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育児不安は「母性愛神話」「三歳児神話」が要因?不安との向き合い方もご紹介

ライター 村田 美子
2021/04/28 00:04
「子育てで、イライラしてばかり」「子育てから逃げ出したい!」そんな気持ちを抱えながら「自分はダメな親だ!」と自分を追い詰めていませんか? 日本のママたちが、育児に対して不安を抱える要因の一つに、「母性神話」と「3歳児神話」の影響があります。この記事では、それはどういうことなのか、どう向き合えばよいのかのヒントをお伝えしていきます。

母性神話とは?

一般的に、日本の社会で広く、長く信じられてきたこと、それは、母親は自分のことより子どもを優先し、尽くすことが最善で、女性には生まれつき母性本能が備わっているという言説のことです。
簡単にいうと、「女性にはもともと、母性が備わっている」だとか、「子どもを産めば、自動的に母性がわいてきて、自然に子どもの世話をしたくなる」というようなもので、みなさんも聞いたことはあるのではないでしょうか?

3歳児神話とは?

子どもが3歳までは母親が子どものそばにいて育児に専念すべきだとする考え方のことです。働くママが子どもを保育園に預けようとすると、祖父母や周りから一度は返ってくる反応ですね。
発達心理学(家族・親子関係)が専門の大日向雅美先生は、著書の中で次のように言っています。
女性の就労継続の前に立ちはだかるのがこの三歳児神話であり、乳幼児期は母親は仕事も何も捨てて育児に尽くすのが望ましいという考え方の基になっている。 現代の女性のライフスタイルは多様化しているといわれながら、実態はこの三歳児神話の影響によって子どもをもった女性が育児に専念するという傾向は変わっていない。 そしてそれが母親の生活を狭め、子どもに密接にかかわるということだけが「よき育児」とする母性感をもたらして、結果的に母子癒着の温床をつくっている。
3歳児神話には科学的な根拠はないので「神話」と言われているのです。発達心理学的には母性や子どもに対する愛は、女性にもともと備わっているものではなく、子どもとの交流の中で育まれていくものとされています。
大日向先生によると、母性愛神話は、社会的な要請もあり出てきたといいます。大正時代以前の子育ては、嫁が労働力として期待されていたため、村ぐるみ、家ぐるみで行われました。しかし大正時代半ばになり、資本主義体制が強まるにつれて、男は仕事、女は家庭と言う形態が社会的な要請となりました。それは1960年代の高度成長期に強化されました。この言説はすでに国中に浸透している「神話」なので、その刷り込みから脱するのは簡単なことではありません。
大日向先生は以下のように現代のママたちの「闇」を指摘しています。
今のママたちはとっても元気できれいで、中には強そうで、はつらつとしてますよね。見え方が違います。でもその声をよく聞くと、70年代のお母さんたちと一寸たりとも違わない“闇”を抱えてらっしゃる方が少なくない。かつて以上に生真面目に悩んでらっしゃる方も多い。子育て支援がいろいろ言われて子育てのつらさに理解があるかのように思えるけど、当事者にしてみれば、まだまだ表面的だったり、余計傷つくってことがあるのかなと思いますね。

まとめ

いかがでしたか? 子育て中のお母さん、「母性神話」と「3歳児神話」に振り回されないでくださいね。保育園に子どもを預けることや、ミルク(母乳ではなく)をあげることに、罪悪感を持つ必要は全くありません。母乳を与えなくていいと言うわけでは決してありませんが、いろんな事情で、母乳を出せない、あるいは与えることができないママたちにお伝えしたいことは、ミルクを作ってきたのも文化であるということです。 外出先で赤ちゃんに授乳をしているパパに、「ママはどうしたの?」と声をかける人がいなくなる日本が一日も早く来ることを願っています。
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