受験準備期間中には、子どもの体調管理は特に重要なことです。普段から手作りご飯を作っている家庭では当たり前のことですが、あまりにも外食やレトルト、冷凍を中心に扱っていた家庭の場合には、今一度食事の在り方を考えるチャンスでもあるのです。多くの親が子どもの食事管理には神経を傾けるものです。第一に健康管理のためということは言うまでもありません。もう一つは面接時などで聞かれる定番の質問に子どもがきちんと答えられる背景を作るためでもあるのです。

とある小学校での面接時に質問がありました。

「お母さまが作ったお食事の中で何が一番好きですか？」

これに対して普段から手の込んだ食事を食べている子どもは、間を置くことなく自分の好物を答えるはずです。それなのに残念な子どもの回答は「冷凍の○○です」「カレーライス」という簡易な食事内容でした。

あまりにも、ストレートな回答に、面接官もその後の質問ができなかったというエピソードがあったようです。「お母さんはごはんを作りません」などと面接時に言われてしまうとそれが事実とは違うとしても、受け取る側は疑いますよね。

面接時に子どもに冷凍のご飯などという回答させないためにも、努めて日々の食事管理に精を出す親が多いのも理解できるわけです。小学校受験本番までの間に、お子さんが体調不良にならないようにと気遣って食材を吟味します。そして時間の許す限りできる限り手作りで食事を食卓に並べることに、親は意欲的に取り組むのです。これだけでも実に、文化的な暮らしが浮かぶものです。小学校受験とは、このような当たり前の生活に重きを置くものです。

お母さん手作りの食事を常に食べているお子さんは食卓を、囲んでも常に会話の弾む家庭に育つものです。父親も忙しい仕事の合間を縫いつつ、極力、週のうち何日かは子どもと一緒に食事を摂るという習慣を守りましょう。

お子さんが団欒を持つことは、心に響く家庭教育の一つです。これこそ親の影の努力の賜物です。に協力をするのです。こうして親御さんの陰ながらの努力は、実を結ぶわけです。

本当に家族ならではの素晴らしい経験を積み上げて会話を交わし、自然に語彙力も育つ結果に至るわけです。

子どもは美味しいご飯を作ってくれる親に対しては常に「ありがとう」という気持ちを持てるようになります。

健康的で、朗らかな子どもを育てるために必要なのは日々の食事です。家族の団欒を通して会話の楽しさを知り常に好奇心旺盛なお子さんが育ちます。そのようなお子さんは語彙力にも長けていて、いつも「知ろう」という探求心が働くのです。語彙力というのは、自分の探求心を満たすためにフル活用することで

育っていくものだと考えてください。

食事というのは、人の心を明るくします。そして家族で同じ食事を囲みながらその日の、できごとを語り合う時間は、子どもの心の成長にも役立ちます。そこを疎かにしないようにしてください。

親の作った食事の中で何が好きですか？と言う質問にも余裕で手作りメニューを答えられるような子育てをしてください。小学校受験というのは、このような当たり前のことを特に重要視します。