oriori

知育・幼児教育情報ならoriori

木のおもちゃってなぜいいの?木育の科学的エビデンスを徹底解説!

ライター 村田 美子
2020/07/10 05:07
皆さんのご家庭にはどのような木の製品があるでしょうか。床、テーブル、ボール、スプーン、おもちゃなどなど。木の製品には温かみがありますが、この記事では木の持つ知育効果を科学的エビデンスから探ってみることにしましょう。

木の特徴

まず、木の特徴として、空気を細胞の中に多く含むため、断熱性や保温性に優れています。木のぬくもりを感じるのは、そういうことなのですね。
目に優しいのは、紫外線を吸収し、赤外線を反射させるからで、音を吸収したり、衝撃をやわらげたり、湿度調整もします。

木のおもちゃの知育効果

では、木のおもちゃは、なぜ子どもたちに良いのでしょうか?
特に赤ちゃんは温度変化に敏感です。触れた時に温かみのあるおもちゃは、触って心地よく、子どもたちが長く集中して遊ぶことにつながります。
そして、形がとてもシンプルですよね。木のおもちゃとして代表的な積み木は、丸かったり三角だったり四角だったりするだけです。そのため、想像力や創造力を育むと言われます。
積み木は積むだけでなく、転がしたり、打ち鳴らしたりすることもできます。デザインがシンプルであるということは、その分、遊びの中で子どもたちは色々工夫をし、創造性を高めていることは容易に想像できます。

積み木の効果に関しては、別記事「積み木遊びの7つの効果!積み木遊びのポイントとは」に詳しく書かれているので、是非、お読みください。

積み木だけでなく、木でできたおもちゃは触ったときの感触の良さだけでなく、木独特の香りがして、ぶつけ合ったときなどは、まろやかな音がでます。このように、木のおもちゃは五感を楽しませ、育んでくれます。

木育とは?

木の持つ良さを教育に生かす取り組みを「木育」といいます。「木育」は5年ぐらい前から注目され始め、最初は北海道から始まったようです。
北海道庁は「木育」を次のように定義づけています。
「木育」とは、子どもの頃から木を身近に使っていくことを通じて、人と、木や森との関わりを主体的に考えられる豊かな心を育むことです。
木育は日々の暮らしの中にありますよ。是非、家の中でやってみましょう。
・木のおもちゃで遊ぶ
・板張りの床に寝転がる
・家の中の木製品をみつける
・木の食器やスプーンをつかう
・木製品のにおいをかぐ
・木目を比べてみる
・柱に身長の印をつける(昔はどこでも柱に傷がついていました!)
・森や木の絵本をよむ

木育の科学的エビデンス

このように、私たちの身の回りには木でできたものが多くありますが、なぜ、ほっとしたり、リラックスしたりするのでしょうか?イメージだけではなく、科学的に実証されているのでしょうか?
森林総合研究所では、2015年から木材による視覚、嗅覚、触覚刺激が人間の生理・心理面に与える影響について、データの蓄積を進めてきました。
「木材の良さ」に関する科学的 なエビデンスとなる貴重な研究です。プロジェクト名は「人間の快適性に及ぼす木材の触覚、視覚及び嗅覚刺激の効果の解明」で、これまで根拠が曖昧だった「木の良さ」を科学的データで裏付けました。
その結果、ある種の木材の香りが赤ちゃんの体を「リラックス」させる可能性があること、木材の手触りが金属やプラスチックなどの他材料に比較して体に「やさしい」ことが分かりました。
森林総合研究所は、生後1~3か月の赤ちゃんにヒノキやマツなど、針葉樹に多く含まれる香り成分、α-ピネンを嗅いでもらう実験を行いました。
まずは香りのない状態で 2~3分間安静にしてもらった後、α-ピネンの香り を2~3分間赤ちゃんの鼻の近くで流し、最後にもう一度においのない状態で安静にしてもらいました。
この間、赤ちゃんの生理応答として脳の活動と心拍数を連続的に測定したところ、香りを流している間は脳の活動が上昇し、赤ちゃんがにおいを感じていたと推測されたのです。
また、心拍数が減少していたことが分かり、赤ちゃんも木の香りで「リラックス」したのではないかと考えられます。
この研究成果は、赤ちゃんのにおいに対する反応をとらえる方法を確立した点で高く評価され、キッズデザイン賞を受賞したということです。
次に、手触りに関する研究です。木材の手触りによる影響は、香りに比べて、研究が少なかったのですが、いろいろな空間や用途において木材の良さをもっと活かすためには、木材の手触りによる影響を科学的に明らかにすることが重要でした。
そこで、森林総合研究所では様々な材料で作った手すりを被験者に触ってもらい、その間の生理的な反応を測定しました。
その結果、金属(アルミニウム)、プラスチック(ポリエチレン) の手すりに触ったときには収縮期血圧が上昇しましたが、木材の場合は、針葉樹でも広葉樹でも、また塗装があってもなくても、変化が認められませんでした。すなわち、木材への接触は、金属やプラスチックより体に負担をかけない可能性があると考えられます。

木の良さが楽しめる施設のご紹介

① 東京おもちゃ美術館

② 長門おもちゃ美術館

③ 山のくじら舎

ここはショップですが、楽しい品であふれています。見るだけでも癒されます。

④ 五木ヒストリアテラス 子ども館

さいごに

木材がふんだんに使われた建物に入ると、木の香りや手触り、木目の色などが心地よく感じられます。木材が持つ「温かい」「ほっとする」などのイメージは多くの人が感じていますが、木材の香りを嗅いだり、木材に触ったりした際に、本当に人間が「ほっと」しているかは分かっていませんでした。
この記事でご紹介した研究では、様々な方法で人の生理的な反応を測り、ある種の木材の香りが 血圧を低下させたり、脳の活動を鎮静化させるなど、体を「リラックス」させることを明らかにしてきました。これまであまり研究がなかった木材の手触りによる影響についても客観的なデータで明らかにできたことに驚きました。
今、木育活動が全国に広がっています。子育てに、もっともっと木のおもちゃを使いたいですね。でも、確かに、木でできたおもちゃは一つ一つ職人の手で作られるので高価です。ご家庭のおもちゃすべてを木のおもちゃにするには無理があるかもしれませんが、ご紹介したように、全国には木の美物館も多くあるので、是非、子どもと一緒に行ってみるのもいいですね。
そして、子どもと一緒に次のようなことを感じてきてくださいね。
・木に触るといい気持ち、すべすべしていたり、ざらざらしていたり、、、
・木目っていろんな形に見える
・木の香りをかいでみよう
・軟らかい木と硬い木があるね
・木の葉っぱや幹には色んな形や色があるよ
・木のある場所は心が落着くから、深呼吸してみよう
・暑い日の木はちょっと冷たくて、寒い日の木はちょっと温かい
・年輪をかぞえてみよう、何歳かな?
・古くなった木は風格があるね
・割りばしは木の味がする
・木の音はやさしい音
最後に素敵な本を2冊、ご紹介します。

おおきな木

大きな木のような人

コメント
コメントまだありません

育て方・教育法の記事

アクセスランキング

oriori
>
>
木のおもちゃってなぜいいの?木育の科学的エビデンスを徹底解説!