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止めてはいけない子どもの独り言!「独り言」の知られざる効果とは?

oriori編集部
2022/07/30 13:07
子どもが3歳ぐらいになると、何やらブツブツ話しながら、一人遊びをしていることが多くなります。新米ママは、びっくりしたり、「自閉症」?などと、不安になってしまいますね。でも、ご心配無用です!! 独り言は子どもの思考の発達のプロセス、成長の証と思ってください。ここでは、幼児の独り言についての認知発達心理学からの研究をお伝えしましょう。是非、参考にしてくださいね。

子どもの「独り言」の意味

子どもが何を話しているのか、耳を傾けてみると、なかなか面白いですよ。子どもの思考が手に取るようにわかります。幼児は言葉や思考が発達途中なので、思考と行動が同時進行しています。頭を整理するために、話し続けているのです。いいかえれば、考えを口にすることで整理し、理解しようとしているのです。
独り言は、頭をフル回転させて考えている証で、言いたい言葉を思いうかべて、口に出し、何度も練習するように繰り返したりしています。子ども自身も、考えていることを言葉にできるかどうかに挑戦しながら、「できるかな?」という作業を無意識にしているのですね。
子どもは「考えていることを、言葉で表せた!」という達成感を味わいます。ですから、周りの大人が「うるさい」などと言って、幼児の独り言を止めてはいけません。ここで制止すると、言葉を自由に発することが禁じられるため、言葉の発達を実感しながら吸収することができなくなってしまいます。子どもが独り言を楽しんでいる時は、黙って静観しましょう。

「独り言」は思考のための言語

ヴィゴツキーは、1930年代に活躍した旧ソビエトの発達心理学者で、人間の発話のレベルを「内言」と「外言」という2つに分類しました。内言とは、音声のない内面化された「思考のための言語」で、外言は、「音声がある伝達の道具としての言語」のことです。
ヴィゴツキーは言語の発達は「外言から内言へ」と移行していくと主張します。「内言の分化は、幼児期に始まり、この分化が不十分な段階では、思考に外的な発声が伴ってしまい、この不完全な内言が幼児期の独り言である」と、ヴィゴツキーは考えました。それまでコミュニケーションのみに使っていたことばを,しだいに頭の中で思考に使えるようになっていく時に現れる発達のプロセスだということですね。

ヴィゴツキーの提唱した「発達の最近接領域」とは?

発達の最近接領域とは、子どもの「現時点での発達水準」と「潜在的な発達可能水準」の間に存在する領域のことです。言い換えると、子どもが既に一人でできることと、他人のサポートを得てできることの間(ズレ)を解消しながら、新たな発達可能水準まで高めることが教育であるという考えです。そのためには現時点の力より、少しだけ上の課題に挑戦することで子どもは伸びていくのです。
例をあげてみましょう。鉄棒に挑戦している6歳の子どもが、逆上がりがなかなかできないとしましょう。鉄棒の上に飛びあがること(現時点の発達水準)まではできます。そこで、ちょっとしたコツをお父さんが教えてくれました。踏み込みやタイミングなどです。何度かトライするうちに、逆上がり(発達可能水準)ができるようになりました!!!まさに、お父さんの行為そのものが教育なのです。

さいごに

いかがでしたか?独り言は発達の証であることがわかりましたね。ヴィゴツキーの発達心理学からの教育へのアプローチ、なかなか興味深いでしょう?筆者が大好きな「発達の最近接領域」もご紹介しました。筆者は、長く教育現場にいましたが、いつでもヴィゴツキーの最近接領域が頭にあって、実践に結び付けていました。「子どもの力の少しだけ上のレベル」がキーワードです。子どもたちが何かに挑戦する時、温かい気持ちと言葉で見守ってあげてくださいね。
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