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幼児の反抗期いつまで続く?反抗期対策に有効な限界設定のメリットと注意点

ライター 村田 美子
2021/10/30 03:10
読者の皆さん、こんにちは。子どもがイヤイヤ期のとき、どう対処していますか?親の言うことを全然聞いてくれず、反抗ばかりする態度には、本当に手を焼いてしまいます。3歳で終わると思っていたら、5歳になった今でも反抗が収まらないというママの嘆きに答えて、この記事では、日本で出版されている多くの育児書、育児記事とは違う視点で、「限界設定」を提案します。参考にしてくださいね。

第一次反抗期(イヤイヤ期)とは?

子どもが2~3歳になると、自己主張が強くなり、親の言うことを聞かないことが多くなります。この時期を、第一次反抗期(イヤイヤ期)と日本ではいいますが、反抗期とは親から見た視点なので、自己主張期といった方がふさわしいかもしれませんね。
英語圏では、この時期を”Terrible Twos”と呼んでいますので、世の東西を問わず、「嫌だ!」「自分でする!」「したくない!」といった子どもの態度に、手を焼いている親の姿が目に浮かびます。
参考までに、英語圏での呼び方をご紹介しておきましょう。
Terrible Twos(魔の2歳)
Horrible Threes(恐ろしい3歳)
Wonderful Fours(天使の4歳児)
天使の4歳児、「本当???」いう、とママの声が聞こえます。実は、反抗期の期間は個人差があって、4~5歳になっても続く子どももいるので、年齢別に、その特徴を見てみましょう。

2~3歳児の反抗の特徴

この時期は、すぐに手が出たり、泣きわめいたり、物を投げたりします。ママやパパの言うことに、ことごとく「イヤ」という言葉で返すのが2~3歳児の反抗期の特徴です。
個人差があるものの、概して、親を嫌っていたり、腹が立って「イヤ」と言っているわけではありません。一生懸命に自己主張している「イヤ」なのです。
わざと、「ママ嫌い、パパ嫌い」と言ったりします。親への安心感や甘えから出る言葉ですので、ご安心ください。(初めて聞いたときは、ショックですが、、、)
また、ご飯を食べなかったり、残したりもします。2~3歳の反抗期がいつまで続くかに、明確な答えはありません。長い子は卒園後も続きます。

4歳児の反抗の特徴

この頃は、自我が強くなって、物を散らかす・叩く・壊す・投げる・などの他、言葉遣いも乱暴になります。何でも自分でやりたがり、止めたり、上手くいかなかったりすると癇癪(かんしゃく)を起こしたりします。

5歳児の反抗の特徴

5歳になると、語彙数も増え、自分の意見を言葉にして言うようになります。親の言うことを無視したり、時には口答えをしたり、暴言を吐いたり暴力をふるうこともあります。
まだまだ自己中心的な考え方しかできず、自分が違うと思ったことで、他の人を厳しく攻撃してしまうという特徴が強く現れることもあります。

イヤイヤ期に対する日本の親の考え方は?

青山大学の坂上裕子氏が、2歳児147名の母親に、アンケートをした結果、イヤイヤ期は成長の証拠で、大事なことという記述が50%の母親から得られました。
親はイライラするものの、子ども自由にさせたり、見守ったり、あきらめたりしている姿が見えたといいます。
日本で出版されている育児書の多くも、「見守りましょう」というスタンスが多いようです。もちろん、親が冷静に見守ることは大切ですが、線引きをする、すなわち、親が毅然と「これ以上は譲れない」という限界を設定し、徹底することも重要ではないかと筆者は思います。
次にご紹介する「限界設定」という考え方は、欧米の親が子どもの反抗期に対処する際にとる方法ですが、今後、日本でも取り入れてみると、長引く反抗期の対処方法としての糸口が見つかるかもしれません。

「限界設定」とは?

限界設定はBoundary Setting(Limit Setting)と英語では表現されますが、一口で言うと、「これ以上はダメ」という壁(境界・限界)を親が作ることです。
「やりたい!」「ほしい!」と言い出したら聞かないときは「ここまではOK!」のルールを目に見える形で示してみましょう。
限界設定をする際は、「何を境界とするのか」を明確に決める必要があります。そしてこの作業は家族全員でやらないとうまくいきません。
アメリカのPacella Parent Child Center の知恵を拝借してみましょう。当センターは、「親が毅然と、中立的な立場で、愛情と保護の意識を持って限界を設定することは、子どもに社会でどうふるまえばよいのかを教え、しつけと健全な発達のために大切である」と主張しています。
限界を設定することで、子どもが精神的に落ち着き、欲求不満な状態に耐える力を養い、他の人の要求を尊重することに繋がります。つまり、社会性を身に着けることができます。
適切な「限界設定」は、子どもの発達段階にあったものでなくてはなりません。具体的に言うと、2~3歳児なら、一緒に時計を見ながら「長い針がここに来たら帰るよ」と伝えると、理解できます。
4歳児なら、「今から50数えるまでに片づけてね」など、ゲーム感覚でやると一気にやる気になり、あっという間に片づけてしまうこともあります。
もう少し大きくなると、「スマホは一日1時間だけよ」とか「10分したらご飯よ。それまでに片づけてね」という限界設定で指示がはっきりします。

限界設定の難しさと注意点

限界設定は考えている以上に難しい作業です。子育てをしていく中でもっとも難しいことのひとつなのではないかと思います。養育者が境界を設けて、それを徹底させることが大変難しいことは、子育て中のママやパパは実感していると思います。なかなか、子どもは親が言うようには行動してくれませんものね。
もう一度言いますが、限界を設定するときは、毅然とした態度で、誰の味方もせず、叱る口調でも仕返しをする口調でもなく、はっきりと、責任もってしてください。「何を壁(限界・境界)にするのか」は、養育者同士で合意できていることが基本です。
そして、ダメなものはダメ、そこからブレないことが肝心です。今日はいいけど明日はダメ、では子どもが混乱してしまいます。 途中で子どもが不憫になってしまったり、また親の機嫌で境界を変えたりでは壁として機能しません。
また怒鳴ったり殴ったりしていうことを聞かせると、結果として子どもは暴力で解決する術を学習してしまいます。
「どうしても今日は長く遊びたい」などと、子どもが言ったような場合には、適切に言葉で主張するよう訓練するのがよいと思います。このように、子どもにも発言をする機会を与えることは、コミュニケーション力をアップさせるための貴重な体験になります。

さいごに

以上、反抗期が早く終わりやすく、その場で子どもがより早く落ち着ける対処法、「限界設定」をご紹介しました。
子どもが感情のコントロール方法や円滑なコニュニケーション方法、我慢する姿勢を学ぶことは、非常に大切です。最近、アンガー・マネジメントという怒りを鎮める方法を学ぶ授業が欧米にはあるほどです。チャンスがあれば、別記事でご紹介しましょう。
欧米では、自分と他人の境界を明確に持ち、自己の権利を主張するとともに他者の権利も侵害しないことを大切にします。日本は調和を重要視し、人目を気にすることから、子どもが外で反抗すると、その場を離れたり、物で釣ってなだめたりして、見守ってしまいます。
この記事でお伝えした限界設定の考え方すべてを日本の育児に応用することは無理があるかもしれませんが、親の態度として、子どもの許容できない行動には明確に制限を課す、限界設定は、今後もっと重要視されるべきではないでしょうか?
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