他の子どもと比較していませんか?前向きになれる「リフレーミング」のすすめ
自分が比較されたらどんな気持ちになる?
「~さんの奥さんは共稼ぎなのに、あんなに家を綺麗にしている」
「~さんの奥さんは料理がうまいのに…」
「~さんのご主人、こんなに稼いでいる」
こんなことを言われたら、みなさんはどんな気持ちがしますか?
当然、腹が立ちますよね。心が傷ついて、折れてしまうかもしれません。子どもたちも同じです。
他の子どもと比べられて育つ弊害を考えてみましょう。
親に比較されて育つ5つの悪影響
親に他の子どもと比較されてしまうとどんな悪影響があるのでしょうか?
自己肯定感が低くなる
子どもは常に他人と比較されると、ありのままの自分を受け入れがたくなってしまいます。親にとって都合が良い子を演じたり、劣等感の強い大人に成長しがちです。
兄弟姉妹との仲が悪くなる
親が兄弟姉妹と自分を比較してしまうと、兄弟姉妹に対して悪感情を持つ場合もあり、悲しみや怒りの矛先を、兄弟姉妹に向けがちになります。
人と比較する癖がつく
子どもは親の態度や言動を無意識に真似てしまいます。集団社会の中で、やがて自分と友達を比較するようになり、自分より体力や知力が劣っている友達をバカにしたりしがちになります。
努力する意欲を失う
成長しても「どうせ自分は…」と考え、努力してみることや、向上心を失ってしまうかもしれません。
子どもの日々の成長に親の目が行きにくくなる
子どもの短所ばかり見ていると、日々一刻、成長していく子どもの変化に気づきにくくなります。これは、子育ての過程で一番残念なことではないでしょうか。
子どもを比較してしまう親の特徴と心理
次のような特徴を持った人は子どもを比較しやすい傾向があるのではないでしょうか。
- 劣等感が強い親
- 自分も比べられて育った親
- 多様な価値観を受け入れられない親
他の子どもと比較しないための方法
では、自分の価値観を子どもに押し付けず、目の前にいる我が子を丸ごと受け入れるにはどうすればよいのでしょうか?
それには子どもの短所をリフレーミングすることが一解決案です。リフレーミングとは心理学技法の一つで、家族療法に使われる短所を長所としてとらえ直す方法です。以下、詳しく見ていきましょう。
リフレーミングとは?
リフレーミング(Reframing)とは、それまで持っていた枠組み(frame)を一旦、外して、違う枠組みから捉え直してみることを言います
すなわち、問題と思っていたものを、違う見方、別の角度から見てみることですね。子どもの言動に関しても、大いに応用することができます。
そうすることで、前向きな考え方を身につけることができます。具体例を挙げてみましょう。
- 愛そうが悪い――>警戒心がある
- 飽きっぽい――>好奇心旺盛、気持ちの切り替えができる
- いいかげん――>小さいことを気にせず、おおらか
- 自分の意見が言えない――>聞き上手
- 騒がしい、うるさい、乱暴――>活発、元気がある、明るい
- 怒りっぽい――>感受性が豊か
- 変わっている――>個性的
- 頑固――>意志が強く、粘り強い、自己主張ができる
- 気が小さい・消極的――>優しい、控えめ
- しつこい――>粘り強い
- 優柔不断――>慎重で物事をよく考える
- 神経質――>繊細で、よく気がつく
- おとなしい――>穏やか、慎重、マイペース
- 甘えん坊――>人にかわいがられる性格
- わがまま――>マイペース
- おしゃべり――>頭の回転が速い
- こわがり――>感受性が強い
- 生意気――>頭の回転が速い
- 口が悪い――>正直
- 落ち着きがない・集中力がない――>好奇心旺盛、エネルギッシュ、行動力がある
- ふざけてばかりいる――>面白い
- だらしがない――>神経質ではない、おおらか
- ボーッとしている――>マイペースで人に流されない
- 好き嫌いが多い――>味覚が繊細
さいごに
いかがでしたか?
少し、こじつけのような部分もあって笑えたのではないでしょうか?
子育てに余裕がないと、ついつい子どもの短所ばかりに目が行ってしまいます。たまには、おおらかに、楽天的な視点から子どもを見つめてみることも必要です。
子どもは日々成長していて、昨日できなかったことが、今日できてしまうことも多々ありますよね。我が子を常にほかの子どもと比較していると、我が子の成長に気づきにくくなります。
焦らず、子どもの成長にこそ目を向けていきたいものです。リフレーミングを行うことによって、それまで短所に見えていた部分も子どもの個性の一つとして肯定的に見られるようになります。
なにより、子ども自身が自信をもてるようになるので、個性を尊重してあげ、子どもらしさを伸ばしてあげましょう。