【徹底解説】インターナショナルスクールのメリットとデメリットとは?
インターナショナルスクールとは?
インターナショナルスクールとは、元々は日本に在住する外国籍の児童のために設立された教育施設です。
全ての授業が英語で行われるのが大きな特徴で、最近では、両親共に日本人であっても、子どもをインターナショナルスクールに入学させるケースが増えてきています。これは、インターナショナルスクールで子どもに高い英語力と国際的な視野を身に付けさせるためで、グローバル化が著しく進む中、インターナショナルスクールへの注目度はますます高まっています。
ただ、日本では、インターナショナルスクールは学校教育法に定められた学校ではありません。具体的にどういうことかと言うと、インターナショナルスクールの種類によっては、卒業しても義務教育を受けていないと見なされる可能性があるのです。
また、文部科学省が実態を把握していない無認可の学校もあるので、注意が必要なことを覚えておきましょう。
インターナショナルスクールのメリット
では、ここからは、インターナショナルスクールに通うメリットを詳しく紹介していきます。インターナショナルスクールで子どもがどのように成長するのか、ということについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
①高い英語力を習得できる
まず、何といっても、高い英語力を習得できる点は大きなメリットとして挙げられます。
日本では通常、幼少期から英語を身に付ける機会はほとんどありません。そんな中、学校生活において英語が必須となるインターナショナルスクールに通うことで、高い水準の英語力を身に付けることができる点は、大変魅力的です。
子どものうちから英語環境に身を置くと、大人になった時に英語で苦労せず国際社会で活躍できるため、子どもにとって大きなアドバンテージになると言えます。
②グローバル人材としての感覚が身に付く
国際社会で活躍するために必要なのは、英語力だけではありません。
世界には様々な文化や慣習があり、その多様性を理解して振る舞うことが、グローバル社会で活躍する人材になるためには不可欠だと言われています。同一民族の割合が多い日本では、日常生活でそのような多様性を感じられる機会はほぼありません。
そんな中、インターナショナルスクールに通うことで、様々な国の文化や価値観を知ることができるのは、大きなメリットです。
日本でもグローバル化が急速に進む中、早いうちから国際感覚を身に付けることは、決して無駄にはならないでしょう。
③様々な国籍の友人ができる
また、様々な国籍の友人ができるという点もメリットの一つです。子どものうちから色々な国の人と関わることで、国際社会で役に立つコミュニケーション能力を自然と身に付けることができます。
多様性を受け入れ視野が広くなることで、子どもの人間的な成長にも繋がります。また、大人になった時に役に立つ国際的な人脈を作ることもできるでしょう。
④個性を尊重し、主体性を高めるための教育を受けられる
様々な国・地域出身の生徒がいるインターナショナルスクールでは、それぞれの個性を尊重し、主体性を高めるための教育が行われています。
日本の多くの学校で見られるような厳しい校則はなく、子どもの自主性を高めるような内容の授業が多いのが特徴です。
例えば、子どもたちが自分でスケジュールを決めて行動する北欧式のプログラムが取り入れられていたり、フィールドワークが頻繁にあったりと、自分で考える力を養う授業が多くなっています。
このように、勉強だけでなく、子どもの様々な能力を伸ばす機会が多く与えられている点は、大きなメリットの一つと言えます。
インターナショナルスクールのデメリット
ここまで、インターナショナルスクールのメリットについてお伝えしてきましたが、もちろんデメリットも少なからず存在します。そこで、ここからは、インターナショナルスクールに通うデメリットについて具体的に解説していきます。
①学費が高い
インターナショナルスクールに通う際、一番大きなデメリットとして挙げられるのが、高額な学費です。
特に小学校以降学費が高くなる傾向があり、通常の学費だけで年間150~200万円ほどかかります。公立小学校の学費が無償化されていることを考えると、随分大きな出費になると言わざるを得ません。
これに加えて、習い事などをさせるとなると、経済的な負担がかなり大きくなることが予想されます。
インターナショナルスクールに通う場合、必ず頭に入れておかなくてはならない問題と言えるでしょう。
②日本語教育のフォローが必要に
インターナショナルスクールでは、日本語(国語)の授業が毎日あるとは限らず、通常の日本の小学校に通う同年代・同年齢の子に比べると、日本語力が十分に育たなくなる可能性があります。
英語を習得することだけに重きを置いてしまい、母国語である日本語が疎かになってしまうと、本末転倒でしょう。
また、こういった状況をカバーするためには、親が自宅で日本語をしっかり教えるか、インターナショナルスクールとは別で、日本語の塾などに通わせるしかありません。
ただ、共働き夫婦の場合、毎日の勉強を見る余裕はないでしょうし、日本語の塾にも通わせるとなると、教育費は更にかかります。
インターナショナルスクールを検討している家庭は、母国語の教育について事前にしっかり話し合っておくべきです。
③国内の大学への進学に困難が伴う場合がある
前述したように、インターナショナルスクールは国内の義務教育とは別物になるため、国内大学の受験資格を得られない可能性が生じます。
せっかく高校までインターナショナルスクールに通い、卒業しても、国内の大学受験ができないかもしれないのは大きな問題でしょう。
ただ、最近では「国際バカロレア」という世界的な教育プログラムに参加しているインターナショナルスクールが増えてきており、該当していれば大学受験資格を得ることができます。
従って、高校までインターナショナルスクールに通わせるという場合は、入学前に国際バカロレア実施校であるかどうかを、しっかり確認しておきましょう。
まとめ
インターナショナルスクールの概要や、メリット・デメリットを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
英語や国際感覚を身に付けられることが魅力のインターナショナルスクールですが、費用がかかることや、母国語学習が疎かになる可能性があることなど、デメリットがある点も念頭に置いておく必要があります。
子どもをインターナショナルスクールに進学させたいという人は、メリット・デメリットを理解した上で、本当にスクールが子どもに合っているのかどうか、じっくり考えてみましょう。