ファーストブックはどう選ぶ?おすすめの絵本10選
ファーストブックとは
ファーストブックとは、そもそもどのようなものなのでしょうか?
はじめての絵本
ファーストブックは、その名の通り赤ちゃんにとって初めての絵本のことをいいます。生まれたばかりの赤ちゃんは、絵本の内容に興味を示したり、理解したりすることは難しいでしょう。
しかし絵本の読み聞かせは親子の良いコミュニケーションになり、読み聞かせの声やスキンシップなどを通して、赤ちゃんの五感を刺激することができるはずですよ。
ファーストブックはいつから?
ファーストブックは、いつから始めればいいという明確な決まりはありませんが、どんなに早く始めても早すぎるということはないそうです。生まれたばかりのころや低月齢の時期は目に見える反応はないかもしれませんが、徐々に興味を示すようになることでしょう。
また胎教として、妊娠中から赤ちゃんに読み聞かせをする家庭も少なくありません。
ファーストブック事業を実施している自治体も多い
ママやパパと赤ちゃんが絵本を通してコミュニケーションをとり、親子の信頼関係を築いていくことを目的にイギリスで始まった「ファーストブック事業」は、日本でも多くの自治体が採用しています。
著者の地域では、ファーストブックとして5種類の絵本の中から1冊好きなものを選ぶことができます。絵本の選択は母子手帳を受け取るときにあらかじめ行っていて、出産後の保健師訪問の際にプレゼントしてもらいました。
自治体によって配布方法や絵本は異なるので、お住まいの自治体に確認してみてはいかがでしょうか?
ファーストブックの選び方
赤ちゃん向けの絵本は多数あり、どれをファーストブックに選ぼうか悩んでしましますよね。ファーストブックの選び方のポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
対象年齢
赤ちゃん向けの絵本には「0歳から」「ファーストブック」などと記載されているものも多いため、そうした絵本を選んでもいいでしょう。ただこれらの表記はあくまで目安なので、こだわりすぎる必要はありません。参考程度に考えるようにしてくださいね。
絵柄
赤ちゃんは視力が十分に発達していないため、ぼんやりした色は認識しづらい傾向があるといいます。視力が低い赤ちゃんでも認識しやすいといわれる、はっきりとしたコントラストで描かれた絵本や顔が描かれている絵本などを選んでもいいですね。
フレーズ
赤ちゃんは「わんわん」「くるくる」などの繰り返しの言葉を好むことが多いといわれています。そのため、繰り返しの言葉が多く使われているようなリズム感の良い絵本がおすすめです。
また長いお話だと途中で興味をなくしてしまったり、機嫌が悪くなってしまったりする可能性もあるので、小さいうちは短いお話を選んであげるといいかもしれません。
安全性
絵本を読み聞かせていると、赤ちゃんが手を伸ばして絵本を触ったり、ページをめくりたがったりすることもあるでしょう。そのため赤ちゃんが触っても危なくないよう、角が尖っていないものやあまり重くないものなどを選ぶと安心ですね。
厚紙仕立てのボードブックだと、赤ちゃんが多少乱暴に扱っても破れにくいのでおすすめですよ。
おすすめのファーストブック【10選】
ここからはファーストブックにおすすめの絵本をご紹介します。
「じゃあじゃあびりびり」(文・絵:まついのりこ)
多くの自治体でファーストブックに選ばれている定番の赤ちゃん絵本は、1983年に発行されて以来、長年多くの赤ちゃんたちに愛されてきました。「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」などリズミカルな文言とはっきりとした色合いの絵が、赤ちゃんの好奇心を刺激してくれるでしょう。
我が家でも、長男のファーストブックにこの絵本を選びました。1歳半を過ぎた今でも、毎日何度も読んでほしいとせがまれます。
「がたん ごとん がたん ごとん」(文・絵:安西水丸)
「がたん ごとん がたん ごとん」と軽快なリズムで走る汽車が乗せていくのは、赤ちゃんにとって身近な哺乳瓶やコップ・スプーンなど。はっきりとしたコントラストのイラストは、シンプルだからこそ赤ちゃんの目でも認識しやすいことでしょう。
汽車というと男の子のイメージかもしれませんが、女の子にもおすすめの絵本です。
「いない いない ばあ」(文:松谷みよ子/絵:瀬川康男)
赤ちゃんの大好きな「いないいないばあ」遊びが楽しめる、ベストセラー絵本です。繊細なタッチのイラストは多くの赤ちゃんを虜にしていて、日本で一番売れている絵本もこの「いない いない ばあ」なのだとか。
赤ちゃん向け絵本の先駆けとなったこの絵本は、2012年には累計販売部数500万部を突破しています。
「きんぎょが にげた」(文・絵:五味太郎)
金魚との追いかけっこを楽しめるこちらの絵本は、ただ金魚を探すだけなのに何度も夢中になって読む赤ちゃんが多いといいます。最後のページで池の中に逃げ込んだ金魚は、大人でもすぐには見つけられないかもしれませんよ。
著者の長女が赤ちゃん時代からよく通っていた子育て支援センターでも、何度もこの絵本の読み聞かせが行われていました。毎回大盛り上がりで、参加している子どもたちが大はしゃぎで我先にと金魚を探していたのを今でもよく憶えています。
「だるまさんが」(文・絵:かがくいひろし)
「だるまさんが」は赤ちゃんが大笑いしてくれると人気の「だるまさん」シリーズの第一弾です。だるまさんが伸びたり縮んだり「次は何が起こるのかな?」とわくわくしながら楽しめるでしょう。
娘の出産祝いに「だるまさんの」「だるまさんと」との3冊セットを頂いたのですが、本当に何度も何度も読んでほしいとせがまれました。今は1歳の息子にねだられていて、読んであげると声をあげて喜びます。
「いっしょにあそぼ しましまぐるぐる」(絵:かしわらあきお)
赤ちゃんの目を引きやすいといわれている黒を中心として、強いコントラストと赤ちゃんが反応しやすい「しましま」「ぐるぐる」そして顔を取り入れた絵本です。マスコット付き絵本セットや布絵本も販売されています。
大手教育サービス会社である学研から発行されている「いっしょにあそぼ」シリーズは、累計200万部突破しているというのだから驚きですね。
「しろくまちゃんのほっとけーき」(文・絵:わかやまけん)
しろくまちゃんがお母さんといっしょにホットケーキ作りに挑戦するお話は、50年以上の歴史を誇る「こぐまちゃんえほんシリーズ」の中でも人気の絵本です。テンポのいい言葉と可愛らしい絵柄は、何度も繰り返し読みたくなるでしょう。
この絵本を読むと、ホットケーキが食べたくなるという人も多いはず!子どもが大きくなったら、絵本を見ながらホットケーキ作りをしてもいいですね。
「おはよう」(文:中川李枝子/絵:山脇百合子)
雲のお布団で目が覚めたおひさまの朝のお話は、挨拶や洗顔など、朝の生活習慣についても学べるかもしれません。朝やお昼寝のあとなど、赤ちゃんが目を覚ましたときに読んであげたい絵本ですね。
二人の著者は「ぐりとぐら」シリーズの作者としても有名です。
「やさいさん」(作:tupera tupera)
楽しい仕掛けでさまざまなやさいが「すっぽーん」と登場する絵本は、生命力あふれる絵柄とリズミカルなフレーズで多くの子どもたちを魅了しています。野菜が苦手な赤ちゃんも、絵本を読んでいくうちに野菜に親しみを覚えてくれるかもしれませんね。
作者のtupera tuperaは、亀山達矢さんと中川敦子さんによるユニットで、絵本だけでなく工作や舞台美術、雑貨などバラエティ豊かな分野で活躍されています。二人の作品である、丸い形が特徴的な絵本「あかちゃん」もファーストブックとしておすすめです。
「どんどこ ももんちゃん」(作:とよたかずひこ)
どんどこどんどこ、どこかへ急ぐももんちゃん。橋を渡ったり、くまさんに通せんぼされたり、坂道で転んでしまったり…そしてたどり着いたのは?「どんどこ どんどこ」という軽快な言葉の繰り返しに、赤ちゃんはもちろんママやパパまで楽しい気持ちになるでしょう。
ほっこりとかわいらしい「ももんちゃんシリーズ」の絵本は、娘が小さいころからよく読み聞かせをしていました。娘は「どんどこ ももんちゃん」以外にも「ももんちゃん あーん」や「こちょこちょ ももんちゃん」「すりすり ももんちゃん」がお気に入りでした。
まとめ
赤ちゃんの初めての絵本は、しっかりとこだわって選びたいという人も少なくないでしょう。自分が子どものころ好きだった絵本や長年愛されるロングセラー絵本などを選んでもいいですし、実際に本屋に足を運んでママやパパが気に入った絵本を選択してもいいですね。
絵本の内容を理解できない赤ちゃんにとって、大切なのはママやパパが楽しみながら読み聞かせをしてくれることかもしれませんよ。