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「どこからそう思う?」コミュニケーション力を育む対話型鑑賞とは?

ライター 村田 美子
2020/08/04 00:08
お近くの美術館にお子さんとご一緒に出かけてみませんか? 先日、熊本の南阿蘇にある葉祥明(ようしょうめい)美術館を訪れました。かわいい保育園児がきていました。素朴に「いいなあ」と感じました。家族で美術館に行くのもいいですね。この記事ではニューヨーク近代美術館(MoMA)で生まれた、対話型鑑賞(VTS――Visual Thinking Strategies)をご紹介します。鑑賞力だけではなく、観察力・批判的思考力・言語能力・コミュニケーション能力といった総合的な生きる力の育成につながる手法として、今、注目されています。

対話型鑑賞(VTS――Visual Thinking Strategies)って?

「VTS――Visual Thinking Strategies」は、1980年代にフィリップ・ヤノウィン氏(元ニューヨーク近代美術館教育部部長)が開発した、アートを通じて「観察力」「批判的思考力」「コミュニケーション力」を育成する教育カリキュラムです。作品についての情報や解釈を専門家・教員・親が一方的に伝えるのではなく、鑑賞者自身の思いを尊重し、対話を通して作品を味わっていく鑑賞法です。
対話を通してグループで作品をみる鑑賞方法、VTSは、算数、社会、理科など他教科へも応用できるメソッドであるところが特長で、日本の学校教育においても、対話型美術鑑賞教育が重要視され始めています。 「なぜそう思うの?」と聞くのではなく、「どこからそう思う?」の問いかけから始まる美術鑑賞、早速始めませんか?
興味がある方は、以下の本を手に取ってみてください。
日本で対話型鑑賞を実践している京都造形芸術大学アート・コミュニケーション研究センターが、フィリップ・ヤノウィン著、『VTS――Visual Thinking Strategies』を翻訳しています。

子どもと美術館に行く時の問いかけのポイント

美術館の中で、子どもに「どう?」と聞いてみましょう。子どもの返答に、つい、親は「どうしてそう思うの?」「なぜ?」と聞きがちですが、そのように聞かれると子どもは間違っているのではないかと不安になって、掘り下げることができなくなってしまいます。ポイントは「どこからそう思う?」です。それがうまくいったら、「他にある?」と、どんどん対話を深めていきましょう。次に、是非、子どもたちといってみたい絵本美術館を二つご紹介します。

いわむらかずお絵本の丘美術館

いわむらかずお絵本の丘美術館
いわむらかずお絵本の丘美術館
那須の清流、那珂川を見下ろす美しい丘の上にあります。四季折々、絵本の世界を楽しんだり、里山にくらす生きものたちと出会えます。
住所:栃木県那須郡那珂川町小砂3097
問い合わせ先:TEL:0287-92-5514
URL:http://ehonnooka.com/

葉祥明美術館

葉祥明美術館
葉祥明美術館
葉祥明の生まれ故郷である熊本の南阿蘇の美しい丘の上にたたずむ絵本美術館です。葉祥明の絵の風景を思わせるこの美術館では、絵を楽しむだけでなく、広々とした草原の散歩コースをゆっくりと、心ゆくまで楽しめます。阿蘇の雄大な自然が素敵です。
住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽5988-20
問い合わせ先:0967-67-2719
URL:https://www.yohshomei.com/
姉妹館が北鎌倉にもあります。「北鎌倉葉祥明美術館」 
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内318-4
問い合わせ先:0467-24-4860

さいごに

いかがでしたか? 子どもたちと出かけるには、少し敷居が高かった美術館が、身近になったでしょう? これからますます求められる「主体的に学ぶ力」を伸ばすには、美術館訪問は最適の場所です。その時、親は察しの悪いナビゲーターになりましょう。先回りしたり、過剰に解釈を加えるのではなく、「もっと教えてほしい」の姿勢をもってみましょう。そして、「なぜ?」ではなく「どこからそう思う?」と子どもに聞いてみましょう。
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