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“子ども中心教育”のフレネ教育とは?

oriori編集部
2019/09/06 04:09
フレネ教育とは、フランスの先生であるセレスタン・フレネ始めた教育です。フランスから始まったフレネ教育は、いまではスペイン、ドイツ、ブラジルなど、世界38か国に広がっています。
今回はそんなフレネ教育についてご紹介します!

フレネ教育の特徴

フレネ教育は、子どもたちの日々の生活やふとした興味からはじまる自由な表現による学習を重視した教育です。具体的には、子どもたちが描いた作文をつかう「自由作文」、書いた作文を実際に出版する「学校印刷所」、印刷したものを使いほかの学校と交流する「学校間通信」などが行われます。クラスで行われる学習は、なんと子どもたちそれぞれバラバラです。子どもたちは自分で、学習の計画を立て、他の生徒と協働しながら学習を進めるという方法を取っています。
また、日本の学校のように「学年ごとにクラスが分けられている」ということはなく、子どもたちが異年齢集団の中で助け合ったり学び合うことをしています。

フレネ教育の特徴1:自由作文・学校印刷所

フレネ教育では、子どもたちが書いた作文を教材として使います。
作文は、「自分の生活」をテーマにしたり、自分が興味を持ったものを調べる「自由研究」のようなものが多いようです。それを書いて、発表し、討論など行います。
子どもたちが書いた自由作文は、先生も子どもも、一人一票ずつ持った投票で選ばれたのち、子どもたちみんなで協力し、文章をよくしようと何度も考え、作り直すことを通して、その後出版されます。
フレネ教育では、すでに完成されている教科書を使った一方的な授業ではなく、子どもたちの純粋な興味・関心によりそった学びをすることを大切にしています。
元々は学校から出掛けて近くの森や村を散歩しながら学ぶ「散歩教室」での子どもの学びが、散歩の間と帰った後の少しの交流だけで終わってしまうことを不満に思ったフレネが、散歩での出来事を表現した作文を教材に使えないかと思い、教室に印刷機を持ち込んだことから生まれたといわれています。当時は最先端だった印刷機を教室に持ち込み作文が印刷されていましたが、現代ではICT技術の発展によりパソコンなどを使って作文を書いて印刷することが多くなっているようです。

フレネ教育の特徴2:学校間通信

フレネ教育では、自由作文や学校新聞を作って終わりというわけではなく、それを使って他の学校と交流します。同じクラス・学校の子どもや両親・地域の人だけでなく、遠くの子どもにまで読者が広がることによって、子どもたちはやる気が出て、自由作文で表現することにより一層意欲的に取り組むようになると考えられています。この学校間通信をすることによって「個々の表現」と「互いのコミュニケーション」の双方を行うことができ、子どもたちの能力が鍛えられていきます。

フレネ教育の特徴3:アトリエ活動

絵画、版画、演劇、ダンス、木工、畑仕事、動物飼育などの手作業の学習をできる環境を整えておくこともフレネ教育の特徴です。それぞれの作業ができる場所を“アトリエ”と呼んでおり、子どもたちはそれぞれの場所で実際の作業を通して学んでいきます。

フレネ教育の特徴4:個別化された学習

子どもたち自身が、1週間~2週間程度の活動計画・学習計画を立てて、子どもたちそれぞれのレベルに合わせた課題を、それぞれのペースで進めていく学習スタイルがフレネ教育の特徴です。教室内には、生徒一人でも理解できるように工夫された教材が用意されており、それらの自己採点できる学習カードや教材ソフト、資料や道具の中から自由に選んで学習していきます。先生、大人からの指示待ちはやはり簡単ですが、自分で計画と立て決めることは子どもたちにとっては非常に難しいようです。

フレネ教育の特徴5:共同での学習

子どもたちは、自分の学習を自分のペースで進めながら、分からない事があったらほかの生徒に聞くなど、他の子どもと協力しながら学習を進めていきます。クラスが同一学年ではなく、異年齢で構成されていることが多いため、勉強を教えたり教えてもらったりしながら学習していきます。

フレネ教育の特徴6:学級協同組合

フレネ教育では、自分たちの学校で過ごすうえでのルールを自分たちで作っていきます。最初から決まりやルールなどを大人が決めてしまうのではなく、子どもたち自身で話し合い、学級や学校を運営することを通じて、社会性などを育むことを目的としています。

日本でもフレネ教育は受けられる!

日本でもいくつかの教育機関でフレネ教育を受けることができるようです。

けやの森学園幼稚舎・保育園

埼玉県狭山市にある幼稚舎・保育園です。開園以来40年のノウハウを生かした独創的な保育活動を行っており、独自の教育法を実践するために、開園当初よりあえて認可を取らずに運営しているとのこと。川遊びやカヌー、スキーなど、ダイナミックでアクティブな非日常の自然体験と、総合的な就学前教育を行っているようです。

ジャパンフレネ

1999年4月1日に開校した東京都豊島区にあるスクールです。子どもの本来の自主性を尊重する新しいフレネ自由教育のフリースクールです。
このスクールの最大の特長として上げているモットーは、「ニーズに応じた授業だけでなく、スタッフ自らが一人一人の子どもの心に届く授業をすること」となっています。「何を学ぶか、どのように学ぶか」は自分で決め、その時間割も自分で決めます。スクールのスタッフは、そのためのお手伝いと、きっかけになるためのいくつかの授業を用意します。基礎学習ももちろん対応しており、午前中は原則基礎学習の時間です。「日本語」「基礎数学」が必修でテキストを持ちよったり、フレネにあるテキストを使ったりしながら、それぞれのスタイルで学んでいきます。

箕面こどもの森学園

こどもの森学園は、子ども一人ひとりの個性を尊重し、 民主的に生きる市民を育むことを目的としたオルタナティブスクール(小中学校)です。 教育理念は、「子どもは、自ら学ぶ意欲を持ち、自らの力で学ぶことができるという学習者中心の教育観に立ち、子どもたちが創造的で共生的な生き方を身につけた自立した人間に育つことを支援します。」としています。フレネ教育やイエナプラン教育をベースに、ESD(持続可能な未来をつくる教育)を行っています。小学1年生~中学3年生まで、約60名の子どもたちが学んでいます。

最後に

日本におけるオルタナティブ教育の取り組みは始まったばかりだと言えると思います。スクール・学校の在り方や特徴もそれぞれです。しかし、どの学校でも「子どもの可能性を伸ばす教育方針」を持ち、「子どもたち一人ひとりの個性を尊重する」という考え方を持っています。
オルタナティブスクール出身者の特徴として、「自らの頭で考え、高い当事者意識を持ち、課題に取り組んでいく力に長けている」といわれています。これからの世界では未来が予測しづらく、複雑性の高い社会になると言われていますが、そんな時代だからこそ、個々人の可能性を伸ばすオルタナティブ教育は、今後ますます注目されていくと思います!
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