を工夫
子どもへの声のかけ方にも気をつけましょう。
ベネッセ教育総合研究所の調査によると、「勉強しなさい」はあまり効果がないようです。頭ごなしに勉強や宿題をするように言うと、子どもが勉強を嫌いになる可能性も。
勉強を好きになってもらうためには、将来どんな大人になりたいのか、そのためにはどうすれば良いのかを具体的に教えてあげると良いでしょう。
例えば、「お医者さんになりたいなら算数や国語の勉強は大切だよ」など、目標や方法を明確にしてあげてみてください。子どものやる気を促して、自ら勉強するように声をかけてあげるのがポイントです。
ポイント3.親のサポートが必要
学習習慣は子どもだけの力では、なかなか身につけにくいものです。子どもの力のみで、勉強する習慣が身につくまでは親がしっかりサポートしてあげましょう。
まずは、5分だけでも時間を決めて、机に向かって勉強することを毎日続けてみてください。「学校から帰ったら5分は勉強する」でも良いかもしれません。慣れてきたら少しずつ時間を延ばしていくと良いでしょう。短時間でも毎日継続することが大切なので、勉強時間を管理してあげてくださいね。
また、子どもと一緒に勉強の計画を立てることも効果的です。低学年のうちは子どものレベルやペースに合わせて計画を立てると良いでしょう。例えば、「今日はこのページをしようか」「明日はここからここまでしてみようか」というように一緒に考えてみてください。
ポイント4.褒めてあげることも大切
子どもの学習意欲を育てるためには、褒めてあげることが大切です。「頑張ればできる」「頑張ったら褒めてもらえる」という気持ちが、学習意欲につながり、毎日の学習習慣となるでしょう。
大人は子どもの「できた」「頑張った」を見逃さないことが肝心ですよ。子どもの側でしっかり勉強を見てあげましょう。
勉強に適した空間を造るポイントをご紹介
勉強を習慣化するためには、環境にすることが大切とお伝えしました。ここでは、勉強に集中しやすい空間にするためのポイントを部屋ごとにご紹介します。
リビング学習を集中しやすくするためには?
リビング学習を取り入れているという家庭は多いのではないでしょうか。リビングは家族が集まる場所ということもあり、勉強する場所によっては集中しにくいことも。
集中しやすい場所で勉強をすれば、学習習慣がつきやすくなるでしょう。リビング学習を集中しやすくするためのポイントをご紹介します。
- 大人の目が届く場所で勉強させる
- 生活動線上で勉強させない
- 扉が見える場所
- 机や椅子の高さに注意する
子どもが小さいうちは大人が近くにいないと不安になり落ち着かないため、勉強に集中できないそうです。家事をしながら子どもの様子を見守れる場所で勉強をさせてあげると良いでしょう。
低学年のうちは子どもの勉強が終わるまで隣に座って見守ってあげるのが理想です。また、リビングで家族がよく通る場所の近くも、誰かが通るたびに集中力が途切れてしまいます。
さらに扉が見えない位置で勉強すると誰かが出入りするたびに振り向くことになるので、勉強に集中しにくいそうです。リビングで以上のことを全部叶えられる場所は限られているかもしれませんが、できるだけ子どもが勉強に集中しやすい場所を見つけてあげましょう。
集中力をあげるためには、机や椅子の高さも子どもにぴったりの高さにしてあげることもポイントです。
集中しやすい子ども部屋とは?
リビングではなく自分の部屋で勉強したがる子どももいるのではないでしょうか。勉強に集中しやすい子ども部屋のポイントをご紹介します。
- 机の前にベッドは置かない
- ドアが見える位置
- 机は壁にくっつけない
子ども部屋での勉強を集中しやすくするためには、休憩場所であるベッドを机の前に置くのは避けましょう。
テレビやゲーム、漫画なども机に座ったときに目に見える場所には置かないようにしてください。ただ、人の出入りが確認できる扉は見える位置が良いとされます。
また、目の前に壁があると圧迫感を感じやすいため、机の前にはスペースをとったほうが集中しやすくなるそうです。子ども部屋は親の目が届きにくい場所でもあるので、できるだけ勉強に集中しやすいレイアウトにしてあげてください。
さいごに
子どもに学習習慣を身につけさせるためには、勉強は楽しいと感じてもらうことが一番です。
学習意欲が高めることができれば、自然と学習習慣は身につくでしょう。
ただ、低学年の子どもだけでは、計画的に勉強するのは難しいので、親のサポートが重要になります。まずは短時間から親子で勉強する時間を作ってみましょう。