倍率が高い幼稚園の専攻には、子どもの様子はもちろんですが、それ以上に両親の育て方がよくチェックされています。きちんと躾は行き届いているか、どのような方針で子育てしているのか、愛情たっぷり育てているか。

たいていの子どもが2歳や3歳で迎えるお受験、その日だけ子どもが理想の子どもを演じることはまず不可能です。特にイヤイヤ期真っ盛りの時期ですから、普段の生活の中で熱心に礼儀作法を身につけさせることが大事です。

お受験に向けて具体的に取り込むとすれば、

・挨拶や返事を習慣づける

・順番や貸し借りなどの社会的ルールを教える

・物の名前をカードなど使って覚えさせる

・着替えやトイレなど身のまわりのことをできるようにする

・お友達と仲良く遊べるようにする

余裕があれば、

・自分の気持ちを上手に言えるようにトレーニングする

・手先が器用になる遊びをとりいれる

・夏祭りやクリスマスなど季節感のあるイベントを生活にとりいれる

これを全部ご家庭で行うのは限界があるかもしれません。理想的なのは、幼児教室に通いながら、日常の中でママやパパが上記を心がけて一緒に取り組むのが良いでしょう。

お受験に力を入れる家庭では、幼児教室を何か所もはしごして通っている方もいます。お受験が少しでも視野に入っている場合には、まずは幼児教室に体験レッスンに行ってみるのが手っ取り早いです。

幼児教室の内容も大切ですが、より大切なのは母子分離に慣れること。ずっとママと一緒に過ごしてきた子どもにとって、母子分離はなかなか難しいものです。保育園でさえ１週間～１か月程かけて慣らし保育で少しずつ母子分離していくのに、いきなり「さぁお受験です！ママと離れてお友達と遊びましょう！」というのは難しいです。幼児教室は適切な方法で、母子分離を進めてくれる上に、お受験で必要なスキルや情報を教えてくれます。

面接の受け答えも大切ですが、幼稚園の先生たちが意外と見ているのは、ママやパパの子どもとの接し方や声かけの内容です。

例えばオモチャで遊ぶとき、いつもどのような声かけをしていますか？

ブロック遊びで「おうちを作ろう！」というママと、「なに作る？」と問いかけるママ。お受験での正解は、「なに作る？」と子どもに問いかけて自分で考える力を育むママです。

子どものやりたいことを先取りせずに、ゆっくりと待ってあげましょう。そして子どもがやりたいことを話したら共感してあげることで、どんどん自ら考えて話してくれるようになるはずです。

これも子どもと同様、ママもパパもお受験の日だけ気をつけるのではなく、常日頃から子どもとのコミュニケーションを意識していきましょう。

お受験の対策についてまとめましたが、いかがでしたか。

主役はもちろん子どもですが、大切なのはママやパパの日頃の努力です。どんどん自我が芽生え、育児の難易度も上がるこの時期に迎えるお受験。でもしっかりと子どもと向き合うその時間こそが、かけがえのない宝物になります。

是非、実践して希望の幼稚園に通いましょう！