
「あなたが幸せでいること」が子育ての基本!子どもの「できる」ではなく、「努力」をほめてあげよう
ライター 村田 美子
2022/09/20 10:09
皆さんは「幸福学」って聞いたことがありますか?「幸福学」とは、科学的な根拠に基づいて、幸福のメカニズムを体系的に研究する学問です。この記事では、「幸福学」において、日本の第一人者、慶応義塾大学院の前野隆司教授の主張されていることをお伝えしましょう。興味がある方は、是非、前野教授の本を読んでみてくださいね。きっと心が軽くなりますよ。
幸福学と子育ての関係は?
子どもがスマホやゲームばかりしていて、ストレス。子ども同士のトラブルが、親の問題に発展してしまった。他人の目や他の家庭のことが気になってしまう、、、そんなことはありませんか。
子育ての一番の基本は、「あなたが幸せでいること。ただ、それだけです」と前野教授は言います。
あなたがいきいき、ワクワクしていたら、そのエネルギーはパートナーや子どもやコミュニティにも伝染します。そして、子どもたちも幸せになります。なんと「幸せは伝染する」という学術研究結果があるんです。「子どもたちを幸せにしなきゃ!」なんて力まなくても、いえ、力まないからこそ、子どもたちは幸せに育つのです
幸せの4つの因子
前野教授の幸福学の研究では、長続きする幸せには、自己実現と成長・つながりと感謝・前向きと楽観・独立と自分らしさという、4つの因子が大きく影響することがわかりました。前野教授は、それを「やってみよう!」因子、「ありがとう!」因子、「なんとかなる!」因子、「ありのままに!」因子と呼んでいます。著書では、幸福体質になるためのトレーニング方法など、理論と実践を紹介しています。
子どもの「できる」ではなく、「努力」を褒めてあげよう
日々の子育ての中で、親はついつい子どものできないこと・しないことに目が行きます。そして、イライラしたり、怒ったり、叱ったりの繰り返し。そこで、幸福学に則って、視点を少し変えてみませんか?
まず、子どもをよく観察し、そのままを受け入れ、頑張っていること見つけて褒めてあげましょう。「できた」・「できない」ではなく、努力していること自体を褒めるようにすると、親も気が休まります。子どもは、親に認められたことが嬉しくてたまらないことでしょう。「生まれてくれてありがとう」の気持ちを常に忘れないでいきたいものです。
さいごに
子どもがいくつになっても、子育てに悩みはつきものです。TVや新聞では、毎日のように、痛ましい虐待のニュースが報道されています。子育てがつらい親が、幸せを持続的に感じておれる4つの因子、「やってみよう!」因子、「ありがとう!」因子、「なんとかなる!」因子、「ありのままに!」因子を、日々の生活で筆者も呪文のように唱えています。
前野先生の慶応大学でのヒューマンラボ(ヒューマンシステムデザイン研究室)では、人間はなぜ生きるのか?人生の価値とは何か? 幸福とは何か? 平和とは何か? ビジョンとは? 意思決定とは? 正義とは? 共感とは? 協生とは? 美しさとは? 感動とは? 集中とは? 殻を破るとは? 心とは? 認知とは? など、人間システムに関する様々な研究・教育を行っています。学生としての参加、研究員としての参加、共同研究、見学など、興味のある方は気軽に問い合わせてみてください。子育てをしていると、つい忘れがちになる、けれどとても大切な、「自分」について考えてみませんか。まずは、前野教授のホームページにアクセスして見ましょう。
この記事の著者
ライター
【ライター・コラムニスト】神戸市外国語大学を卒業後、京都府立高校で英語教師として勤務。 その後、40歳で米国ジュニアタ大学に留学し、平和学を専攻。 続いてオハイオ州立大学 教育学部 修士取得、博士課程、単位取得。 帰国後、関西外国語大学にて教授。 時事、カルチャー、政治経済、幼児教育~社会人教育まで多岐にわたる分野で記事執筆。20年間インドのアウトカーストの子どもたちの教育支援を行っている。 2018年、インド支援の一環として出版社、Murata Publisherを立ち上げる。著書に東洋経済新報社より「クリティカルシンキング 基礎編」「クリティカルシンキング 実践編」「誰も知らなかったインド人の秘密」、Murata Publisherより電子本39冊出版。
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