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本当に効果ある早期教育は?遊びで身につくスキル“6Cs”

oriori編集部
2020/09/30 17:09
「赤ちゃんから始める英語教育」「○歳までに決まる子どもの脳」「知育のおもちゃ」など、ちまたには子どもの早期教育や知育をあおる情報や商品があふれています。日本では教育玩具の売上が普通のおもちゃ全体の販売額を超えてから、なんと20年になります。2020年は日本でも教育改革の年ですが、一歩先を行くアメリカでは知識中心の教育の反省が行われています。これまで、アメリカ人の親の多くは、子どもをトップクラスの大学に入れるために、早期教育や高価な知育玩具をこぞって求めていました。一方で、フィンランド、カナダなどでは、子どもの創造性を伸ばし、新しい問題に立ち向かう能力を育てるための教育改革が行われています。これらの能力は世界中で共通して必要とされるスキルとみなされており、日本の教育改革もその方向に進んでいます。この記事では、早期教育の弊害を考え、子育ての根本を再認識したいと思います。

早期教育の弊害

世の中には早期教育に対する様々な意見がありますが、安藤寿康先生(慶應義塾大学文学部教授で、教育学博士。専門は行動遺伝学、教育心理学)は早期教育の効用について次のように断言しています。
早期教育は一過性の効果しか期待できません
同じく、慶應義塾大学環境情報学部教授で認知心理学、発達心理学、言語心理学が専門の今井むつみ先生は、子どもたちのあそび時間をなくしてしまうような早期教育は、弊害のほうが大きいという考えを述べています。
アメリカの学習科学・発達心理学の第一人者であるキャシー・ハーシュ=パセック氏と、ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ氏も、「子どもにとって最高の学習ツールは “あそび” で、適応力のある大人に成長するには、子どもが自分で考え、判断し、行動しながら学んでいけるような環境をつくり、思いきりあそばせることが大切」だと明言しています。

子どもは遊びから学ぶ

このように、多くの科学者が一般的な早期教育には短期的な効果しか期待できないと断言する中、本当に必要な乳幼児期の教育の在り方を追求した注目すべき書籍があるのでご紹介します。
それは、キャシー・ハーシュ=パセックとロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ著『科学が教える、子育て成功への道』です。実に明確に、21世紀を生き抜くために子どもが必要とする力と、その習得法を科学的にまとめています。
著者たちは子育てを次にように定義づけて、論をすすめています。
健康で、思慮深く、思いやりがあり、他者と豊かに関わって生きる幸せな子どもを育て、皆が他者と協力し、創造的で、自分の能力を存分に発揮する責任感あふれる市民となること

21世紀を生き抜くために必要なスキル「6Cs」とは?

『科学が教える、子育て成功への道』の中では、子どもが21世紀を生き抜くために必要なソフトスキルを「6Cs」と表現しています。興味深いので詳しく見てみましょう。
・collaboration コラボレーション=協力
・communication コミュニケーション
・contents コンテンツ=中味
・critical thinking クリティカルシンキング=批判的思考
・creative innovation クリエイティブ イノベーション=創造性
・confidence コンフィデンス=自信・自己肯定感
上記のスキルは「遊び」の中でこそ鍛えられ、バランスよく身について行くことを、最新の科学的知見と明確な根拠を提示して主張しています。
例えば、目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力、チャレンジする姿勢のようなものを「非認知スキル」といわれ、昨今そのスキルの大切さが確認されています。そして6Csは非認知スキルに加えて、知識や論理力のような「認知スキル」を融合しています。つまり、6Csは子どもが大人になって豊かな人生を送るための大切なエッセンスだと言えるでしょう。
しかしながら、この6Csのすべてのスキルを伸ばすのはやはり難しいですし、完璧を求めにいくと、子どもにとってもママ・パパにとっても窮屈な子育てになってしまいます。完璧を目指さずに、子どもとしっかり向き合い、得意な部分を伸ばしていくということだと考えます。

さいごに

いかがでしたか?日本でも2020年から教育改革が行われます。親として、未就学期の子どもに親がしてあげられることは何なのかが見えてきましたか?それは、何かを「覚えさせる」ために手取り足取り教えるのではなく、大人は一歩離れたところから遊ぶ子どもたちを適切にガイドしてあげることです。これは、決して放任ではなく、簡単なようで、なかなか難しいことですね。
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